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第121話  衆院選結果

衆院選が終わり、結果が出やした。政党別に見ると、自民苦戦、民主順当、公明勝利、共産・社民・保守新壊滅ていう感じやと思う。政権枠組み全体から見ると、与党微減、野党微増のほぼ、現状維持。個人で見ると、山崎拓を始め、スキャンダルが命取りになった人が多かったのも特徴やね。

自民は、過半数には届きそうという予想が4議席届かずなので、やっぱり苦戦ぐらいになると思う。まぁ、政権交代の風が吹き荒れてたから、善戦といえば善戦やろけど、それでも、厳しい結果やろね。ただ、自民系の無所属候補(加藤紘一とか)がいるんで、追加公認で、単独過半数は維持できそう。その意味では、敗北ていうほどでもないと思う。

民主は、多くのマスコミで躍進≠ト書かれているけど、元々の希望的な目標やった200議席は無論、現実的な目標の180議席にも届かへんかったので、思ったほどは伸びてへんという印象。社民党や共産党といった野党票の受け皿になって40議席を伸ばしたていう感じなんで、二大政党制の布石は進んだとは思うけど、公明が堅実に議席を伸ばしたのもあり、与野党伯仲というには、チト寂しい状況。

公明党は、投票率が低かったのと、自民・民主の両党が小選挙区での創価学会票の獲得を求める見返りとして、比例区での投票を呼びかけたこともあり、微増ながら、依然としてキャスティングボートを握る位置につけてるね。自民が圧勝できなかったこともあり、これからは公明党の影響力が増すのは間違いなさそう。例の商品券ばらまき政策みたいな馬鹿なことは、今度はないように願いたいなぁ。

共産、社民、保守新はボロボロ。社民・保守新に至っては、党首が落選する始末(社民の土井党首は比例で復活当選)。共産党も、志位委員長は比例単独やったんで、小選挙区で出てたら、当選してへんかったんとちゃうかなぁ。ま、何にしても、議席一桁ていうのは、泡沫政党以外の何者でもないなぁ。共産党はこれからは、地方議会だけでの生き残りを目指さなしゃあないやろねぇ。社民、保守新は、それぞれ民主、自民への合流を画策せな地方議会でも生き残れへんやろね。

今回は、前の日本新党ブームの時のように、民主党の出したマニフェスト≠マスコミが担いで、政権交代の風を吹かそうと懸命やったけど、結論は、ほぼ直前の世論調査止まりの結果に。

*  自民党は246議席の解散時勢力(246議席)を上回るかどうかは微妙だが、群馬、富山、福井、岐阜、岡山、島根、愛媛などの各県で全小選挙区を独占しそうで、東京都でも公明党の選挙協力を得て前回の8議席を上回る勢いを見せている。

 公明党は大阪府で健闘、重点区の東京12区でも安定した戦いだが、他の選挙区で伸びがみられず、解散時勢力(31議席)前後にとどまる見通し。保守新党は解散時の9議席の確保が困難になっている。

 衆院解散直前に旧自由党と合併した民主党は、北海道、埼玉、千葉、愛知各県などで自民党と互角の戦いを展開し、大阪府では自民党を上回る勢いを示している。ただ、都市部以外では伸び悩みが見られ、政権交代を実現できる勢いまではない。

 共産党は小選挙区での議席確保が厳しく、解散時勢力(20議席)を下回る可能性が強まっている。社民党も解散時の18議席を下回るとみられる。

 政党幹部クラスでは、自民党の山崎拓副総裁(福岡2区)が民主党候補と横一線の争いになっているほか、社民党の土井たか子党首(兵庫7区)、保守新党の熊谷弘代表(静岡7区)とも予断を許さない情勢になっている。

 比例代表では民主党が、旧自由党の分を含めた前回議席(65議席)を超え、自民党を上回る勢い。合併効果は比例代表に現れている。自民党は「小泉人気」で大勝した01年参院選の勢いはないが、前回の56議席からは伸ばす見込み。連立政権の成果を訴える公明党も議席増をうかがう。(2003/11/03毎日新聞配信から、一部引用)

結論としては、連立の枠組みを示して戦った自民党中心の与党が、絶対安定多数の269議席を上回る議席を獲得したんで、既存の政府方針が信任されたと言えるものの、公明党の発言権が増し、選挙に強いという理由で選ばれた小泉総裁が、予想ほどには無党派票を獲得できず、従来の自民支持団体の協力が得られなかったという弱点が露呈したことにより、ある程度の軌道修正は余儀なくされるやろね。

逆に、民主党は票は伸ばしたものの、野党全体としての獲得議席は微増に留まるんで、政策への影響力としては、今まで通りあんまりないと思う。選挙に勝つために組んだ、思想的には連立与党以上のバラバラな政党なんで、参院選でも伸び悩む様やと、また、分裂して元の木阿弥になる恐れも多分にあり。

これからの日本、さてさて、どうなることやら、ぶくぶく。。。

2003/11/10

第122話  イラク自衛隊派遣その1

先日、小泉首相が国民に向けての会見・演説をして、イラクに自衛隊を派遣することが政策≠ニして、確定≠オやした。これについて、魚なりに意見を述べてみたいと思いやす。今回はまずは現状の解説を。

現在のイラク情勢に関して、憲法とか国際協調とかを抜きにして、日本が理論上取りうる行動としては、次のような選択肢が挙げられやす。

1.米英各軍と連携して、対テロ組織鎮圧に向けて、軍事的な協力をする。

2.イラク復興に向けての、非軍事的な協力を現地でする。

3.イラク復興に向けての、非軍事的な協力を現地以外でする。

4.イラクについて、軍事・非軍事にかかわらず、協力しない。

このうち、1と4については、憲法(それ以前に、国民の理解も全く得られへんやろうけど)や国際関係上あり得へん選択肢なので却下。3については、問題がないので、すでに行われていると(復興に関わる金銭的な援助の表明とか)。個人的には、今現在、イラクに距離を置いているフランスやドイツ、ロシアの協力を得られるための説得なんていう外交努力もここに含まれると思うけど、これにも国民からの異論はないはずで、後はどれだけ説得力のある根拠を持って、日本がそういった調整にかかれるかということになりやす。

