DVD鑑賞記詳述版

詳述版

* 番号は、お魚が見た順番になってます。index版はこちらへ

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11.チャンス

ヒューマンコメディ?の「チャンス」

少し頭の弱い、庭師のチャンス。今まで働いていた屋敷の主人が死亡してしまい、途方に暮れるチャンスだが、偶然大富豪と知り合い、彼にその純朴な人柄が気に入られてしまう。そして、彼の単なる植物についての話を経済理論の比喩だと勘違いした大統領が感服してしまい・・・。

いわゆるコンニャク問答系のコメディ。主人公チャンスの率直な言動を、周囲の人々が勝手に好意に解釈して、一躍時の人に押し上げてしまうという。

ただ、コメディらしいけど、笑いどころがわからへん(^^;;。ところどころで苦笑ぐらいかなぁ。全体的にゆっくりとした映画で、どちらかというと、ヒューマンドラマ風な味わいの方が強いかも。かといって、感動するというわけでも(個人的には)ないんやけど・・・。

それか、政治家やマスコミを小馬鹿にした、風刺コメディなんやろうか?なんというか、難しい映画(^^;;。

主人公がすごくテレビ好きな設定なんやけど、ザッピングでガチャガチャとチャンネルを変えるんが、見ててむっちゃウザかった(笑)。たまにはまったり系の映画でも見よかなぁて思って借りたんやけど、のんびりとはしているけど、くつろげへん映画やったなぁ。

ヨーロッパなんかの、芸術系≠ト言われる映画の好きな人は、合うかも。とりあえず、お魚には合いませんでした。

魚評価・・・☆

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12.クールランニング

スポーツコメディの「クールランニング」

ジャマイカの100メートル走のオリンピック候補が、選考会で転倒のため出場できなくなった。そんな彼らが目指したのは、ボブスレーでの冬季オリンピック出場だった。常夏の島ジャマイカでボブスレー!?嘲笑する周りの人々を尻目に、彼らは猛特訓に励む・・・。

実話を元にしたというこの映画。公開時に、結構話題になっていたので、借りてみた。うん、なかなかいい感じ。

シナリオは、典型的なサクセスストーリー。出てくる人も、最初は、?、な描き方だけど、話が進むにつれて、みんながいい人になっていく(笑)。見ていて、ストレスのたまらない映画。

コメディというけど、どちらかというと、笑いを交えたスポーツドラマという感じ。それなりに見せ場は作って、ラストのシーンも、カッコいい。まぁ、その分、ハラハラドキドキするところも少ないといえば少ないけど。

とにかく、エンターテインメントの王道をいく作品。のほほんまったりと楽しみたい人には、お奨めです(^^)。

魚評価・・・☆☆☆

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13.ショコラ

メルヘン?の「ショコラ」

フランスの田舎にある、厳格なキリスト教徒の住む村にやってきた旅人の母娘。二人は、快楽を厳しく戒められているこの村で、チョコレートショップを開店する。奔放な母親への偏見と、断食月であることから、村人たちは、チョコレートを我慢しようとするが、母親とチョコレートの魅力に、村人の冷え冷えとした心は、少しずつとかされていく。しかし、特に戒律に厳格な村長はそんな村人たちの様子を当然快く思わず、この母親との対立がエスカレート。そして、ある日、村のそばの川岸にジプシーが滞在し始めたことから、さらに事態は大きく変わって・・・。

鑑賞記を書くにあたって、まず、この映画をどういうジャンルで呼べばいいのかに悩んだ作品。別に、魔法使いやお姫様が出てくるわけでもなく、極々、現実的な世界(少し昔のヨーロッパの田舎町としての現実)を描いてるだけなんやけど、メルヘンやファンタジーといった香りがするし、ヒューマンドラマというには、ちょっと大げさやし、コメディというほど笑いに満ちているわけでもない。どうも、不思議な映画。個人的には、おとぎ話やメルヘンといった雰囲気が一番ぴったりとくるんやけどね。

なにより、映像が綺麗。最新SFXなんかの特殊技術を使ってるわけやなくて、昔からある本物の中世風の村の様子をありのままに写してるだけなんやけど、それが実に素晴らしい。魚の頭の中にあるヨーロッパ≠トいうイメージと見事に重なってきた。出てくるチョコレートのデコレーションも綺麗で良かったなぁ。

そして、音楽もいい。今まで見てきた映画の中では、ナイトメアビフォアクリスマスと並ぶ、センスの良さ。ナイトメア・・・は、ミュージカルやから音楽が良くても当たり前なんやけど、これは普通のストーリー映画やのに、実に良かった。

ストーリーにも満足。基本的に、悪い人はいない優しいお話。村長が敵役にされてるけど、この人も別に悪人ではないから、どうも憎めへん。涙も笑いも感動も恋も、全部詰め込まれてるんやけど、どれもがサラッとしてるから、くどくない。実に穏やかに見られるいい映画。

見てるとチョコが食べたくなるので(笑)、手元にチョコレートやホットココアなんかを用意して見るのがお奨め。あなたの心も、村人たちのように暖かく癒されるかも?

