No9
2005年 11月12日
<第21回京都賞記念ワークショップ
      〜アーノンクール イン 京都>


第21回稲盛財団 京都賞 思想・芸術部門の受賞者、古楽演奏の第一人者であるアーノンクール氏を囲んで、同じ専門分野で活躍の先生方による
ワークショップに参加しました。

氏がめざすのは、18世紀以前の音楽がそうであった、芸術は「言語」であるという文化的地位の復権です。お話の中から大いに共感し、納得する言葉が聴けて、目指す音楽に、賛同を得た気持ちです。

1時から5時までの長時間ながら、大変に興味深い講演と、75歳とは思えない、力強い指揮ぶりとユーモアあふれる演奏指導もあり、意義ある貴重な時間になりました。

講演は<楽譜の魔力>をテーマに、バッハの曲を例に不協和音の理解、記譜に関する問題(リズム、通奏低音、音の長さ)等、時代背景や演奏者、聴衆の価値観で異なるものであること。

音楽は音とリズムを用いてあらゆる感情を生き生きと伝えるもので、「バロック音楽すらも本来の言語として感情豊かに」




楽譜が表していると考えられるもの
1.楽曲そのもの
2.演奏者に対する演奏法のアドバイス
この2点に関して、目の前の楽譜が真に表しているものを見極めなければならない。

楽譜というものは、常に一定の演奏を要求しているように見える。しかし、実際の演奏には演奏者の個性が介入してくる為、楽曲に固定的な解釈を与えることは不可能だ。

モーツアルトとバッハにおけるアーティキュレーションの問題-両者の楽曲においてアーティキュレーションは演奏の一部といえる。これは言葉の発音であり、当時は作曲家の役割でなく、演奏家の役割だったが、19C以降は作曲家が書き入れることになる。

フランス革命以来壊されていく「音による対話を機能させ「メッセージを理解する」

参考記事
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