ということで、今、問題となっているのは2になると。

で、この2をさらに細分化すると、

a.自衛隊員がイラク現地で、非軍事的な協力をする。

b.非自衛隊員がイラク現地で、非軍事的な協力をする。

c.自衛隊員、非自衛隊員がともにイラク現地で、非軍事的な協力をする。

d.現地では一切、日本人は協力しない。

ていう選択肢になりやす(現在活動中のNGOとかは除くね。あれは、国家の政策として活動したはるわけやないから。後、先頃亡くなられた方もいる外交官も特殊なんで、除きます)。

現在、日本政府が主張しているのは a で、協力するのは自衛隊員に限定すると。なぜなら、イラクは危険な地域であり、武力抗争に巻き込まれる可能性も高いので、戦闘能力を持ち、さらに戦闘訓練を受けた自衛隊員でないと自分たちの身を守ることも叶わないから。

組み合わせとしては、 c のパターンを取って、非自衛隊員の技師たちが行き、その警護として自衛隊員が付き添うていう考え方もあるんやけど、自衛隊は復興支援活動の技術も持っていることから、全員自衛隊員で固めた方がより危険の負担は減るていうのが、政府の考え方やね。

それに対して、当初民主党なんかは b を主張していたりしたんやけど、これはさすがに無防備すぎるし、最近ソフトターゲットと言って、武装した軍人よりも武装していない民間人を見せしめに襲撃するていう事件が頻発(ひんぱつ)しているので、あまりにも危険が大きすぎる。ということで、自衛隊派遣反対派の主張としては、 d の、現地では一切日本人は協力しないていう考え方が主流になってます。

ということで、ようやく大きく二つに分けることができるとこまでやってこれたと。とはいえ、ここからの細かい分かれがまた多くて、例えば国連が協力するという条件があれば、なんていう条件付きの主張もあるんで、今まで以上に複雑になったりもするんやけどね。

ま、なにはともあれ、これで簡単な現状説明は終わらせたということで、次回はより掘り下げた解説と、魚なりの意見を書いていこうと思いやす。

ちなみに、今までの傾向から、大体おわかりかとは思いますが、魚は基本的には今回の自衛隊派遣を支持する立場の魚です。なので、それが不快だと言われる方は、次回は読まれないことをお奨めします。まぁ、その程度で不快になる方は、すでにここには来られていないでしょうが・・・ぶくぶく。。。

2003/12/11

第123話  イラク自衛隊派遣その2

では、前回の続きということで、選択肢が2つに絞られたところから、始めやす。2つに絞られた選択肢というのは、

1.自衛隊員がイラク現地で、非軍事的な協力をする。

2.現地では一切、日本人は協力しない。

の2つ。ただし、2については、

a.国連の決議と要請があれば、自衛隊を派遣する。

b.イラク国民による自治が始まり、イラクから要請があれば、自衛隊を派遣する。

c.どのような理由があれ、自衛隊は一切派遣しない。

d.現行の武器使用基準等を改めれば、現状でも自衛隊を派遣する。

の4つに大まかに分かれやす。

このうちの a 〜 c については、野党系の意見( a, b は民主党。 c は社民党、共産党)、 d については、自民党と民主党の一部から出ています。

まず、 c については、今までのPKOなどの実績や、現在の国際協調路線の国民意識にはそぐわないところ。まぁ、確かに、自衛隊でなくてもいいなら、わざわざ自衛隊が行く必要はないんやけど、そうなるまでの過渡期に傍観しているというのは、チト横着な気がする。魚としては、とりあえず捨て去る意見になるねぇ。

次に b 。正直、このレベルまで来れば自衛隊でなくても別にいいような状況であるわけで、結論的には c と一緒やね。まぁ、カンボジアみたいな例もあるから、必ずしもおかしな意見ではないんやけど、あく までも a との併用ということで意味がある意見なんで、とりあえずこれも消去。

ということで、次に a 。これが、大体今の民主党の大まかな主張ではある。やけど、旧社民党系の議員さんたちは、これにも不満があるようやから(彼らの基本的な姿勢はせいぜい、 b 。まぁ、 c の意見が主流やろね)、 a を主張する旧自由党系の議員たちと色々と綱引きがある模様。このあたりに、民主党の寄り合い所帯の弱点がよく見られるとこやね。

まぁ、それはさておき、、この意見自体は、国民に一番受け容れられやすい意見やと思う。今までも実際にPKOとかに送っている訳やし、個人的にはいい表現やないと思うけど、大義名分≠ニいうのも立つ。なので、現状で自衛隊をイラクに送るという選択肢の有力な対抗馬、というよりもむしろ、一番国民から支持される選択肢やろうと思う。

ただ、この選択肢の一番の問題は、国連という組織が非常に頼りないものであるということ。なぜ、国連が頼りない組織かていうと、自前の軍事力を持ってへんから。なので、今のような状態のイラクで自力で活動することができず、先に起こった国連事務所へのテロなどによりあっさりと撤退を促されるようになってしまう。

そやから、国連が本格的にイラク統治に乗り出すには、多国籍の連合軍を組織して活動せなあかんわけやけど、そのためには、今ねじれている常任理事5カ国をもう一度結束させなあかん。また、基本的には、国連加盟国の多数の賛同も必要で、イスラム諸国とも調整が必要になる。

となると、正直これからどれだけ時間がかかるか全然わからへん。少なくとも、今現在イラクから米英を中心とした統治軍が出て行けば、テロ組織に対抗できる武力がなくなってしまうわけで、とりうる手段としては、現在の米英軍主体の統治体制を続けながら、国連による新たな統治に移行するていうパターンぐらいしかない。

これについては、現在の日本政府も一応働きかけて入るみたいやけど、結論としては、仮に国連主導の統治に切り替わるとしても、それまでにはかなりの時間が必要なわけで、その間に自衛隊を派遣しないことがいいのかどうかていう話になると。また、場合によっては、このまま米英軍中心の統治からイラク人による自治に移行することもあるわけで、そうなると b の場合になってしまい、日本は単なる傍観者になると。

まぁ、それはそれでえぇていう意見もあるんやろうけど、魚としては、国連中心の統治へと働きかけるのはいいとして、その間でもできるなら、イラク現地で復興に助力する方が望ましいと思う。

確かに、国連ていうのはそれなりに重要な機関ではあると思うんやけど、強制力≠ニいうものを発動することが難しい機関である以上、過度に期待したり依存するべきモノではないと思う。現状では、できるだけ早くイラクの復興支援をした方がいいと思うし、そのためには、自衛隊というものが、日本が派遣するには最も適した選択であると思う。