魚評価・・・☆☆☆☆★

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14.ミッションインポッシブル2

スパイアクションの「ミッションインポッシブル2」

感染したら、20時間以内にワクチンを打たねば確実に死に至る恐怖のウイルスキメラ=Bそのワクチンを奪い去った犯人を追いつめるために、主人公はある女泥棒と手を組むように指令を受ける。そして、恋におちる二人。しかし、実はその女性は、ワクチンを盗んだ犯人の以前の愛人だったことから、手を組むようにと指令を受けていたのだった・・・。女は、愛する男のために、元の愛人のもとへ潜り込む。そして・・・。

1作目と雰囲気ががらりと変わった、M:i−2。今度は、ラブストーリーが主題。

とにかく、映像が綺麗。スピード感溢れるシーンとスローシーンを上手く使い分け、イメージシーン的な風景などを織りまぜる。アクションシーンは派手で、カッコいい。主人公の流れるようなアクションが印象的。前作はそんなにトム・クルーズをカッコよく思わなかったけど、今回はかなりカッコ良かった。ただ、ラストの方の、格闘シーンは冗長すぎたなぁ。見ててだらけてしまった。

シナリオもなかなか良かった。個人的には、あんまりラブストーリーは好きやないんやけど、ベタベタしてないので、見やすかった。メリハリもあって、ちょうどいい感じ。

ただ、個人的には、一つの映画にちと詰め込みすぎていうイメージかな?ラブロマンスはメインでなくて、アクセント程度にしておいてもらった方が僕は良かったかなぁ。まぁ、あくまでも僕の趣味なんで、ラブストーリーものが好きな人なら、逆により楽しめるかも。

前作とは雰囲気は全然違うけど、十分に楽しめる良作。

魚評価・・・☆☆☆★

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15.パッチ・アダムス

ヒューマンドラマの「パッチ・アダムス」

自殺願望で、精神病院に入院していた主人公。彼はそこで、入院中の患者を相手に、人の病気を治すことの素晴らしさを知る。彼は、病院を退院し、医者になるために大学の医学部に入学。笑いが人を癒す、病気を治すという信念の元、彼は学部長や真面目≠ネ学生たちと衝突しながら、大学の付属病院で笑いによる治療を実践していく。そして、彼の、保険やお金に関係なく、全ての病人を治すための病院を作るとい夢がかなえられつつある中・・・

ヒューマンドラマのパッチ・アダムス。コメディというくくりにもなってるみたいやけど、魚的には、ちょろちょろ笑える要素も入ってるヒューマンドラマていう感じやったねぇ。内容も、なかなかシリアスなとこもあって、最初から最後まで気楽に見られるていう雰囲気でもなかったかなぁ。

基本的には、感動もの。後味もまずまず良くて、えー感じの佳作ていうとこやろうか。死を遠ざけるのではなく、質の高い生こそ、医者の与えるべきものだ、ていうメッセージ(ニュアンスがこんな感じね)は、お魚も同感やったりする。それに、医療に笑いが必要ていうのも、大いに同意。結構お気楽に見えて、ホンマにお気楽なお魚は(笑)、笑いを忘れへんからこそ、こうやって、のほほん、まったりと生きていられるんやと思う。むしろ、医療に限らず、人生そのものに笑い≠ヘ必要不可欠なものやと思うなぁ(^^)。

などと、作品の解説、感想よりも、語りが入ってしまうところが(笑)、この映画のいいところなのかも。見た人を、結構考えさせてもくれる映画です。

魚評価・・・☆☆☆★

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16.デンジャラス・ビューティー

アクションコメディの「デンジャラス・ビューティー」

ミスアメリカコンテストにテロ予告が届いたことから、FBIが潜入捜査を始めることに。潜入捜査員に選ばれたのは、色気は皆無、口の悪さと仕事の腕は男以上の主人公。彼女を二日間でミスコン出場者にふさわしいレディーへと変身させなければならなくなったFBIは、スタッフ総動員で彼女の改造≠ノあたる。外見だけは<~スにふさわしくなった彼女は、果たしてテロを阻止することができるのか?

