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春爛漫

第五話

作:HIKU


いよいよ手術の前日になった。

その日の朝の回診で看護婦に聞かされたのが、

「今日、剃毛しますから、

 それと、夕食後以降絶食ですから。

 お茶等の水分補給はいいですけど、ジュース類はだめですよ。

 それと、今日はお風呂に入ってきれいにしておいてくださいね。

 何しろ、術後二週間はお風呂に入れませんからね。

 詳しいことは、紙に書いておきましたから。」

そういって看護婦はテーブルに紙を置いて行ってしまった。

俺は仕方なく紙に目を通した。

 「何々、

  昼食と夕食は、病院の食事だけをとること。

  それ以降、いっさいものを食べないように。って、そんなの耐えられるかよ!

  21:00に浣腸をしてから就寝すること。

  水、お茶のみ飲・可、

  明日9:00に再度浣腸をすること。

  手術の一時間前に予備麻酔しますので、安静に寝ておくこと。

  しかし、たまんねえな〜。」

そう言って、俺は紙を放り投げたのだった。

しかし、そうは言っても明日が手術だし、医者の言うことは気かなか仕方ないし、

 「女になる決心したんだから、仕方がないな。」

そう言うと、することもなくベットに戻り安静にしていたのだった。

やがて昼が過ぎ、

おいしくない昼食が終わり、

ぼーっとしていると、「ガラガラ」というにぎやかな音と共に看護婦がやってきた。

台車の上には、洗面器があり、下には、お湯の入ったバケツと、タオルが数枚乗っていた。

そして、

「さあて、大山さん剃毛しますからパジャマとパンツ脱いでくださいね。」

男の子でも、女の子でも、他人にあそこを見られるのは露出狂でもない限り恥ずかしいものだ。

ましてや思春期真っ盛りの俺、たとえHに慣れていても、きれいで若い看護婦さんの前ではやっぱり気恥ずかしかった。

そして、ぐずぐずしていると看護婦が「さあ、脱いでくださいねっ!」

そう言うと、部屋のロックをかけたのだった。

「誰かに見られてもいやでしょっ、」

そして、カーテンも閉めて、部屋の明かりを全部点けたのだった。

俺も、あきらめて看護婦の言うとおりにパジャマとパンツを脱いだのだった。

すでに、ベッドにはバスタオルが敷かれていた。

「さあ、大山さん、ベットに上がってくださいね。」

恥ずかしかったが、渋々ベットの上に寝ころんだ俺だった。

やがて、看護婦が熱く絞ったタオルを持ってベットサイドに来た。

 「いよいよか!」

そう心の中で思ったとたん、あそこが熱くなった。

看護婦が股間にそのタオルを広げたのだった。

そして丁寧に股間の周りを蒸して拭いてくれた

何ともいえない刺激に、俺の物が反応し始めてしまった。

しかし、そんなことにはおかまいなく毛剃りの泡を塗りたくっていた。

そして、ついに手に剃刀を持って、そのときが来た。

「では、剃りますよ。じっとしていて下さいね。」

そう言うと、おなかに冷たい感触が始まった。

剃刀の刃が当たったのだった。

まず、おなかの周りをきれいに剃っていった。

ちょっとくすぐったかったが、結構気持ちのいい物だった。

そして次に、俺の物を引っ張ると股間の周りををそり始めた。

その手の気持ちよさに、俺の物は益々硬度を増していった。

やがて、剃毛が終わると、また熱く絞ったタオルできれいに拭いていった。

そして、

「もう、やんちゃさんね!」

そう言って俺の物を「ピーン」と指で弾いたのだった。

そうして、

「はーい、今度はうつぶせになって、お尻をつきだしてね。」

今度は菊の門がさらけ出される格好になってしまった。

そうしてまたさっきと同じようにタオルで拭いて、きれいに産毛まで剃っていった。

「さあ、これでお終りよ。もうそのやんちゃさんをしまっていいわよ!」

そう言うと、カーテンを開けロックをはずして彼女は出ていってしまった。

 「俺は、何を期待していたんだ。」

そう、思いながらパジャマを着て、やるせなくベットに戻った。

 