ということで、魚の考え方としては、現状でイラクに派遣するなら自衛隊が最適であると考えるし、今の状況でも、自衛隊を派遣する方がいいと考えてる。安全が確保されてからなら、別に自衛隊にこだわる必要もないし、正直、お金を出して現地の人々の復興に任せる方がより適切やろう。現地の人々だけでは復興できない状況やからこそ、他国の支援が必要なわけで、少なくとも、日本という国家レベルとしては、それに応えるべきやと思う。

大地震の直後は余震や火災、建物や土砂が崩れる危険があるから、地震がおさまって安全になってから助けに行くというのは、確かに安全ではいられるやろうけど、困ってる人々の役にはあんまり立たへんわね。

そういう考え方を否定はしいひんけど、魚としては先に述べたように、やっぱり国家レベル≠ニしてはとって欲しくない行動やと思う。

というあたりで、長くなってきたので、続きはさらに次回に持ち越しやす、ぶくぶく。。。

2003/12/12

第124話  イラク自衛隊派遣その3

前回にお話ししたように、魚としては、現状でも、自衛隊をイラクの復興のために派遣する方がいいと考えてる。

なぜなら、イラクにおいて、イラク人自身による統治が平和的に為されるには、治安の回復と、社会資本の整備という2つの大きな柱が絶対に必要やから。だからこそ、それを妨害するために、テロ組織は治安の悪化を画策し、ライフライン等の破壊を繰り返す。彼らにとっては、イラクが安定しては困る。イラクが混乱し、人々がより不幸になることこそが、彼らの目的になっている。その証拠に、多くのイラク人もテロの犠牲になっている。テロ組織は、決してイラク国民の解放者ではない。

だから、イラクは復興されなければならない。安定しなければならない。全てはそれから始まる。テロ組織にも、幾ばくかの正義、それはひょっとしたらアメリカの掲げる正義よりも大きいかも知れない正義があることは認める。やけど、その実現のための手段がテロである以上、それは否定されなければならない。否定し続けなければならない。

現状では、日本の自衛隊は、治安維持には力が発揮できひんけど、社会資本等の整備には力が発揮できる。そして、調査結果から、今回派遣が予定されているサモワでは、活動が可能とされている。であるならば、あくまでも国家政策≠ニして、日本は自衛隊を派遣するべきやと思う。

これを前提意見として、もう少し魚の意見を補足すると、前回書いていながら触れてなかった選択肢に現行の武器使用基準等を改めれば、現状でも自衛隊を派遣する≠トいうのがあったんやけど、魚の考えとしては、実はこれが一番近かったりする。

なぜかていうと、今の基準やと、基本的にはたとえテロ組織であったとしても、口頭で警告し、威嚇射撃をしてからでないと相手に攻撃できなかったり、自衛隊員自身が攻撃されへん限りは、現地のイラク人や他国の統治軍が攻撃を受けていても傍観、より正確に言えば、彼らを見捨てて安全な場所に退却しいひんとあかんていうことになってる。

一応、当初の予定よりは、まともな武器を持って行けることになったらしい(この辺は、軍事評論家やらのお話でしか判断できひんので失礼)んで、自衛隊員自身の身を守る分には、まぁまぁ、妥協できるらしいから、武器使用基準の緩和を絶対要件にはせぇへんでもいいとは思えるんやけど、実際問題としては、やっぱりあらかじめ基準を緩和しておいてから派遣するべきことやと思う。

なので、魚の最終的な意見としては、武器使用基準等を緩和し、防御可能な装備を持てるならば、イラク現地に復興のため自衛隊を派遣した方がいい、ていう結論になる。

武器使用基準の緩和ていうんは、魚の感覚としては、一般的な正当防衛の基準に合うぐらいでいいと思う。つまり、自分たちだけでなく、他人への場合であっても、緊急でかつ身を守るために必要な行為ならば、認めればいいと思う。

とまぁ、魚の意見としてはこんなとこなんやけど、とりあえず、自衛隊派遣反対派の意見として、魚がちょっとちゃうんちゃうかなぁ?て思える意見に対しても、いくつか反論をしてみたいと思いやす。

1.そんなに自衛隊を派遣したければ、小泉首相が、まず自分の息子を連れて行け。

彼らが行っても、イラク復興のために、なんの役にも立たへんと思うが。あくまでも、イラク復興において一番役に立つ組織やからこそ自衛隊を派遣するわけで、論理がずれてると思う。逆にこの論理やと、首相とその家族が自ら行うなら、どんなことでも国民が従わへんとあかんのか?ていうことになると思うが。

2.自衛隊員が可哀想。

少なくとも、日本の自衛隊は志願兵制なわけで、行くのが嫌なら辞める自由は残されている。退職者が続出して、自衛隊制度が崩壊するとしても、それは国民の意志の結果であって、仕方のないこと。それで徴兵制になるかどうかていうのは、その後の国民の意志(選挙)によることになり、それが良くも悪くも民主主義ていう制度やて思う。

ただ、実際問題は、イラク派遣について、志願する自衛隊員は募集人員以上はいるらしいので、この意見は正直余計なお世話というか、危険であることを踏まえた上で決断したはる自衛隊員の方に失礼な話しやと思う。

3.海外での武力行使は憲法違反であり、絶対反対だ。

武力を行使するために行くわけではなく、復興支援に行くわけなので、別に良いかと。テロ組織が自衛隊を敵視してるのはわかるけど、目的はライフラインなんかの整備であり、そういった活動を妨害するための武力攻撃に対する、自衛隊の正当防衛についてまで、武力行使というのは誇張やと思う。

4.自衛隊が派遣されたら、日本でもテロが起こる。

自衛隊を派遣しようがしまいが、日本を含む世界中の国が狙われてるんで、正直あんまり関係はないかと。例えば、イスラム諸国で、対テロ対策にも消極的なインドネシアでも爆弾テロが起こったりしてる。テロ組織は、一般市民に恐怖の感情を与えることだけが目的であり、彼らにそんな取引≠ェ通用するなんて間違っても思ってはいけないことやていうんは、理解しておいた方がいいと思う。

* 実は、この文章の大まかな内容は12月13日に書いてたんやけど、今日、12月14日になって、フセインが捕捉されたていう大ニュースが飛び込んできた。このニュースはひょっとすると、今騒がれている自衛隊派遣問題を根本的に変貌させてしまうかもしれへんほどの大ニュースやと思う。

