1998.7.20Mon.

510カラスの鳴き声に起こされる。どんよりとした曇り空。う〜ん、心配だなぁ。でも天気予報では北海道各地よく晴れるそうで一安心(∩_∩)
ツーリングの朝食の定番であるコーヒーを沸かす。あらかじめ挽いておいたコーヒーをドリップし、菓子パンで軽い朝食。
睡眠はたっぷり取ったので身も心も快調(^/^)
一服した後、テントの撤収に取りかかる。

645荷造り完了、そして出発。空は曇りだが、これから晴れることを期待しよう。
本日のルートは羅臼から知床を回って屈斜路湖まで。
まずは国道391号を北上し多和平を目指す。ここは開陽台と比肩するライダーのメッカだ。磯分内から道道1040号へ左折。730多和平着。霧に霞んで見晴らしは良くないが、晴れているとすばらしい眺望だろうな。ライダーのキャンパーがまばらにテントを張っている。皆一様に起床が遅いなぁ。さすがに受け付けの建物はまだ開いていない。

多和平
多和平展望台


開陽台と比べると芝生が一面にあってきれいなキャンプ場だ。次回のチェックポイントにしておこう。
次は去年キャンプした開陽台へ。330度の地平線を上江州に見せたくてもう一度訪ねてみる。ところが道道へ出る途中で道を間違えてしまい、なんと道道13号へ出て標茶の方へ走っていることに気づく。あわてて引き返し、国道243号へ。

あまりに寒いので途中で合羽を着込む。
855開陽台着。少し雲が切れてなんとか遠景が見渡せる。上江州は多和平よりこちらの方が絶景だと言う。6月からここでずっとキャンプしているというおっちゃんに話しかけられた。開陽台をベースにすれば、主だったスポットに日帰りで行けるのでずっとここにいるのだと言う。それにしても長期に気ままな一人暮らしができるとは、職業は聞かなかったが、一体何を生業としているのだろう。

開陽台
330°が見渡せる開陽台


さて先を急ごう。ここからは去年と同じルートで一路羅臼を目指す。道道975から国道224号へ、それからオホーツク海に面する国道335号を北上。このルートは去年も通過しているので見覚えのある景色である。

開陽台の近くで

このあたりから青空が顔を出す。快適な海岸線だが車は多い。しかし去年と比べるとすれ違うバイクが少ないような気がする。
羅臼のホクレンで給油し恥ずかしくも黄色の旗をもらう。休憩無しで知床峠へ左折。上江州にこの先の露天風呂(相泊、セセキ温泉)を紹介したかったのだが、時間がないので割愛だ。
知床峠は今年も快晴で歓迎してくれた。

1105展望台着。観光客でいっぱい。立て札では営業を禁じられている露天でイカ焼きを食べる。塩辛いが空腹にはおいしかった。ここで記念撮影。

羅臼岳
羅臼岳


知床峠を下り去年回れなかったカムイワッカの滝へ。ゲッ、カムイワッカの滝へ分岐する道からダートになっている。地図を見るとここから約10kmのダートである。1kmや2kmならなんとか走れるが、10kmのダートは経験がない。

上江州に「どうする?」と確認。「せっかくだから行こっ!」よし、決まった!
ところがダートに入ってその決断を後悔する羽目になる。4輪と擦れ違うとものすごい砂塵を浴びる。スピードは約20kmしか出せない。後ろから4輪に急かされ道を譲るが、またまたおびただしい砂煙を浴びる。所々洗濯板のようにでこぼこ状態になっており、ここに乗り上げたらまるで全身バイブレーターを受けているような感じである。

10kmの道のりはそれは地獄のような砂利道だった。最初すぐ後ろを走っていた上江州のST1100だが、いつの間にか姿が見えなくなっている。こんな道ではまだ400ccの方が走り易いのだろう。

1215カムイワッカ着。ここから約20分岩場を登らなければならない。足が水(お湯)に浸かるので、入り口ではわらじのレンタルが店を出している。なんでも一足500円だそうな。よくもこんなぼろい商売を考えるものだ。
ところが、後ろを走っていた上江州の姿が一向に現れない。すぐ後に到着したオフロード嬢に「オンロードの大型バイクを抜かしませんでしたか?」と聞くと、「道ばたで休憩してましたよ」
しばらくしてやっと上江州が現れた。崖に落ちなくて良かった(-_-;)

ブーツを脱いでスリッパに履き代えて滝を登る。途中、3メートルくらいの岩場をよじ登る箇所があるが、なんと上から赤ん坊を抱いた母親が降りようとしている!なんぼなんでもそりゃ無茶だぜ。岩は滑りやすいうえ、抱いているから腕も不自由だ。案じていた通り岩場の途中から転落してしまった!!幸い赤ん坊は岩に少し頭をぶつけた程度で済んだが、それにしても子どもを抱いてあんな崖を登るのは危険だ。他にも何組か同じ様な家族連れを見かけたが、あれは親のエゴというか無謀な行為だと思う。

