No36
<9月のコンサートに寄せて>

9月2日       びわ湖ホール 大ホール
 「沼尻竜典指揮 NHK交響楽団
           ギター:村治佳織
<プログラム>

交響詩 「ドン・ファン」Op.20
            〜リヒャルト・シュトラウス
アランフェス協奏曲        〜ロドリーゴ
人形姫 
(アンデルセンの童話によるオーケストラ                    の為の幻想曲)
                〜ツエムリンスキー

<びわ湖ホール芸術監督就任記念コンサート>と銘打たれたこの日のコンサート。N響村治佳織のアランフェスも見逃せないと期待!
「理想の女性を追い求めるドン・ファンの姿を描く・・・。」というオープニングは、」華やかにオーケストラの楽器フル・メンバーで大音響。
様々な音色の色彩あざやかな音楽は、若い指揮者好みのよう。  

そして対照的に最小の編成オケでのギター・コンツエルト・・・。赤いドレス姿で今や売れっ子の村治さん登場!

さすがに落ち着いた雰囲気でステージの空気も
変わる。
スペインものは私好みなので、注文もうるさいのですが、あの美しい第二楽章・・・、ギターの爪弾く
カデンツアの和音の連打からオケが入る「♪タララー・・・」の箇所で、イマイチ情熱的な音が聞こえず、無難?に3楽章へ。全体に和風味のような印象で少し物足りない想いでした。

休憩後に初めて聴く「人形姫」 
ツエムリンスキーは、マーラーリヒャルト・シュトラウスと同時代ながら、今まであまり知られてない世紀末ウイーンの作曲家で、政治的挫折で一つの文化が崩壊する直前の爛熟期、伝統と革新を新たな次元で結合しようとした、という。

「豊潤なハーモニーとオーケストレーションによる音の洪水・・・。オケを自在に響かせる力量が魅力」と
指揮者沼尻氏11/25 歌劇「こびと〜王女様の誕生日〜」も披露する。

その言葉どおり<オーケストラのサウンドの豊かさ>を実感。19世紀末から20世紀初頭、この後期ロマン主義の音楽はあのハリウッド映画、大画面の音楽に影響し、現代のオーケストラ音楽を創りあげたという。 新しい知識を得ました!!
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