今まで書いてきたように、魚としては、イラクに自衛隊が派遣されて復興支援をすることが望ましいて考えてるわけやけど、自衛隊が行かずに、民間支援だけで済むような状況なら、当然それに越したことはないわけで、その意味でも今回のフセイン捕捉が、イラク国民にとっても、日本にとっても、世界にとっても、よりよい状況になれるように変化していく兆しになれば良いなと思いやす、ぶくぶく。。。

2003/12/14

第125話  最近のニュース雑感

すでに時代遅れ(笑)の感もあるけど、ま、せっかく書いたんで、一応アップしときやす( ̄m ̄)ノ

1.福男のお話

西宮大社の福男選びのお話し。まぁ、他愛もない話しなんやけど、それなりの騒ぎにもなって賛否両論あった模様なんで、魚なりに一言。発端は、この記事。

 この行事は、神社表大門から本殿までの約200メートルを走って参拝、到着順3位までが、その年の福男と認定される。1位の「一番福」を巡る参拝客の競り合いは年々過熱。今年は6日夜から表大門付近に場所取りの人が集まり始め、この日は約2000人が参加した。

 大阪市消防局によると、この日夜、ニュースで見たという市民らから「2番手以下の前に立って妨害している人がいた。トップの人を助けたのでは」などの電話が5件あった。また、消防士が住む市の消防本部にも、同様の抗議電話が10件以上、寄せられたという。

 参加した神戸市内の会社員(24)も「前の人にブロックされ思うように進めなかった」と言い、初参加した兵庫県内の男性は「スタートと同時に(消防士の)仲間が腕を組むようにして進路を阻んだ」と話していた。

 消防士は「確かに仲間らと一緒に走ったが、妨害行為は一切ない。ねたみの声があるのでしょう」としている。(2004/01/11読売新聞配信から、一部引用)

で、色々とテレビやらでも取り上げられて、それを見た視聴者からさらに苦情が殺到して、結局、福男を返上したとか。

これは競技ではなく、ルールもないわけで、したがって彼の行動はルール違反ではなくなんの問題もない、てな擁護論もあるんやけど、ルール違反さえなければ何をしてもいいのかていう批判も当然あると。

そこで、彼の発言を見ると、少なくとも、「仲間がブロックする行為は妨害行為であり、妨害行為はいけない」ていう考え方は持っている模様(最初に妨害行為はない、て言っていて、福男を返上するときに、ブロックしているようにしか見えない(だから返上する)、て言っている)。なので、一般論としてはさておき、彼の行動はルール違反ではないから問題ないていうのは、彼の擁護論としてはおかしな話やとは思う。

で、一般論としても、個人的には、明記されたルールがなくても、なんらかのルールはあるものやと思うし、ルールになければ何をしてもいいやろていうのは乱暴なお話やと思う。

今回のように、仲間にブロックしてもらって独走をはかるていうのは(ブロックさせてた場合はさらに)、神事≠ノはふさわしくないと魚なんかは思うけどねぇ。

少なくとも、結局、福男返上に追い込まれた経緯を見ると、えべっさんの判定ではルール違反やったんやろなぁて思う。

つか、「ねたみの声があるのでしょう」の一言がなければ、こんなに叩かれることもなかったとも思うんやけど。口は災いの元やねぇ。

2.成人式あれこれ

まぁ、例年荒れているというか、荒れているところだけをニュースにしてるというか、よーはわからへんにゃけど、荒れる成人式ていうのが風物詩になってるねぇ。

で、今回は少しだけ趣向の変わったパターンとして、川崎市の成人式で、

 つどいは同市中原区のとどろきアリーナで、約7500人の新成人が参加して開かれた。市長などのあいさつと国会議員、県議、市議、市幹部ら約50人の紹介で、開会から約50分たった後、代表男性は午前の部の最後に登壇した。

 男性は演台に上がり「あいさつを用意してきたけど、やめた。社会で生きるために自立し、励ます式とか言ってるけど、そんな趣旨は伝わってこない」と宣言。降りた後もマイクを離さず、「これから日本を背負っていくのは確実におれらなんで、テンション上げていこう」などと訴えた。会場は笑い声とやじに包まれたが、大きな混乱にはならなかった。

 午前の部の後で男性は市長に呼ばれ、委員を解任された。議員らは男性を取り囲み、「何を話してもいいが、演台に上がるのが社会人の行為か」「謝ったって、取り返しがつかねえんだよ」と10分以上しかりつけた。男性は「申し訳ありませんでした」などと答えた。(2004/01/12毎日新聞配信から、一部引用)

てな出来事が。

新成人代表の意見に共感する部分も、行為を軽蔑する部分も、成人式のあり方そのものに異議を唱える部分も、色々あるお話やとは思うけど、魚的には、議員の「謝ったって、取り返しがつかねえんだよ」の発言が一番の注目点かなぁ(次点は、新成人代表の「これから日本を背負っていくのは確実におれらなんで、テンション上げていこう」の一言。これがなければ、ある程度は会場の新成人からも賛同が得られたかも知れへんのに・・・。なぜにこんなに寒い一言を・・・)

ま、別の配信記事にあった、

「当時、壇上にいた阿部市長は退席する際、演台に残されていたスピーチ原稿を男子学生が座る席に向けて投げつけた。(2004/01/13神奈川新聞配信から、一部引用)」

てなお話も、なかなか香ばしい記事やなぁとは思うわけやけど。

ちなみに魚は成人式なんてものは嫌いで出席していないんで、当時の状況は全然知らへんなぁ。今となっては、ネタのために出ていれば良かったかなと思えていたり( ̄m ̄)

3.国連待機部隊

民主党さんが、自衛隊とは別の組織として、「国連待機部隊」なるものを作ろうと考えているとか。ようは、国連決議があったときは、国連軍の指揮の元、PKOや場合によっては戦闘行為にまで参加できるような部隊をあらかじめ作って待機させておこうていう案やそうな。

なぜ、自衛隊ではあかんのかていうと、結論としては、自衛隊やと名前が悪いからていう理由だけ。そのくせ、別組織にする事によるコストの増大や、自衛隊員の削減(これをせーへんならコストがさらに増える)などデメリットは満載。

