ガラパゴスの箱舟 | カート・ヴォネガット | 早川書房 | 福本直美 |
笑い宇宙の旅芸人 | かんべむさし | 徳間書店 | 安田均 |
旅のラゴス | 筒井康隆 | 徳間書店 | 鏡明 |
エコトピア国の出現 | アーネスト・カレンバック | ダイヤモンド社 | 岡本俊弥 |
魔界王国 | クラーク・A・スミス | 朝日ソノラマ | 大野万紀 |
海ふかく | ウィリアム・ホープ・ホジスン | 国書刊行会 | 野村芳夫 |
紀・魍魎伝説5 | 谷恒生 | 角川書店 | 星敬 |
未知の地平線 | ロバート・A・ハインライン | 早川書房 | 星敬 |
南極大氷原北上す | リチャード・モラン | サンケイ出版 | 大野万紀 |
幻文明の旅 | 荒巻義雄 | 徳間書店 | 岡本俊弥 |
死霊たちの仮面 | 竹河聖 | 廣済堂出版 | 野村芳夫 |
宇宙島へ行く少年 | アーサー・C・クラーク | 早川書房 | 白川星紀 |
定本ラヴクラフト全集8 | H・P・ラヴクラフト | 国書刊行会 | 福本直美 |
魔性菩薩(サイコダイバー5、6) | 夢枕獏 | 祥伝社 | 鏡明 |
人喰い鬼の探索 魔法の国ザンス5 | ピアズ・アンソニイ | 早川書房 | 鏡明 |
サンダイバー | デイヴィッド・ブリン | 早川書房 | 岡本俊弥 |
黄金殺界 | 木谷恭介 | 祥伝社 | 喜多哲士 |
動乱2100(未来史3) | ロバート・A・ハインライン | 早川書房 | 福本直美 |
ダヤン・ゆりの花蔭に | M・エリアーデ | 筑摩書房 | 大野万紀 |
キマイラ涅槃変(キマイラ吼7) | 夢枕獏 | 朝日ソノラマ | 喜多哲士 |
漂流教室5 | 梅図かずお+風見潤 | 角川書店 | 白川星紀 |
恐怖のハローウィン13 | アイザック・アシモフ | 徳間書店 | 喜多哲士 |
M/Tと森のフシギの物語 | 大江健三郎 | 岩波書店 | 野村芳夫 |
妖獣伝 | 吉津寛 | 有楽出版社 | 星敬 |
87号収録のレビューは、1986年10月20日から11月30日までの28冊。 今月の注目作は、デイヴィッド・ウイングローブ『最新版SFガイドマップ』、トマス・M・ディッシュ『キャンプ・コンセントレーション』、大原まり子『未来視たち』。『SFガイドマップ』については、白川星紀による辛辣な批判で、“仲間(安田・岡本訳)貶し”だと評判になった。 |
|
最新版SFガイドマップ 作家名鑑編 | ディヴィッド・ウイングローブ編 | サンリオ | 白川星紀 |
キャンプ・コンセントレーション | トマス・M・ディッシュ | サンリオ | 大野万紀 |
未来視たち | 大原まり子 | 早川書房 | 岡本俊弥 |
SFとは何か | 笠井潔編著 | 日本放送出版協会 | 安田均 |
惑星救出計画 ダーコーヴァ年代記1 | マリオン・ジマー・ブラッドリー | 東京創元社 | 星敬 |
髑髏伝5 | 谷恒生 | 光文社 | 白川星紀 |
マッド・サイエンス入門 | 堀晃 | 新潮社 | 白川星紀 |
サイエンティスト | ジョン・C・リリー | 平河出版社 | 鏡明 |
暗黒街戦士(戦士1) | 菊池秀行 | 実業之日本社 | 喜多哲士 |
1008年源氏物語の謎 | 藤本泉 | 旺文社 | 福本直美 |
淫獣の妖宴 | フィリップ・ホセ・ファーマー | 光文社 | 安田均 |
くたばれPTA | 筒井康隆 | 新潮社 | 野村芳夫 |
悲しきカンガルー | 横田順彌 | 新潮社 | 星敬 |
未踏惑星キー・ラーゴ | 梶尾真治 | 新潮社 | 福本直美 |