カムイワッカの滝


やっとカムイワッカの中腹の滝壷に着く。女性らは水着を着て入っているが、こちとらそんな上等なものは持って来ていない。露天風呂はあくまで裸で入るべきだとの信念がある。でもさすがにフリチンでは入れないので、上江州にタオルをもう一枚借りてしっかりと前を隠して入った。

この温泉の滝壷からまだ上に露天風呂はあるようで、勇気のある連中は本当の崖をよじ登って行ったが、登るより降りる方が大変なようで、もう我々はとてもそんな根性はなかった。

カムイワッカの滝にて
この上にまだ滝壷があるんです


記念撮影も終え滝を下る。途中ガイジンの若いアベックとご婦人連れとすれ違い、日頃鍛えた英会話を披露する(^ ^;

1318駐車場にたどり着く。さて、またあの厳しいダート道を引き返すのかと思うと気が滅入るが仕方ない。遅い上江州を先にやって例によって時速20kmでゆっくりゆっくり走る。すれ違い追い抜かれる4輪のもうもうたる砂塵を浴びながら、やっとダートを抜ける。

舗装路に入るとバイクが俄然息を吹き返す。太陽が頭の上に来て日差しは強い。しかし海際を走るので風は冷たい。

1405宇登呂のドライブインで昼食。団体客相手の店なので応対が悪いわい。塩ラーメンを食す。

1445出発。ここからは去年と同じルート、斜里から道道1115号の清里、ここは先の長野オリンピックの女子スピードスケートで銅メダルを取った岡崎朋美選手の出身地だ。まっ、それはどうでもよろし。

札弦を経由し国道391号へ、ここから屈斜路湖へ抜ける道路は、エゾ松や白樺の木立の間を抜けて行く快適な道路だ。国道を右折し川湯温泉へ入る。屈斜路湖畔の道路も松や白樺の間を下って行くきれいな道路だ。
屈斜路湖の砂湯、去年入った露店のコタン湯を過ぎ、1650今夜のキャンプ地の和琴湖畔キャンプ場に到着。

ここは湖面を眼前にする景色の良いキャンプ場で、バイクも多い。急いでテントを作り、夕食の買い出し。その前に釧路で買ったメロンを炊事場の水道を流して冷やしておく。すぐ近くに簡単な食料品を置いている店があるが、肉は冷凍のがあるが魚類がない。ここから少し遡ったところにもう一件店があるというので、二人してバイクで走る。しかしその店も小さな雑貨屋に申し訳程度に食料品を置いているような店で、長く保たせるために肉や刺身まで冷凍にしている。今回のツーリングでは豪勢な食事をしようぜと言っていたのに、毎回粗末な鍋になっている。
仕方ない、ほっけの醤油漬けと朝食のパンと牛乳を買って引き返す。

急いで夕食の準備だけ済ませて、キャンプ場の裏のホテル「湖心荘」で温泉に入る。500円也。無色透明のきれいな温泉。やっぱり風呂に入るとさっぱりする。
今夜は久しぶりに炭を使ったのだが、買った牛のバラ肉もほっけの醤油漬けもさっぱりおいしくない。メロンがおいしかったのがせめてもの救いだ。

和琴キャンプサイト
和琴キャンプ場の夜


2015、近くに露天風呂があるというので散歩がてらに行ってみる。歩いてものの5分もしないうちに露天風呂に到着。おっ、結構人が集まっている。全部で15人くらい入っているだろうか。

良く見ると、げっ(→_←)、30歳くらいのご婦人が素っ裸で入っているではないか!それも黙々と体や髪を洗っている。他は皆男、男。若い奴等が自分たちの姿を交互に撮していると、そのご婦人の父親らしき男が「女の人が入っているでっしょ、写真を撮るならちゃんと了解を取ったらどうなの!」
「すみません、写真を撮ってもいいでしょうか?」
ダメ!」(どうせっちゅうんじゃ(^ ^;)

それにしても、初めて素っ裸の女性の入浴姿を拝ましてもらった(ばっちりバストは見えました(*_*))
2145露天から帰って就寝。
本日の走行距離 365km

P.S 今日の走行で上江州がカムイワッカの滝へのダートでカメラを落としてしまった。また彼はホテルの温泉で時計を忘れて、引き返したものの既になくなっていた。

なくなったものは仕方ないが、記念撮影したフィルムも失ってしまったことを大いに悔やんでいた。


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