さて、夕方になり、食事が来る前に最後の風呂にはいることにした。

もちろん、一般病棟とは違い特別室なので風呂もついている、おまけにキッチンもある。

風呂に入っていると、誰か来たようだった。

「お兄ちゃん、開けてよ!」

俺は、風呂からリモートロックを解除した。

「お兄ちゃん、お風呂?」

 「そうだ、良美!おまえも入るか〜?」

「そうね、クラブで汗かいちゃったし入るね〜!」

そうして、あたしは部屋の鍵をロックしてセーラー服を脱いで、まだ兄として入っている風呂へと入っていった。

 「おっ、来たな!」

「相変わらずね、お兄ちゃんも!」

 「何いってるんだ、おまえこそ!」

「あら、お兄ちゃん、きれいに剃られちゃって!

 そのとき少しは興奮した?」

 「まあな!」

そう言って俺は良美に抱きついていった。

一段落して、

「お兄ちゃんとも、今日でお別れだね!

 明日、手術が終わったら、完全にお姉ちゃんだもんねっ。」

 「そうだな、こんなことできるのも、これが最後かな?」

「大丈夫よ!お兄ちゃん!

 今度は女の子として色々と仕込んであげるからねっ!」

 「そうか、ちょっと怖い気もするが、そのときは宜しくなぁ!」

「ハイハイ、まかしといて!あたしを誰だと思っているの!」

 「そうだったな、バージン・キラーの良美だもんな!」

「もう、その名前は言わないでよっ!」

 「はいはい、解りましたよ!

  それじゃ、上がるとするか。」

「もう、出ちゃうの?」

 「もうじき、夕食も来るし、これ以上体力を消耗すると駄目だからな!」

「解りました、続きはまた今度までね、楽しみにしているわよっ!」

そうして、俺たちは風呂から上がり、躰を乾かし、俺はパジャマへと、良美はバックの中の私服に着替えたのだった。

「手術は明日の昼からだって?」

 「そうだけど、来てくれるのか?」

「あたしは、学校があるからお昼から来るけど、

 ママは、明日一日休むって言ってたよ!」

 「そうか!」

「何か伝えておくことある?」

 「別にない、」

「あー、あたしも久しぶりに汗かいちゃった、おなかもすいたからもう帰るね!」

 「あー、気おつけて帰れよ!」

「それじゃ、今夜はぐっすり寝るのよ!」

 「おう!おかげで今夜はぐっすり眠れそうだよ。ありがとな!」

「それじゃ、また明日ね、お休み!」

 「気をつけてな!」

そうして、良美は帰っていった。

 「あー、スッキリした、さて飯でも食って寝るとするか!」

そうして、良美の帰り際に来た夕食を摂ることにした。

 「しかし、不味いよな、俺みたいな健康人には普通の食事を出してくれよなぁ〜」

そう思いながらも、この後何にも食えないことを思うと全部食ってしまった俺だった。

やがて、夜の回診が来て、看護婦が浣腸を置いていった。

「最低10分は我慢してくださいね、できたら15分以上がいいんだけれどね。」

そんなに我慢できるものかと思った。

仕方なく、俺はパジャマとパンツをおろすと浣腸をしてみた。

 「あっ」

得体の知れない感触だった。

暫くすると、おなかがゴロゴロしだしてきた。

時計を見るとまだ5分しか経っていなかった。

 「おいおい、10分も我慢できるのかよ!」

こうなると時間の過ぎるのが遅いこと遅いこと、

6分・・・・・・

 7分・・・・・・・

  8分・・・・・・・・

   9分・・・・・・・・・

もう、我慢の限界だった。

俺はあわててトイレへと駆け込み、便器に腰掛けた。

しかし、まだ我慢していた。

それも、ついに限界が来て、

「p−−−−p−p−p−−−−−−☆☆」

「p−−−−−−☆」

 「ふうー、スッキリした、たまらんな浣腸ってやつは、」

そうして、お尻を洗い拭きおわると、ベットに戻り寝ることにしたのだった。

 「いよいよ、明日か・・・・

  考えても仕方がないな!寝るとしよう。」

そうして、電気を消すとあっという間に眠りについたのだった。

 

つづく