cinema essay "Endless VIDEO Nights"


 その8 HERO 英雄(`02中 監督:スチュアート・ベアード 主演:カート・ラッセル,スティーブン・セガール)

中国5000年に不可能なし

 ジェット・リーのアクション映画?という先入観で見に行ってしまったが、大間違い!嬉しい大誤算だった。
トニーレオンの男前っぷりには全編でしびれっぱなし・・ああ、幸せ。
大雑把にわけるとグリーンデストニーと同じジャンルになるし、ワイヤーアクション満載ってことでいえばマトリックスのオリエンタル版ともいえるかもしれないけど、やはりここは監督のいうように「武侠映画」と呼ぶしかないですね〜。いやはやいいジャンル名だ。でている役者もすばらしい。とくに飛雪役のマギーチェンはかっこよかったです。ああいうのがいい女っていうんだな〜となんとなく納得。西洋の男に媚びてつくったキャラでないところがよろしい!(逆はチャーリーズエンシェルのルーシーリューが西洋男を意識してつくりあげられたオリエンタル美女だね)秦王役の俳優はなんだか中村勘九郎さんににていてこれまたかっこよかった。
数々のワイヤーアクションが展開されるわけだけど、その戦いも実際になされている戦いでなく、意識で互いに戦う、数手先をよむ碁の境地みたいなもので戦うという動が思考という静の中で展開されているあたりがおもしろい。囲碁的概念は西洋でもチェスで置き換えればなんとなくわかるかもしれないけど、書道ー書の奥義から剣の奥義を極めたあたりは西洋人にはどのようにうつるんだろう??文字が芸術になる・・・これは漢字文化圏だけのことだもんね。(まあ、西洋にもカリグラフィーとかあるらしいけど)

あとよくいわれているのは色彩の美しさ・・・これはほんと映画館の大きなスクリーンでみるに限る・・・

 

(03/09/081)


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