叺(かます)=「蒲簀」の意で、古くは「蒲」を、あらく編んでむしろ=「簀」、を造った。
@ 藁むしろを二つ折りにして作った袋。主に穀物・塩・石炭などを入れるのに用いる。
A @の形に似た、刻みたばこなどを入れる、油紙または皮裂(かわぎれ)の小袋。
叺とは、刻みたばこなどを入れる、油紙または皮裂で造られた、小袋のことです。
たばこ入れには、
男物
1、一つ提げたばこ入れ
たばこを入れる叺と、腰に提げるための紐(鎖)、それを調整する緒締、そして根付からできている。
2、根付両提げたばこ入れ
「一つ提げたばこ入れ」に、きせる筒を根付よりもう一つ提げ、両提げにし、緒締で紐を調整し、
腰から提げるものです。
3、筒差したばこ入れ
「根付両提げたばこ入れ」の根付を無くし、その代わりきせる筒を帯びに差すものです。
女物
1、懐中たばこ入れ
着物の懐に入れて持ち歩くもので、きせる筒が付いているものと、付いていないものがあり、
付いているものは、叺と同じ素材で作られているものが多い。
2、前差したばこ入れ
「懐中たばこ入れ」同様、きせる筒と叺が主に、共裂(ともぎれ)で作られ、小さな鎖(紐)で連動している。
3、袂落したばこ入れ
二つの袋状(きせる筒、叺などを入れる)のものを紐で結び、首に掛け、それぞれを袂に振り分けて使用する。