足の指の間が痒くなる心意気

2002年3月8日(金) 「カップル潰し」

飲みに行ったとき、ついつい一本もらいタバコを…いかんいかんいかん!

久しぶりに冬型の気圧配置となった京都の街。

冷たい北風が吹きつける四条大橋。

眼下の鴨川の河原にたむろするカップルたちも、今日はまばらだ。


鴨川の河原には等間隔でカップルが並ぶ。

コレは何も鴨川河原だけに限ったことではなく、

神戸メリケンパークや大阪北港ヨットハーバーなど

カップルたちの名所では、ごくごく当たり前の光景である。


今を去ること12,3年前のある春の日。

バリバリのやんちゃ学生だったワタクシはサークルの仲間たちとともに

鴨川の河原で桜もまだ咲いていないのにどんちゃん騒ぎをやらかしていた。

その日も今日と同じように、京都の街は底冷えのする寒い日だった。


酒もだいぶ回り、そろそろ夕暮れ色に周りも染まりだす。

と同時にあちらこちらから呼びもせんのにカップルたちが

ぞろぞろと這い出てきては鴨川沿いに等間隔にぺったりと座りはじめる。

あっちに一組、5mきっちり空けてこっちに一組。また5m空いて、一組…


男ばかりの我々の飲み会のボルテージは、

刻一刻とあらぬ方向へと暴走を余儀なくされる。


「おい!どないかせぇ!目障りじゃ不愉快じゃ!」

「先輩、激しくわかるっす!でも、仕方ないっす!」

「なにぃ?ナニが仕方ないねん!根性見せんかい!」

「どうすればいいのでしょう!先輩!」

…ワタクシは後輩男子二人を呼びつけ耳打ちをする。

彼らは顔を見合わせ、にやっと笑う。

そして立ち上がり河原のほうへ…

カップルの等間隔を乱すように無理に場所をとり、二人並んで河原に腰掛ける。


徐々に肩を寄せあう男子2名。

あ、手をつないだぞ。

お。腰に手を回したぞ。

ああ!彼氏の肩に彼氏の頭が!

おおお。つ、ついに彼氏が彼氏を膝枕だ!


少しずつ少しずつ両脇のカップルたちが「ホモカップル」から距離をとり始める。

…我々の視界から完全にカップルたちの姿が消えるまで、

ものの5分とかからなかった。

おかげで気持ちよくどんちゃん騒ぎを続けることが出来たっけ。



ふと懐かしい思い出を呼び覚ましながら

冷たい風に耐える鴨川カップルに罪滅ぼしのエールを送った。

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片言隻句

寒い日も とろけるような 情熱で

これで真冬も 股引きいらず
まうまうさま


凍る吐息も 炎の如く  3太郎
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