しょくひんかがくののおと 4
立体化学 有機化合物の構造
分子内の化学結合に二重結合があると,2つの異性体が生じる.
二重結合は,結合を軸として回転することができない.
二重結合部分の反応性などの化学的性質はほぼ同じであるが,物理的性質は異なる
化学物質として別物であるが,適当な中間体を介して相互に入れ替わることがある
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cis-2-butene | trans-2-butene |
観測者からみて時計方向に偏波面が回転している場合は(+),反時計方向の場合は(-)
比旋光度 α = θ / l C
θ は旋光角, l は試料セル長, C は濃度
化学的性質は同じ
キラル(chiral -achiral)
鏡像体と重ね合わせることができない分子.
対象心も対象面もない場合,キラル
お互いに鏡像関係にあるキラルな分子同士
対掌体の等量混合物.これは,光学活性を示さない.
化学合成によりできる
D体とL体の表記は,グリセルアルデヒドの配置を基本にしている
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D-(+)-glyceraldehyde | L-(-)-glyceraldehyde | ||
図 グリセルアルデヒド |
Fischer の投影法
もっとも酸化されている炭素を一番上に置き,直鎖を上下にする.縦方向は向こうがわにつながり,横は手前につながっていると約束する.
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D-amino acid | L-amino acid (天然のアミノ酸) | ||
図 アミノ酸 |
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Fisherの書き方のときの配置 | 左にアミノ基,右にカルボキシル基としたときの配置.アルキル基を下に書くと,水素とアルキル基は手前になる | ||
図 L-アラニン |
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図 ジアステレオマー |
ケト エノール互変異性 (ket form - enol form, tautomerism)
糖の異性化などに関与する
一般的には,ケト型の方が安定
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