No37
<11月のコンサートに寄せて>

11月23日(金・祝) シアターBRAVA
エボニー&アイボリーコンサート〜
 「Pianist Meets Piano」

15人のピアニストが5台のグランドピアノを駆使し
最大30手連弾のグランドピアノオーケストラの響きを奏でます。
・・・というチラシの内容で興味深く、一度聴いてみようとお誘いをお受けしました。

さて、何事も<行って、見て、聴いて>自分の五感によってのみ、良し悪しがわかるものですね。

どんな大迫力か・・・と期待したにも残念ながら期待に程遠く、総勢15名の音とはかけ離れ、ピアノの魅力が台無し・・・。
プログラムがオーケストラの曲ばかりで、音色が単一であるだけ盛り上がらず、音が客席に届いて来ない。(音響も?)
メンバーは、大学教授や審査員等、著名な方が名を連ねるにも関わらず(?)、照明やビデオ、舞台挨拶、衣装、進行等あまり直接関わらず、今回初めての試みの様子・・・。

それでもご当人達は「クラシックのコンサートでこんなに盛り上がりは初めて・・・」と大変満足だった。

ピアノでのアレンジがスコアどおりで、何台かのパートを分担した形で、オリジナルな部分が見られず
ピアノらしいフレーズや、工夫がなされず表現不足だった。

前日にヘクター氏のオルガンコンサートを聴き、
その迫力にただただ圧倒されたことを思うと、1台のオルガンの表現力がいかに素晴らしいかと、思ってしまった。

クラシック・ピアノの素晴らしさは300年の歴史にあり、様々な巨匠からその深さを伝えられていますが、底辺の拡がりを・・・と聴衆に感動を共有することをもっと違う形で出来ない物かと。
「大きいことはいいことだ!」ではないはず。

今の時代、もっと細やかな心くばりのあるものが、
求められているのでは・・・・・。
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