No20

   <JAZZが好きになる大特集>〜3

コルトレーン 「GIANT STEPS」
圧巻のテクニックに驚嘆、スリリングな音に興奮したいとき

60年代以降のジャズ・シーンの流れを大きく変え、ジャズという音楽を技術的、芸術的、精神的に極めた巨人がジョン・コルトレーン。
だが時代とともにスタイルを変えていった人だけに、初めて聴くアルバムも、ひとつ間違うと大変なことになる。
このアルバムは59年にリリースされた彼の代表作のひとつで、ジャズの歴史的にも重要な1枚。
 “シーツ・オブ・サウンド”と呼ばれる、超絶的なテクニックで空間を音で埋め尽くすという奏法を極めたのがこの作品で、タイトル曲は、そのコード進行が、巨人が歩むように、1拍ごとに上下に大きく動くのでこの曲名が付けられた。

ジャズ史上最も難しい曲のひとつとして知られているが、そんなことをまったく感じさせないくらい、流れるようなソロを聴かせる彼のプレイは驚異的だ。


60年代以降のジャズ・テナー・サックスのスタイルは、このアルバムからはじまったといっても過言ではない重要作。

キース・ジャレット・トリオ
        
 「SOMEWHERE BEFORE」
とにかく華麗なピアノを聴きたいときに


ジャズ・ピアノ界の巨匠のひとりであるキース・ジャレットは、芸術性の高いインプロヴィゼーション(即興)が最大の魅力。20才のときにサックス奏者チャールス・ロイドのツアーに参加したことから名声を獲得し、後にマイルス・デイヴィスのバンドに参加。脱退後はソロピアノ、ピアノ・トリオなどで独自の活動を展開した。

中でも完全即興によるソロピアノ・コンサートは完成度が高く『ケルン・コンサート』は超名盤と誉れ高い。

また、彼のトリオと言えば、20年以上続くゲイリー・ピーコック、ジャック・ディジョネットらとのものだが、この『サムホエア・ビフォー』は彼がチャールス・ロイド・カルテットで西海岸を回ったときに、トリオで出演したステージをライブ録音したもの。初のライブ・アルバムとは思えない出来で、彼の初期の作品の中では最高傑作と言われている。

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