No38


<トプカプ宮殿の至宝展>
 〜オスマン帝国と時代を彩った女性たち〜

 京都文化博物館にて2007.10月6日〜12月2日

15世紀から20世紀にかけてアジア、ヨーロッパ、アフリカを席巻したオスマン帝国。その栄華を紹介する
<トプカプ宮殿の至宝展>が開催されている。

1988年・・・もう約20年前になりますが、ヨーロッパ旅行の際、このトルコ・イスタンブールを訪れ、地域一帯世界遺産に指定されている、モザイク画で有名なアヤ・ソフィアやコーランの響き渡るブルーモスク、そして15世紀後半に王の居城として築かれたトプカプ宮殿を見学。おおきな門と広い庭園。

スルタンとその家族達の生活の場というだけ、大きな台所があり、数々の大鍋や壁に吊るされた巨大なスプーン等の道具が、それを物語っていた。
そして、何といっても世界一大きいエメラルドやダイヤはじめ目もくらむ宝石中心の宝物館は圧巻!!

またオリエント美術博物館には東洋の青磁や染付けの大皿や水柱があり、この地が東西交易の中心であり、豊かな財力により世界中から一級の品々を集めたことに驚き、歴史を思い知りました。




今回、この財宝がまた見られるとあって、鮮明に記憶が甦り、懐かしくまた不思議な時間の経過を感じます。



さて、宮廷の奥には、君主以外の男の立ち入りを禁じたあの有名な<後宮ハレム>があり、世界中から美女が集められ、一時は1千人以上・・とか。
この激しい女性たちの競争の中、スルタンから寵愛を受けた女性が后となり王子を産んで権力を持つ。

今回特別出品された「金のゆりかご」(18世紀)
はダイヤ、ルビー、エメラルド等2千個の宝石が埋め込まれて目を見張るばかり・・・。 

儀式用のスルタンの衣装「カフタン」(16世紀)は
イタリア製のビロードにトルコ原産のチューリップのモチーフがモダン!内装タイルにもチューリップ、カーネーション等、繊細な文様で彩られている。

舞踊や音楽、教養をたしなみつつ、懸命に美を競い、華燭の品々を身に付ける当時の女性たち。
血筋は関係なく自らの美と才気奴隷から一転、スルタンすら動かす地位に至ったハレムの女性たち。

世界を制する時の権力と冨の巨大さ・・・。600年以上続いた帝国の歴史。

女性の幸せ・・・も時代と共に移り変わる?!

是非<本物>をご覧あれ!!

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