一番の問題は、日本人が国連軍なんていう実態のない組織≠ノよる指揮命令の下、命を賭けて戦う状況になるていうこと。いや、まぁ、さすがに強制徴用をする気はないやろうから、志願制で募集するんやろうけど、それにしても、国家主権≠どういうものと考えているんやろう?と今更ながら疑問に思わされてしまう。

日本の総理大臣の指揮下なら安心して戦えるかていうたら、そら大いに疑問もあるやろうけど、少なくとも国民の意志をある程度は反映しているわけで、国連軍≠ネんてものとは比べものにならないし、今現在の政治制度では、総理大臣の指揮ていうのが唯一の選択肢やとも思う(防衛庁長官や幕僚長なんかに軍事権を全て委ねるのは、クーデター等のリスクが高くなりすぎる)。

つーか、なぜいまだに国連≠そんなに大事に扱っているんやろう?常任理事1カ国の反対だけで、機能が停止してしまう国連に命を預けるよりは、国民の意志で機能できる自衛隊の方がどう考えても頼りになると思うんやけど。

てなことで、今年も相変わらずぼやき続けるお魚ですが、皆様よろしゅうお願いしますm(_ _)m、ぶくぶく。。。

2004/01/16

第126話  嘘吐き

まず最初の嘘吐きは、京都の山城養鶏生産組合。ここが、鶏卵の製造年月日(採卵日)を不正に偽ってスーパーなんかに売っていたていう事件がありやした。

それも、数週間ていうレベルではなくて、半年も前の玉子を偽造して売っていたていうから驚き。よくまぁ、ひどい食中毒とかを起こさへんかったもんやねぇ。ひとまず、大きな被害がでーへんかったから良かったものの、消費期限の期日は、一般の消費者にはわかるものではないんやから、そんなもん勝手に偽造されたらどうしようもない。大きな被害がなかった、食中毒患者がでーへんかったていうだけで、あの雪印の事件と全く一緒やん。

魚の地元の養鶏所でもあるだけに、魚がこの玉子を食べていたしても全く不思議はないわけで、個人的にも大変憤っておりやす。少なくとも、これだけの危険な嘘をついておいて、刑罰が科せられないていうのはおかしな話やと思う。現在、食品衛生法に違反してるかどうか調査中らしいけど、こんなんやってもすぐに処罰できひんような法律ていうんは、すぐに改正すべきやて思うけどねぇ。

で、次の嘘吐きは、今ちょうど騒ぎになっている民主党の古賀潤一郎衆院議員。あの、自民党の山崎拓前副総裁を破って当選したことで有名になった人。自民党の幹事長やった古賀誠衆院議員とは違うのでご注意を。

この人は、経歴に米ペパーダイン大学卒て公表してたらしいんやけど、実はその大学を卒業していなかったという疑惑が報道されだしてん。いわゆる学歴詐称ていう奴で、あの野村監督夫人で大騒ぎになったアレやね。現職議員で失職した事例では、新間正次ていう人が明治大学に入学していたと詐称してて、参院議員を失職したことがある。

で、学歴詐称ていうのは公職選挙法に違反する行為で、2年以下の禁固または30万円以下の罰金ていう刑事罰もあるねんね。で、犯罪が裁判で確定したら、失職すると。つまり、それなりに重い犯罪でもあるわけやね。

で、この疑惑に対する古賀議員のコメントは、

「週明けに大学に問い合わせるが、卒業を確認できなければ議員を辞職する」「永住権取得を弁護士に相談した際、学校に関する証明も必要だったため、弁護士に任せた。書類では卒業となっていたので、卒業したと思っている」(2004/01/17読売新聞配信から、一部引用)「82年に弁護士を通じて卒業証書を受け取っており、卒業したと思っている」(2004/01/20毎日新聞配信から、一部引用)

とのこと。自分で、自分が大学を卒業してるかどうかわからへんて(^^;;。しかも、卒業証書を受け取っているんやったら、卒業できてるんやろいな。なぜに卒業したと言い切れへんのか?

そもそも、これは選挙期間中から話題になってて、朝日新聞とかの報道各社から、卒業証明書を提示するよう要請されていたのにほったらかしにしてたとか。なのに、こうやって記事になって、大きな騒ぎになってから初めて調査しますて、どう考えてもおかしいと思うが。

自分が卒業できているかもわからへん、自分に不利益なことは騒ぎになるまで無視、騒ぎになったら他人(弁護士)に責任転嫁、正直、こんな無責任な人間、学歴詐称以前に国会議員として不適当やと思うけどねぇ。

まして、学歴詐称なんてしていたら論外。学歴なんて重要でない、ようはその人が今、そして将来に何ができるかていうのが重要やていうことはそのとおりやと思う。だからこそ、学歴を詐称するなどというくだらない″s為をする人間は、人間としても決定的にくだらない≠ニ思う。これは決して、軽率なミスではない。悪意のある、紛れもない犯罪や。

ちなみに、

民主党の古賀潤一郎衆院議員(福岡2区)の学歴詐称疑惑に関して、古賀氏が卒業したとしている米ペパーダイン大(カリフォルニア州)の当局者は20日午前、共同通信の電話取材に対し「1978年から82年まで在籍した記録はあるが、学位は与えていない」と述べ、卒業はしていないとの見解を示した。
古賀氏が学歴詐称が事実の場合には議員辞職も含め検討する考えをいったんは示しており、進退問題に関する古賀氏の判断が注目される。
古賀氏は疑惑が報じられた17日の記者会見で、大学の手続きは当時、現地の弁護士に依頼しており、卒業証書も弁護士を通して受け取ったと説明。卒業を証明できない場合は「けじめはきちっとつけたい」と述べたが、18日には「進退については白紙の状態」と軌道修正する文書を発表した。(2004/01/20共同通信配信から、引用)

とのこと。

卒業を証明できない場合は「けじめはきちっとつけたい」と述べたが、18日には「進退については白紙の状態」と軌道修正する文書を発表した。

ていうのが、この人の嘘吐き≠ネ性質を非常に良く表している一文やと思う。ホンに情けないことで( ̄m ̄)、ぶくぶく。。。

<追加>
嘘吐きがらみで、こんなニュースがあったんで、みなさんもご注意を、ということで、お知らせしておきやす( ̄m ̄)ノ

クレジットカードで買い物する際、店側が自宅電話番号を伝票に記入させトラブルにつながるケースが相次いでいる。国際電話に不正使用されたとみられる被害も発生した。東京都消費生活総合センターは「カード決済はサインだけでできる。店が求めても、電話番号を書く必要はない」と注意を呼びかけている。

