北海道ツーリング               1997.7.18-7.26

1997.7.23(Wed)

羅臼キャンプ場の朝
すがすがしい羅臼の朝

5:00起床。今日もすがすがしい朝だ。天気は上々、空気がうまい。例によってパンとコーヒー、牛乳で朝飯とする。ところでキャンプの朝に飲むコーヒーは、あらかじめ泊数分の豆を挽いてペーパーフィルターに入れ、それをアルミフォイルで包んでバッグに入れておくのである。今回はとりあえず5泊、5個のドリップセットを用意した。喫茶店で飲むより、朝まだきの森で飲むコーヒーの味はまた格別である。

さあ、今日は富良野までのロングランである。できるだけ早く旅立とう。6:40テントを撤収し身支度完了。まずは知床横断道路へ向かう。昨日入った熊の湯を行き過ぎ、登りのワインディングにさしかかる。頭上は澄みわたる青空。右左に羅臼岳が見え隠れする。所々白いものが見えるが、紛れもなく残雪だ。バイクはその残雪の際を軽快に流れていく。7:03知床峠の展望台に着く。正面に羅臼岳が立ちはだかっている。時間が早いのですれ違う車やバイクも少ない。やはり移動は早朝に限る。

羅臼岳
残雪の羅臼岳

さて、羅臼岳と写真に収まり先を急ぐことにする。ウトロから国道334号を南下、斜里に向かう。今回は時間がないのでカムイワッカの滝、知床五湖は割愛する。右にオホーツクを見ながら快走するが、やはり海際なので風が肌寒い。ブルゾンのジッパーを首まで上げて風の侵入を防ぐ。

8:12斜里ユースホステル前20年前の学生時代に訪れた時、おそらくここに泊まったと思い寄ってみたが、どうも記憶がない。20年前からあったことは確かなので、かなり古いユースには違いない。外壁には傷みが目立っており、永らく手が加えられていないことがわかる。それでもなお現役で営業している様子だ。かつては低料金で学生などに歓迎されていたユースも、ミーティングや飲酒の禁止などが若者のニーズに合わず敬遠されてきたため、多くのユースが経営的に行き詰まっているそうだ。今ではビジネスホテル並みに変身したユースも多いと聞く。斜里ユースも例外ではなく、この先いつまで続けられるのか、よそ事ながら気になった。

斜里ユース前
斜里ユースホステル

斜里から道道115号を清里に走る。この町は割と大きな町で、町に活気が満ちている。北海道の聞いたことのない名前の町でも、このように元気な町がいくつかあるものだ。

8:40JR札弦(さっつる)駅前。ここから国道391号へ折れる。予定では屈斜路湖畔の川湯温泉に寄るのだが、この際摩周湖も見たい。これらは左右に分かれているので、両方立ち寄るとかなり時間を食ってしまうことになる。どうしようかと分岐道まで迷い続けるが、摩周湖を経由すると本日の最終地点である富良野まで日没までには着かないので、残念ながら次回に譲ることとする。

川湯温泉は温泉町の風情が漂っているが、外湯がないという。土産物屋の主人に尋ねると屈斜路湖畔のコタン温泉がいいという。余談だがここは大鵬関の出身地だそうな。バイクをコタン温泉に向ける。屈斜路湖の湖岸道路は白樺、蝦夷松の間を走る快適な道だ。しかも勾配が下りになっているので、ついスピードも出てしまう。でもまだねずみ取りは見たことがない。9:13砂風呂前、ここはパス。9:25コタン露天風呂着。すでに先客が5、6人入っている。ここの露天風呂は最近地元の有志が設営したということで、まだ比較的新しい。一応男女浴槽は別れているが岩の衝立だけなので、混浴も同然だ。ぎょ!女湯に1人浸かっている、とよく見るとしっかりセパレートの水着を着ているではないか。あ〜あ、たまには裸で入っているのがいないかなあ・・。お湯は適温、暖まればすぐ前の屈斜路湖に入って体を冷やすこともできる。勇気のある若者はフルチンで泳いでいた。

古潭温泉
屈斜路湖畔のコタン温泉

9:50コタン温泉を出る。これから国道243号、絶景の美幌峠に向かう。バイクは登りが快適だ。馬力の重量比では車に勝っているので、バイクは元気よく加速していく。そう高くない丘をぬって快走する美幌峠。天気もいいし気分はルンルンである。鼻歌を歌いながら10:17峠の展望台に着く。屈斜路湖を眼下に記念撮影。いや〜、たくさんの人だ。特に最近は自衛隊員を多く見る。近くに演習場があるそうだ。

美幌峠
美幌峠展望台(後方は屈斜路湖)

ここからは勿論下りになる。美幌峠は南から上るルートが景色が良い。

10:55美幌町の国道筋のラーメン屋「大豊」で少し早い昼食をとる。愛想の良い奥さんとご主人で、旅の安全を気遣ってくれた。
11:35出発。12:00国道39号北見市内通過。強も日差しが強くて暑い。休憩なしで先を急ぐ。12:53温根湯の道の駅着。相変わらず自衛隊が多い。あまりに暑いのでアイスクリームを食べる。ほっとするひと時。

国道39号は二桁国道だけあって、交通量がかなり多い。せっかく北海道に来てこんな道は走るものではない。北海道では二桁国道は絶対避けるべきである。こんな状況なので、せっかくの石北峠も感動が薄い。一気に層雲峡に着く。修学旅行の女子高生で一杯である。ここで名古屋から来たという就職前の女性ライダーとしばらく会話する。彼女も最後の学生生活を北海道のツーリングで締めくくるそうだ。
さて、まだ今日の目的地までは遠い。14:11層雲峡を発つ前に、ここも昔泊まったことのあるユースホステルを訪ねてみたが、やはり斜里ユースと同様かなりくたびれた外観をしていた。