最初、普通のアクションものかと思ったら、かなりコメディ色の強い内容やった。

ストーリーは、まずまず。ブス≠ニ言われてる主人公が、なんだかんだいって元々綺麗なのはご愛敬。特殊メイクをしない限りは、美人女優さんなんやから、不細工にはなられへんわねぇ。展開がかなり強引やけど、コメディやから許せる範囲。一応終盤は、緊張感もあって、まずまず集中して見られた。

ただ、シリアスなサスペンスもので語られるFBIのイメージに比べて、あまりにFBIが間抜け過ぎに描かれてるのがなんとも(^^;;。まぁ、別にえーんやけどね。個人的には、外見だけでなく、性格面ももっと改造して、落差を付けた方が良かったような気はするなぁ。

まぁ、普通に楽しく見てられる、ええ映画やったと思うでぇ(^^)。

魚評価・・・☆☆☆

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17.将軍の娘

推理サスペンスの「将軍の娘」

アメリカの基地の演習場で、一人の女性大尉の死体が発見される。全裸にされ、両手両足を地面に突き刺された杭に縛られていながら、暴行や強姦の痕跡はない。しかも、その被害者は、まもなく退役し副大統領候補を目指す将軍の、娘でもあった。軍内部の犯罪捜査を専門とする主人公は、レイプ犯罪の専門家である女性を相棒に、この事件の真相究明に乗り出す。

推理サスペンスというものの、正直、種明かしの部分であっと言わされる伏線はなく、かなりご強引な収束で終わってしまうので、推理ものとしての魅力はあんまりなし。ただ、サスペンスとしては面白い。途中でだれることもなく、最後まで緊張感を持って見ることができた。

色々と怪しげな人物が多く、特に、被害者の上官と、主人公とのやりとりは見応えがあり。ただ、将軍役の人が、あんまり威厳が無くていまいち。かなり重要な役どころなんで、もっとどっしりとした威厳のある役者さんが良かったなぁ。

後、最後の報告書みたいなんで終わらすエンディングは個人的にはダメ。あれは、軍法会議のシーンで終わらせるべきでしょ。せっかく最後までええ感じで緊迫してたのに、あれで台無し。それを除けば、カメラワークも音楽も、上手に緊迫感を盛り上げて良かった。

ストーリーの中核に、かなりえぐい事件があるんで、女の人はチト気分が悪いかもしれへんけど、お魚は良質のサスペンスものとして見られたなぁ。

魚評価・・・☆☆☆☆

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18.バットマン

アメコミ原作アクションの「バットマン」

ボスに裏切られた上、バットマンとの戦いに敗れて酸の容器に落ち、命からがら逃げ延びたイカレた犯罪者、ジャック。酸で色素が抜け落ち、整形手術の結果、口元に不自然な笑みを常に浮かべたままになった彼は、ジョーカーと名乗り、彼を裏切ったボスを殺害し、新たにその組織のボスの座に着く。そして、彼は、次にバットマンに対して復讐を企てるが、その過程でバットマンの恋人を彼も愛してしまうようになって・・・。

単なるアメコミもののヒーロー映画と考えていたら、意表を突かれたこの映画。さすが、ティム・バートン監督、侮れじ( ̄^ ̄;;。なんというか、非常に不可思議な味のある映画に仕上がってる。

最初のあらすじで、主役のバットマンやなくて、敵役のジョーカーを主体に書かざるを得ないところに、この映画の不可思議さががよく現れてるかと思う。別に、主役のバットマン自体も影が薄いわけではないんやけど、ジョーカーが濃すぎる。常にラジカセを持った部下が従い、そのシーンにあったテーマソングをかけるという馬鹿馬鹿しさ。とにかく陽気に人をバンバン殺していく、あの、壊れっぷりは見事。もう、なんというか悪夢≠サのものの世界。原作を知らへんにゃけど、実写なのにマンガ以上にマンガらしい味を出してるんとちゃうかなぁ?