東京都の20代女性は昨年春、覚えのない国際電話料金をカード会社から請求された。不審に思って問い合わせたところ、カード番号と自宅電話番号さえオペレーターに伝えれば、料金後払いで国際電話ができる仕組みになっていた。唯一の心当たりは、代金をカードで支払った家電量販店で、サインの下に電話番号を書いたことだったという。

KDDI広報部は「国際電話の不正使用はチェックしているが、そのケースが電話番号を悪用したものかは確認できない」と説明する。

日本クレジット産業協会などによると、大手カード会社各社は、加盟店との契約にあたって「客にサイン以外を求めてはならない」とする規約に同意させており、カード決済は署名だけで成立する。しかし、実際には、店員が「サインと電話番号をお願いします」と、カード伝票に電話番号を書かせるケースは少なくない。

都消費生活総合センターは「プライバシー保護の意識の高い消費者は、電話番号の記入を断っている。店員に求められても個人情報である電話番号を教える必要はない」と話している。(2004/01/20毎日新聞配信から、引用)

2004/01/20

第127話  岸和田児童虐待事件

前回でも書いてた古賀さん≠ェ、いまだに飛ばしてくれるので、非常に楽しくウオッチさせてもらってるお魚なんやけど、そんな中、非常に陰鬱な気持ちになる事件が起きてるねぇ。

特にひどいのが、岸和田での児童虐待事件。概要は、実の父親と義理の母親が、15歳の少年を家に監禁状態にしたまま虐待し、肉体的な苦痛に加えて、食事も与えず、餓死寸前の状態にまでしていたと。

少年の様子は、各新聞の記事に詳しいけど、例えばこんな風に描写されている。

骨と皮だけになって救急車に収容された中3男子生徒(15)は、体重わずか24キロだった――。余りにもむごい大阪府岸和田市で起こった虐待事件。長男の部屋には布団がわりのブルーシートが敷かれ、そこに寝ていた体には激しい床ずれの跡。体液が流れ出す惨状だった。逮捕された実父の烏野康信(40)、内縁の妻の川口奈津代(38)の両容疑者の残虐行為については近所や学校もうすうす気づいていたという。だが、手を差しのべた人はいなかった。

府警の調べでは、日常的に虐待を加えていたのは川口容疑者だったという。川口容疑者は、気に入らないことがあると、たばこの火を押し付けたり、入浴後の風呂水に顔を突っ込むなどして虐待。さらに、夜中に無理に騒ぐよう強制するなどして、烏野容疑者から暴力を受けるよう仕向けていた、という。

長男は長期間の飢餓状態がもとで、脳に重い障害が認められ、回復が困難な状態。それにもかかわらず、川口容疑者は逮捕後の調べに対し「長男は(保護の)前夜も『おやすみなさい』とあいさつした」と供述しているという(2004/01/26毎日新聞配信から、一部引用)

あまりにも可哀想で、ホンマに読むと涙が出てくる。この事件については、学校や児童相談所の対応が不十分やったということで、非難の声が上がっている。これについては、魚も同感。特に児童相談所の対応は杜撰(ずさん)すぎる。確かに、強制捜査の権限がないとかいう限界もあるし、法整備がまだまだ不十分やというのはわかる。これについては、今後も国会でより効果的な法律作りが求められていくと思う。

やけど、今回の児童相談所の対応はあまりにもお粗末やったと思う。彼らが真剣に動けば、ひょっとしたら、ここまでひどい状態にならずに彼は助かっていたかも知れへん。彼の脳には重い障害が残って、治癒することは難しいらしい。取り返しのつくミス≠ヘ、別に問題はないと思う。ただ、取り返しのつかへんミス≠ヘ許されへん。せめて、この教訓をこれからに生かして欲しいと切に思う。

ただ、今回の事件は、学校や児童相談所、地域といったものへの非難以上に、あまりにも犯人≠フ行為がひどすぎる。読売新聞のコラムに、この二人を鬼畜というのは、鬼はともかく、畜(獣の意味)に失礼やとあったけど、まさに同感。いや、むしろ、鬼すら子供はもっと大切にすると思う。

通常、こういった餓死に至らせるような行為はネグレクト(怠慢)≠ニいって、親が育児を放棄するような行為とされているんやけど、今回の行為はもっと積極的な虐待であり、従来のものとは全く異質な虐待やねんね。

だから、今回警察は、通常のネグレクト虐待で適用される「保護責任者遺棄致傷」という犯罪ではなく、「殺人未遂」で逮捕した。意外に知られてへん事実なんやけど、未遂罪ていうのは、自分の意志で中止した場合を除き、別に減刑はしなくてもいいんやね。なので、基本的には、この二人は殺人罪と同じ量刑で裁かれる。つまり、最高刑は「死刑」。

魚としては、彼が一命はとりとめたとはいえ、この二人なら死刑になっても全くおかしくない事件やと思う。まぁ、実際上は、人の死亡がないのに死刑にするていうことは、検察の求刑の段階でもないとは思うけど、せめて無期懲役にはなるべき犯罪やと思う。いや、ならなければならないと思う。

最後に、今回の事件で、魚が特にやるせなく思ったのは、次の記事の一節。

小学校の6年間を二男と一緒に祖父母宅で過ごした長男。5―6年の2年間はピアノを習った。学習塾にも通い、成績はクラスの上位。卒業式の前、仲のいい同級生の女の子に、うれしそうにこう話していた。「今度、新しいお母さんと弟ができるねん」(2004/01/28読売新聞配信から、一部引用)

ホンマになんでなんやろねぇ、ぶくぶく。。。

2004/01/29

第128話  古賀議員除籍

連日話題になっていた、学歴詐称疑惑・・・というか、学歴詐称決定の古賀議員。魚は非常に楽しく連日のニュースやワイドショーを見させてもらってたんやけど、1月29日に、本人が希望していた離党届が受理されず、民主党から除籍処分(ようは、民主党員として認めない、党から出て行けていうこと)を受けたとか。

で、これについて魚は、民主党としては、非常に思い切った厳しい処分をしたなぁと思った。もちろん、自民党がこんな対応やったら、何を生ぬるいコトしてるんや、党ぐるみで犯罪行為を擁護するんか、て非難するんやけど、民主党の対応やからねぇ。この処分でも非常に厳しい対応に感じられる。

