北海道ツーリング 97.7.18-7.26 | ||||
1997.7.21(Mon) 4:45起床。相変わらず朝は早い。10時間くらいの睡眠をとったので、今朝は身が軽い。日の出日の入りが早い北海道では、早く起きて移動し、早く宿営するのが鉄則である。パンと牛乳で朝食をとり、テントの撤収を始める。ここのキャンプ場はトイレが遠いという欠点を除けば、木々に囲まれた静かで快適なキャンプ場である。 241号から右折すると旅館が見えてきた。硫黄の臭いがする。ここを過ぎるとオンネトーの湖面が見えてきた。透明度が高いため、枯れ落ちた木々が湖底に見える。この湖の先にオンネトーの露天風呂湯の滝がある。9:58湯の滝駐車場着。露天風呂まではそこから1.4kmある。ずっとバイクに乗っていると、降りて歩くというのは本当におっくうなものである。しばらく逡巡していたが、次はいつ行けるかわからないので、やはり行くことに決心した。 湯の滝までの白樺林の小径はなかなか快適である。日が射し込まないのでひんやりとしている。森林浴を楽しみながら20分位でたどり着いた。露天風呂に上がって行くまでに小さな池があり、山女だろうかたくさんの魚がいる。露天風呂には水着を着たおばちゃん3人が先客でいた。風呂にはいるのに裸が気兼ねをしなければならない道理はない。脱衣所でパンツを脱いでタオルで前を隠しながらずかずかと湯船に入った。
ここで記念撮影を撮るためタイマーを仕掛けたが、スイッチを押して湯船に帰ろうとすると床が苔で滑って危うく転けそうになった。お湯はかなり温めで、苔がはがれて浮いているのでお世辞にもきれいとは言えない。休憩所の前の湧き水が5秒と浸けていられないほど冷たかった。 10分ほど遊んでまた来た道を引き返す。10:55オンネトーを発つ。11:30阿寒湖畔温泉街に着く。ここは学生時代と新婚旅行以来3回目だからうっすらと記憶がよみがえる。温泉街で昼食とする。イクラとウニの丼にラーメンが付いて1,600円。キーホルダーと養殖のマリモをおみやげに買う。天然記念物のマリモを売ってもいいのだろうか?
14:35からまつの湯を出る。またしばらくダート道を走ると、急に舗装道路に出る。そこはこれから行く開陽台を思わせる、いやそれよりももっと感動的な広大な平原が眼下に広がっていた。
ここから道を間違えながらも15:40開陽台キャンプ場に着く。ん?テントサイトは何処だ?同着の若いライダーに聞くと展望台の向こうだという。サイトまで行ってみるといや結構な坂道ではないか。こんなところまで荷物を担いでいくのは大変だなと思案していると、脇にサイトまで連なる道があるではないか。ところがその道は私のような未熟なライダーが走れるようなヤワな表面ではない。幅2メートルくらいのでこぼこ道、轍があってちょっと道筋をはずすと転倒を免れない厳しいルートだ。冷や汗を1トンほど流しながらとりあえずサイトまで荷物を運んだ。 急いでテントを張り、今日一日の汗を流すとともに、大好きなビールを仕入れに中標津まで走る。それでもここから13kmほど走った。中標津は結構大きな町である。帰りに看板が目に付いた開陽温泉に入る。ここは開陽台から直ぐ近くにあるが、道道を入るとしばらくダート道である。えらいところに入ったもんだなと舌打ちしていると、目の前にいやに立派な建物が見えてきた。こんな山奥(失礼)にクアハウスとみまごうばかりの温泉がある。500円は要るが、サウナも露天風呂も薬湯もある。本当にさっぱりした。困るのは、帰りにオフロード車の砂塵でせっかくのきれいな体がほこりにまみれてしまうこと。 18:10買い物と風呂から帰り、今夜のディナーを作る。メニューは鰻の蒲焼き、酢豚、トマト、ミカンの缶詰。途中でテントの近くの若者達7人ばかりと盛り上がる。ここに来る奴はいろんな若者がいる。チャリダーであてもなく放浪しているプータロー、期限無しの北海道ツーリングの風来坊、夏休みの学生など。それをうらやましいとは思うが、この年ではかえって依るべきところのある今の境遇のほうが安心だ。
本日の走行距離 272km |