アクションシーンは、車や小道具なんかは派手なんやけど、基本的に主人公も敵役も生身の人間なんで、ちょい地味目。むしろ、ジョーカーを初めとした各キャラクターの小粋な会話や演出が見所かな。クスリと笑えるシーンが結構多くて、えー感じ。人もバンバン死ぬんやけど、非現実的なんで、そんなにイヤな感じはせーへんね。後、音楽がかなり良かった。

子供だましのヒーローものやと思っていたら、大間違いの、悪夢をたっぷりと含んだ怪作。ただ、それでいて、一部の人だけが面白いいうんと違って、たいていの人もそこそこは楽しめるレベルに仕上げてるのはさすが。魚はかなり楽しめました。

魚評価・・・☆☆☆☆

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19.クレイドル・ウイル・ロック

ヒューマンドラマの「クレイドル・ウイル・ロック」

ヨーロッパではヒトラーやムッソリーニなどのファシズムが台頭してきていた、大恐慌下の1930年代のアメリカ。失業にあえいでいるのは、一般労働者だけではなく、役者たちも同様であった。そんな中、役者たちの救済をおこなっていた団体が開いている劇場では、当時のモラルに反した劇でも自由に上演されていた。しかし、それが共産主義の温床と取られ、議会に目を付けられていく・・・。

明確な主人公という人物はおらず、いくつかの立場にわけられた出演者たちが、色々と関係しあい進められていく映画。

不況や失業、ファシズムやコミュニズム(共産主義)、役者の夢と組合の現実、俗物の芸術愛好家など、色々と社会派の問題や皮肉も含めながら、明るく前向きに生きる人々によって生き生きと演じられるヒューマンドラマ。

個々の重くなりがちな問題も、さらっと演じられてるんで見やすい。逆に、それを不真面目に思ったり、中途半端に思ったりする人もいるやろうけど。各場面がかなりバラバラな作りなんで、人物の相関関係が分かってくるまではチト見づらいトコもあるかなぁ。

最後のミュージカルのシーンは王道。ありがちといえばありがちなんやけど、やっぱり盛り上がってえーねぇ(^^)。色々と不満な点も多いけど、お魚はかなり気に入った秀作。

アメリカの拘束された自由≠トいうのを良く分からせてくれる作品。確かに自由な国なんやけど、日本から見ると、ある意味、思いっ切り不自由な国と言える部分もあるし(もちろん、日本にも不自由なトコはいっぱいあるけど)。

テーマの割には、気軽に楽しく見られるんで、気難しくは考えへんでもえーと思うよぉ(^^)。

魚評価・・・☆☆☆☆

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20.アタック・ナンバーハーフ

スポーツコメディの「アタック・ナンバーハーフ」

バレーボール好きだが、ゲイのために差別を受けて選手に選んでもらえない。そんな彼を励ます、おかまの友人。二人は、ようやく彼らを認めてくれる監督(この監督はいわゆる、おなべ)を見つけるが、今度はチームメイトが彼らを拒否して抜けてしまう。こんなことで、負けてたまるもんか。二人は昔の友人≠誘って、チームを作る。こうしてできあがったチームは、一人の男性を覗いて、ゲイとおかまとニューハーフの混成チームだった!!彼らが目指すは国体優勝。果たして夢はかなうのか?

タイで大好評やったていう、コメディ映画。しかも、ほぼ実話に基づいた設定というから、驚き。このタイトルも、魚世代の人なら、にやりとするはず( ̄ー ̄)ニヤ。

あらすじといい、パッケージといい、完全なB級カルト映画やと思ってたお魚。ところが、意外なほど、まともな作りの映画やったんで、驚き。雰囲気としては、クールランニングに似てたかな。最初に挫折があって、仲間を捜して懸命に練習して、でも、周囲からの差別はあって、仲間内でも対立があって・・・。やけど、最後は、みんなでそれを乗り越えて、力を合わせて勝ち進んでいく!!観客たちも大歓声。スポーツものの、完全な王道ストーリーやったねぇ。

ただ、被差別者が主役なんで、かなりメッセージ性も強いものがあった。おかまやゲイの人たちの、悲しみや、疎外感、悩み、だけど、それらをカラッと吹き飛ばす明るさとたくましさ。そういった陰の側面も避けることなく、必要以上に強調することもなく、ちょうどいい感じに入ってたんで、ストレスなく見ることができた。

ま、ショボい面があるのも確か。実際のバレー部分がへぼいし、セットもちゃっちい。でも、そんなもんは、この映画の魅力を全然、損なわすもんやない。逆に、中身がスカスカで、役者とセットが豪華なだけの映画に比べて、はるかに輝きを見せる。魚的には、かなりの良作やったと思う。

ちなみに、ニューハーフ役の人は女優さんやと思ってたら、ホンマのニューハーフのモデルさんやったらしい(@O@)。むっちゃ、綺麗やったぞ(^^;;。

魚評価・・・☆☆☆☆

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