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<3月のConcert に寄せて>
2008.3.7
「ローランド・チェンバロ・コンサート」
京都コンサート・ホール・アンザンブルホールムラタ
〜デジタルでよみがえる、バロックの響き〜
第一部がチェンバリスト中野振一郎、浜松楽器博物館館長 嶋和彦、ローランド財団理事長の梯郁太郎の三氏による〜チェンバロの歴史と魅力〜の講演会のユニークなスタイル。
ステージに置かれたバージナル呼ばれる角形で小型の新製品電子チェンバロC-30のお披露目コンサート。中野氏が1曲、バッハ メヌエット ト長調の演奏よりスタート。
音源はフレンチタイプ、楽器博物館のものを復元。
ピアノが誕生するまでの歴史を映像によって紹介され、フランス宮廷での貴族に好まれた格調高い音色の魅力が過去100年間、埋もれていたというお話等、興味深く聴くことが出来た。
あまりのデリケートな楽器はお抱えの調律師をもつ
貴族達には出来えても、その大変さに一般には
普及しなかった為、その間にピアノが大きく発達する。しかしこの美しい音を求める人達によりよみがえり、今デジタルならではの新しい技術により
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新しい楽器として誕生する。
第一に調律が不必要で、様々な古典の様式に対応できる。
平均率に加えて古典調律法もサポートされ、演奏曲ごとに切り替えることも可能。
持ち運びが便利な本体とスタンドが分離可能。
等・・・。
中野氏は解説も面白く、飾らないお人柄のバリバリの関西人でチェンバロの気取ったイメージも払拭、クープラン・ラモーのフランスものから、初めて聞く「のみ」の音楽や「スキタイ人の行進」という幅広い、ソロの魅力溢れる演奏を楽しみました。
第二部はヴァイオリンの川田知子氏とヘンデルの
「ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ第4番」
続いて、コレギウム・ムジクム・テレマンのバロック楽器管弦楽団と バッハ作曲 「チェンバロ協奏曲第4番」と、アンサンブルによる楽器の魅力も堪能。
ロビーには新製品が展示され試弾する人が溢れ、人気の高さを感じました。音楽史の基礎であるバロック音楽を知ることは、音楽を読み取る重要な鍵、繊細な音を作るタッチにも奥深さを感じます。
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