足の指の間が痒くなる心意気

2002年6月15日(土) 小咄その6・青い林檎」

今週は小咄強化週間です…

3人の若い登山家が深い深い山中で道に迷ってしまった。

行けども行けども続く原生林。

すでに日はとっぷりと暮れ、わずかな月明かりに頼って少しずつ這うように進む。

食料はとっくに尽きた…遠くから獣の遠吠えが聞こえる。


A「このままでは…だめだ…」

B「もう、帰れないかもな…」


パーティーを絶望感が包み始めたその時、

C「あっ!おい!灯りが…!」

闇を通してぼんやりと、しかし明らかに人の生活のもたらす灯りが見えた。

A「山小屋かもしれない、行ってみよう!」

転げるようにその灯りへ急ぐ3人。

彼らの目の前に現れたのは、朽ちかけた一軒の小屋だった。

灯りはその小屋の破れた窓から漏れさしている。反射的に扉を叩く。

A「すいません!道に迷って困っています!」

B「どうか一晩、宿を貸してください!」


C「土間の隅でもいいですから、お願いします!開けてください!」


ギギ…ギギギギギ…

いやな軋みを立てて内から扉が開く。現れたのは…薄気味の悪い老爺だった。

老爺「道に迷っただと?一晩宿をだと?ならん!」

A「どうしてですか?助けてください!お願いします!」


老爺「いや、ならん。ウチには年頃の娘がいる。
   お前らみたいなどこの馬の骨か判らんような連中を
   泊めるわけにはいかん!さあ、どこへなりとも行け!出て行け!」


B「そんな、このままでは死んでしまいます!お願いします!」


C「どうか助けてください!土間の隅でもいいんです!」


老爺「…むむむ。仕方ない…一晩だけだぞ、土間の隅だぞ。
   明日、日の出とともに出て行くんだぞ!」


A・B・C「あ、ありがとうございます!」



翌朝…老爺の大事な一人娘が部屋の隅でシクシクと泣きじゃくっている。

一目見て、老爺は大事な一人娘が傷モノにされたことを悟った。

壁にかけてあった猟銃を構え、すごい剣幕で3人をたたき起こす。

老爺「おい!貴様らぁ…よくも大事な娘を!!」

A「ちがいますちがいます!僕じゃありません!」


B「僕じゃありません!信じてください!」


C「ぼ、僕も知りません!助けてください!」


老爺「うるさい!お前らのうち、誰かがやったに決まってる!
   お前か!それともお前か?!」


A・B・C「違います違います!ほんとに知らないんです!!」


老爺「…よぉし…判った…お前らがそこまで言うのなら、
   一度だけチャンスをやろう」


A・B・C「何をすればいいんでしょうか?」


老爺「今から山の中へ行って果物を採って来い」


A「果物…ですか?」


老爺「果物を取ってきたら山を下りる道を教えてやる」


A・B・C「行ってきます!採ってきます!」



しばらくたってA君が帰ってきた。彼の手の中には山ぶどうがあった…

老爺「ほほぅ…お前はぶどうか…」

ニヤニヤとまるで楽しむかのような笑みを浮かべる老爺。

A「こ、これで道を教えてくれるんですね?」

老爺「いいや…まだだ…ズボン脱げ…パンツおろせ」


A「え?えええっ?」


老爺「脱がないのなら撃ち殺すぞ!」


A「脱ぎます脱ぎます!」


老爺「よぉ〜し。ケツの穴にそのぶどうを入れろ…」


A「え?えええっ?」


老爺「入れられんのかぁ?」


A「入れます入れます!」


にゅるんっ…と、ぶどうはA君の尻の穴へいやな感触を残して滑り込んだ。

老爺「よ〜し。お前は許してやる…どこへなりとも行け!」

A「ひぇぇぇぇぇぇぇっ!」



続いて現れたB君は手に青い林檎を持っていた。

老爺「ホホホホォ…お前はリンゴかぁ。けっけっけ!よ〜し。脱げ!」

B「え?ええええ?」


老爺「さてはお前が犯人かぁっ?!」


B「脱ぎます脱ぎます」


老爺「脱いだら…入れぇ!」


B「え?ええええええええええっ?」


老爺「ぶち殺す!」


B「い、入れます入れますぅ…」


必死にリンゴをケツの穴にねじ込むB君。

涙を流しながら、文字通り血のにじむ思いをしながらやっと半分まで押し込んだ。

あと、もう一押し…もう少しだ…

しかし、その瞬間、B君は何を思ったのか、笑ってしまったのだ。

B「ぷっ!ぎゃははははっ!」

スポーーーーーーーーーーーン!

飛び出す青い林檎。

老爺「お前が犯人かぁぁぁぁぁっ!」

ズドーーーーーーーーン………


…B君は目が覚めた。

そこは地獄の閻魔大王の前だった。

閻魔「B君…もう少しやったのになぁ。惜しかったのぉ。
   何でアソコで笑うんや?あと一押し込みやったのに…何で笑うんや…」


B「は、はい…だって…」


閻魔「だって?どないしたんや?」


B「あと一息だと思ってふと窓の外を見たんです」


閻魔「ほうほう」


B「そしたら、Cのヤツが…」


閻魔「うんうん」


B「スイカ抱えてやって来やがったんです!」




お後がよろしいようで…

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