No35


<エレクトロニクス・アーツ浜松賞>
冨田勲「受賞記念講演会」   2007/9/24

アクトシティ浜松コングレスセンター・41会議室にて

5月の東京での授賞式に続き、地元浜松にて講演会が開催され、400席が一般の希望者や音楽を学ぶ学生等で満席となりました。

浜松市長のご挨拶より、理事長・梯郁太郎氏のお話・・・。そして冨田氏との出会い等を対談され、講演へと・・・。

モーグ・シンセサイザーを駆使して新しい音楽を創造してこられた今日までの経緯を、子供時代のお話から様々な映像を交え、楽しく語られて2時間半があっという間に。

1932年生まれ75歳の冨田氏の偉業は、このようにあらためて振り返り、作品の一つ一つをご自身の言葉で、当時の心境や現場の様子等の裏話を聞くと「何を大切にしてこられたか?」が見えてくる。

それは<子供時代の感動>にある。






まず5〜6歳の頃、中国北京の<回音壁>での不思議な音の体験から始まる。(この場所は声があちこちに響く特殊な音空間で、今は観光客が多く、その体験は無理とか)
その後、モーグ氏との出会いから梯氏を紹介され、70年を経た今年<仏法僧のシンフォニー>の創作へとつながる。

  < 仏法僧(コノハズク)

少年時代を愛知県岡崎で過ごした冨田氏NHK名古屋放送局によって実現した鳳来寺山からのラジオの実況中継でその鳴き声を耳にした。(小5の時)
鳴き声が聞かれなくなってしまった現在まで、その不思議な印象は強く残り、再びこの地での創作となる。

音楽・・・というと当時は軍歌、文部省唱歌の類のみ。音に対してハングリーな世代の情熱
<凄い>!!

そしてその体験を次世代にも、とあらゆる冨田作品には多くの子供達が参加している。
(岐阜でのUFOに乗ってきた?スティービーワンダーと子供達は竹笛で共演、仏法僧も合唱で参加)

冨田氏の思い入れが伝わる。                                    

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