なにせ、公職選挙法違反の連座制で失職もありうる事件について、

民主党の菅直人代表は4日のNHK番組で、先の衆院選で投票依頼の電話作戦をした運動員らに報酬を支払ったことにより同党議員の関係者が公職選挙法違反容疑で逮捕されたことについて「従来は摘発されていなかったケースだ。法の趣旨が拡大(解釈)されている気がする」と語った。こうした行為について「一種のケアレスミス」との認識を示した(2004/01/05日経新聞配信から、一部引用)

てなコトを言って、逆ギレ≠オてまで擁護するぐらいやから、今回の古賀議員への除籍処分ていうのは、「民主党にしては」びっくりするぐらい重い処分なんやね。

前々日の1月27日には、

菅氏は27日の記者会見で、「本人としては過去の判断の誤りを認めたものだ。一定のけじめの付け方で、私も、ある程度理解できる」と述べた。岡田氏は国会内で古賀氏への処分について、「今までの除籍のケースとは違う」と語るにとどめた(2004/01/28読売新聞配信から、一部引用)

と、離党届を受理する意向を示していながら、突然除籍に変更するというのも、いつもの一貫しない言動に一致した行為で、実に民主党らしい対応やったと思う。

古賀議員については、除籍だけでは甘い、議員辞職勧告もするべきやて声もあるようやけど、さすがに民主党にそこまで求めるのは酷やろうねぇ。以前、民主党所属議員やった熊谷弘元副代表とかが保守新党を結成したときに、議員辞職勧告をしたらしいけど、この人らの場合は、民主党にとって%G対するものであり、なんの犯罪性がなくても、そんなものに関わりなく排除すべきものやからねぇ。いくら議員としては、正当な地位を有していても、民主党にとって都合が悪い以上、そら辞職勧告もやむを得ないやろう。

それに対して、古賀議員の場合は事情が違う。彼は有権者に対して、公職選挙法に該当するような嘘をついただけで、民主党に対しては悪意がない。学歴詐称の疑惑が出たとき、電話で大学に卒業確認をすればいいだけの話やのに、わざわざ「アメリカの経済視察」ていう公務≠ノして、飛行機で飛んでいって「卒業できていないこと」を実際に確認するとか、帰国後、なんの解決策にもならへん、ズレまくった今後の約束(離党するとか、歳費を返上するとか、国会閉会中に大学に通って卒業するとか)を、普通なら1分もかからずに説明できるところ、20分ほどの冗長かつ無内容な演説に仕立て上げて話すとか、当初卒業していなければ辞職するて言っていたのにもかかわらず、「そのときは感情的になっていた」の一言であっさり撤回するとかの、それだけで、どう考えても政治家でいてたらダメやろうと丸わかりになってしまう言動を全国民に見せつけただけで、民主党にとっては=A議員を辞職するに値するような行動は取ってへんからねぇ。

まぁ、なので、魚としては、今回の古賀議員への処分は、「民主党にしては」非常に重い処分やったと思います。そう、「民主党にしては」

この小さな一歩から、民主党の倫理というものが少しずつでも改善されていくことを期待したいなぁ(自民党が倫理に優れているとはさらさら思わへんけど、つか、あそこもむしろ、倫理意識に欠けてる政党やけど、民主党の場合は、倫理というもののベクトルそのものがずれてるからなぁ・・・)

ちなみに、この古賀議員は自由党出身らしいんやけど、そういえば、以前学歴詐称で騒がれた野村沙知代を勧誘してたのも、小沢一郎やったなぁ・・・。いや、別に深い意味はないんやけど、なんとなく思い出したんで( ̄m ̄)ぶくぶく。。。

2004/01/30

第129話  牛丼狂想曲

アメリカのBSE余波で、大手牛丼チェーンの牛丼がほぼ休止になったとか。京都在住の魚が牛丼を食べるには、京都競馬場の吉野家に行かなあかへんらしい( ̄m ̄)

まぁ、愛車まんぼう号で走れば1時間半ほどで行ける距離やけど(笑)、魚はそんなに牛丼に執着はないんで、ずーっと静観していたりしていやす>ちなみに、魚は「なか卯」の牛丼がお気に入りやったりする

テレビのニュースなんかで見てると、えらい大騒ぎになってるけど、正直そこまで騒がなあかんもんなんかなと、チト疑問に思ったり( ̄m ̄)。とりあえず、騒ぎになってるから、試しに食べに来ましたていう金持ちのおばちゃんなんかは、食べたくて来ている人から見たら大きな迷惑なんやから、やめといたれやと思うんやけど。

おまけに、こんな騒ぎも起こってたり・・・

 調べでは、運転手は同日午前9時10分ごろ、神栖町大野原1の「吉野家124号線神栖店」で牛丼を注文。店員が販売中止を伝えると「牛丼屋なのに、なんで牛丼がないんだ」とテーブルをたたいて騒いだ。隣に座っていた男性会社員(24)が注意すると、男性の顔を殴り、止めに入った別の男性会社員(21)の頭髪をつかむなどした疑い。

 運転手は来店前にビール大瓶2本を飲んだといい「販売中止は知らなかった。(牛丼が)ないので頭にきた」などと供述している。同店では11日午前2時に牛丼が売り切れていた(2004/02/11毎日新聞配信から、一部引用)

個人的には、「牛丼屋なのに、なんで牛丼がないんだ」は、確かに正論やなぁと思ったけど(笑)。

で、結局いつまで輸入禁止が続くんかていうことなんやけど、実際問題、アメリカで狂牛病の全頭検査なんてやってられへんやろうから、このままやったら、今後ずっと輸入できひんていうことになるんかねぇ?それはそれで一つの方法やけど、実際問題としては、倒産する会社も出てくるやろし、牛肉の値段が上がって家計にも響いてくるし、色々な弊害があるのは事実。かといって、このままの状態で輸入を再開したら、安全性以上に、「やっぱりアメリカの言うことにはなんでも従うんだ」と、正直、安全保障の外交問題とは無関係の問題やのに、勝手にイラク戦争支持やらとリンクされて文句を言われそう。

そもそも、BSE発覚以後の在庫も、安全性が確認されてへん点では、現在アメリカで流通している牛肉と同じで、それを気にせずに牛丼屋に群がっている時点で、アメリカ産牛肉に多くの国民は恐れを抱いてへんように思うんやけどね(つか、それなら、日本で狂牛病が発生したときも、もっと冷製に対処しとけよとも思うけど。まぁ、あれで慣れたんかねぇ?)

