No32


エレクトロニクス・アーツ浜松賞 贈呈式>
 
 
式典はオルガン・橘ゆり氏と梯郁夫氏のドラムによる冨田 勲氏の次の作品が演奏されました。
     
♪ドビュツシー<月の光>
♪NHK 今日の料理 テーマ曲
♪NHK 新日本紀行 

氏の言葉どおり、作曲されたNHK大河ドラマ、テーマ音楽、また映画、アニメまで日本的な温かみのあるメロディーと、シンセサイザーの世界は、両極のようでも、それを創った人間は同じ冨田氏である。まさに一人の音楽家によって証明される。

またジャズ・ピアニスト・作編曲家でもある前田憲男氏が、「今まで多くの受賞式やお祝いの席に出席したが、今日ほど自分としても嬉しいことは無い。」と、こんなエピソードを話されました。

「彼は<月の光>が出るまでいろいろと仕事をし、あれっと思う音楽は、冨田・・・というところにつながって、面識がないまま憧れ?ていたところ、ある朝8時頃に彼から電話が入り、何と話が終わったのは昼過ぎだった。」という。





シャンペンでの乾杯の後、ディナーが始まりゆっくりと美味しいお料理を頂きながら、式典はさらに
ドン・ルイス氏のゴスペルで盛り上がりました。

またシンセサイザーで著名な、ムーグ氏からのお祝いメッセージを、米国ローランド社長デニス氏が代読され、身近かに世界トップクラスの場にいる幸せを快い緊張感の中で感じました。

終わりに評議員・取締役会長壇氏のご挨拶で
和やかに締めくくられました。


今、時を同じく77歳〜75歳〜72歳の梯、冨田、前田の3氏が同時代、それぞれの子供の頃からの夢を叶わせ、世界にその名を知らしめる業績を残し、まだ一層、その音楽への情熱を次世代へとつなぐべく燃やし続けられていることに、3氏共通の想いを感じました。

 <類は友を呼ぶ>とはこのことですね。

私自身もまた、素晴らしい時間を共有できたことに
感謝です。

             2007年5月28日

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