脚注 14


タンパク質の変性

 卵のしろみや,牛乳のタンパク質は,球状タンパク質である.球状のタンパク質で分散しているので,流動性がある.タンパク質分子は,は常温では,分子内で水素結合でまとまっている.加熱すると,水素結合が切れ,球状にまとまっているタンパク質分子は,広がり始める.球状タンパク質で一つ一つが独立していたときは,流動性があった.分子鎖が広がると,分子同士が,絡み合い,流動性が失われる.見た目では,固化したことになる.ゆで卵のしろみやプリンは,ゲルである.

 タンパク質の熱変成の応用PDF file

 タンパク質の加熱調理中に,温度が上がりすぎると,アミノ酸のラセミ化が起きる.ラセミ体とは,立体異性体である,L-アミノ酸とD-アミノ酸の両方の混合物である.天然のアミノ酸でない,D-アミノ酸は,消化しても役にたたない.


でんぷんの加熱調理

ご飯の炊き方

ご飯を炊くことは,でんぷんの水素結合を切断することと,酵素により,でんぷんの糖化をすることの2点がポイントである.ご飯の炊き方



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Updated, 7.8, 2001.