だとすれば、とりあえず輸入は解禁して、産地と原材料の表示だけ厳しくして、後は消費者の判断に任せるていう形でもいいんちゃうかな?選ぶための情報がない状況ていうのは困ったもんやし、情報提供の段階で虚偽の情報を伝えることについては、厳しく処分するべきやと思うけど、情報がきちんと伝えられるならば、その選択については個人の自己責任でいいように思う。

こんなん書いてたら、久しぶりに牛丼が食べたくなってきたんで、明日のお昼は、牛丼でも作って食べるかな?( ̄¬ ̄)ジュル、ぶくぶく。。。

2004/02/16

第130話  校長先生の自殺

2月20日、こんな事件がありました。

20日午後4時40分ごろ、奈良県天理市の市立小学校の男性校長(60)が、自宅近くの墓地で首をつって死んでいるのを家族が見つけた。遺書などはなかったが、県警天理署は自殺とみて調べている。

同小では、女児が担任の男性教諭(47)の差別的な発言がもとで半年以上も不登校に陥っており、校長は問題解決に向けた対応に追われていた(2004/02/20毎日新聞配信から、一部引用)

ちなみに、おそらく自殺の原因であろう出来事については、次の記事のとおり。

学校などによると、教諭は昨年5月、養護学校との交流授業に向けた事前学習で、女児に「お姉ちゃんが(養護学校に)行ってるよね」と発言。「養護学校の生徒にはよだれがついていることもあるが、犬や猫のよだれに比べてまし」「手をつながなくてもいいが、つないだ方がいい」などと話した。

女児の保護者の抗議に教諭は「姉の話は女児が出した」と主張。後に校長や母親らに「自分から言った」と認めたが、「場を収めるために言っただけ」と発言。女児は母親に「『うそはいけない』と言う先生がうそをついた。先生が怖い」と訴え、6月上旬から登校しなくなった。

学校側は直後に、別室に登校してもらう措置をとり、校長が女児に「昼食時は別の教諭を充てるので、クラスに戻って一緒に食べられるようにする」と約束した。しかし教諭が「担任は教室を空けられない」と拒んで実現しなかったため、女児は「校長先生もうそをついた」と7月上旬から再び欠席。以後は数回登校しただけ。

学校によると、教諭に女児への謝罪を求めたが、自分から出向くことを拒否するなどしたという。学校は「教諭への指導に限界を感じる」と市教委に相談した(2004/02/13毎日新聞配信から、一部引用)

まぁ、この担任教師ていうのは、ある意味正直≠ネ人ではあるんやろうけど(障害児という前提があるから、いけないことのようには思うけど、他人のよだれが汚いと思うのは、自然な感情やと思う。ただ、そのよだれだけではなく、あたかもその障害児たちそのものが汚い存在だと思うのが、差別・偏見になるだけで、それについて子供たちに教える&K要があると思う。まぁ、「犬や猫のよだれに比べてまし」なんて暴言≠ヘ論外やけど)、自分に正直に生きたいならば、教師という職業に就いていてはいけない人やろうね。人の気持ちを察することができず、自分の発言が非常識であることが理解できないまま、自分は正しいんだと思っていたいのなら、少なくとも教師でいてはいけない。この不登校になった少女やその家族だけでなく、表沙汰になっていないだけで、もっともっと多くの人を悲しませてきた人なんやろなと、魚には思える。

ただ、今回、魚が言いたいのはこの担任の方ではなくて、むしろこの自殺しはった校長先生のことなんやね。今、この担任が教師であってはいけない人やて書いたけど、それとは違う意味で、この校長先生も校長≠ニいう役職に就いていてはいけない人やったんやろなと思う。

魚は、この校長先生さんに同情するし、可哀想やと思うし、謹んで哀悼の意を表したいと思う。やけど、それでも、いや、だからこそ、この人は校長先生なんかになっていてはいけなかった人なんやと思う。

この少女の家族と、この担任との板挟みになって苦しんでいたんやろうと思う。こんな非常識な教師に対して、なんの権限も持てないのに(担任が拒んだだけで、結局強制できていないのがその事実)、全責任を負わされる地位で、マスコミの矢面にも立たされる。そら、しんどいと思う。精神的にも参ると思う。だけど、それで自殺に走ってしまうような人なら、元々、校長という地位についていてはいけなかったんやと思う。校長先生ていうのは、自分の意志で試験を受けて合格してなるものなんやから、自分の意志で目指す以上、たとえこんな状況になっても、生き続けて責任を果たせる人だけがなるべきものやと、魚は思う。

この自殺によって、この校長先生の家族が悲しむことはもとより、この自殺の要因となった少女や少女の家族も苦しむやろう(一番の要因の担任は知らんけど)。この小学校に通っている子供たちも動揺するやろう。おそらく生真面目で、誠実やったこの校長先生よりも、全てを投げ出して退職するか、入院して逃げ出すかする無責任≠ネ人間の方が、どれだけ周りの人々が救われたことやったやろうか。

つい1ヶ月ほど前にも、校庭のゴールポストが倒れて児童が死亡した事故が原因で、自殺した校長先生がいた。卒業式での国歌斉唱や国旗掲揚についての教師との軋轢(あつれき)なんていうクソくだらない@摎Rですら、自殺に追い込まれた校長先生もいる。

正直、こんな悲劇は二度と繰り返されて欲しくない。別に、魚は無責任な人間が校長先生になるべきやと言うわけではない。ただ、少なくとも、プレッシャーに押し潰されることがわかっている人間は、なるべきではないと言いたい。どれだけ素晴らしい人格者であっても、誠実な人であっても、自殺を選んでしまうような人にはなって欲しくない。

自分一人で背負い込むことが責任感ではない。多くの人と共に#w負いあうことのできる能力こそが、校長先生に一番求められている能力やと魚は思う。責任を一緒に背負うことを嫌い、逃げていくもの(教育委員会の人間とか)をひっ捕まえて引きずってくるぐらいの図太い神経がないならば、校長昇進試験なんてものは受けずに、教員のまま、良き先生で教職を全うされる方が、ご自身も含めて、全ての人々にとって幸せなことやと本当に思いやす、ぶくぶく。。。

2004/02/21

★ 第131話〜第140話