環状0号線 | かんべむさし | 新潮社 | 喜多哲士 |
星の導師 | 水見稜 | 新潮社 | 岡本俊弥 |
腐蝕の惑星 | 竹本健治 | 新潮社 | 岡本俊弥 |
太陽系オデッセイ | アーサー・C・クラーク | 新潮社 | 星敬 |
竜の歌(パーンの竜騎士4) | アン・マキャフリイ | 早川書房 | 鏡明 |
拷問者の影(新しい太陽の書1) | ジーン・ウルフ | 早川書房 | 大野万紀 |
ザ・サイキック2 | 田中光二 | 徳間書店 | 鏡明 |
妖術の都、吉備(古事記変幻2) | 醍醐麻沙夫 | 徳間書店 | 野村芳夫 |
妖獣地帯2 | 菊池秀行 | 講談社 | 野村芳夫 |
大江戸仙境録 | 石川英輔 | 講談社 | 白川星紀 |
帰ってきた雪之丞(荒熊雪之丞2) | 横田順彌 | 徳間書店 | 福本直美 |
蕎麦ときしめん | 清水義範 | 講談社 | 岡本俊弥 |
SF大辞典 | 横田順彌 | 角川書店 | 喜多哲士 |
インテグラル・ツリー | ラリイ・ニーヴン | 早川書房 | 大野万紀 |
88号収録のレビューは1986年10月24日から1987年1月15日までの28冊。
今月は、横田順彌『少年文学大系 空想科学小説集』、平井和正『ハルマゲドンの少女』。 |
|
少年文学大系 第8巻空想科学小説集 | 尾崎秀樹他監修+横田順彌編 | 三一書房 | 星敬 |
ハルマゲドンの少女 | 平井和正 | 徳間書店 | 野村芳夫 |
はるかなる地球帝国(ダーコーヴァ2) | マリオン・ジマー・ブラッドリー | 東京創元社 | 野村芳夫 |
メガロポリス特捜隊(現代編2) | 田中光二 | 角川書店 | 鏡明 |
死霊塔主ジマ・ディンゴ(大魔界5) | 田中文雄 | 早川書房 | 大野万紀 |
ハルマゲドン黒書3 | 中島渉 | 講談社 | 岡本俊弥 |
戦士よ、悪魔人類を撃て | 南城正樹 | 講談社 | 鏡明 |
こちらアホ課 | 小松左京 | 勁文社 | 鏡明 |
宿命の赤き太陽(ダーコーヴァ3) | マリオン・ジマー・ブラッドリー | 東京創元社 | 福本直美 |
アメーバ妖女 | 豊田有恒 | 集英社 | 野村芳夫 |
魔空の迷宮 | 山田正紀 | 中央公論社 | 白川星紀 |
呪界の総統兵団 | 川又千秋 | 中央公論社 | 大野万紀 |
大帝の剣(万源力郎1) | 夢枕獏 | 角川書店 | 星敬 |
魔法の国よ永遠なれ(ウォーロック3) | ラリー・ニーヴン | 東京創元社 | 白川星紀 |
魔女・魔道師・魔狼 | ロッド・サーリング | 朝日ソノラマ | 安田均 |
夜来たる | アイザック・アシモフ | 早川書房 | 喜多哲士 |
ゑゐり庵綺譚 | 梶尾真治 | 徳間書店 | 星敬 |
ビースト・マスター | アンドレ・ノートン | 早川書房 | 白川星紀 |
超人の午後 | ルイ・ボーウェル | 工作舎 | 安田均 |
ダミアーノ(魔法の歌1) | R・A・マカヴォイ | 早川書房 | 福本直美 |
時空漂流船現わる!(銀河辺境外伝4) | A・バートラム・チャンドラー | 早川書房 | 喜多哲士 |
惑星アイリータ調査隊(恐竜惑星1) | アン・マキャフリイ | 東京創元社 | 岡本俊弥 |
アルファ系衛星の氏族たち | フィリップ・K・ディック | サンリオ | 福本直美 |
スサノオ自伝 | 芦原すなお | 集英社 | 鏡明 |
剣と魔法の物語 | ロバート・E・ハワード | 朝日ソノラマ | 大野万紀 |
宇宙元年新創世記(ビッグウォーズ4) | 荒巻義雄 | 徳間書店 | 岡本俊弥 |
石の刻シティ | 大原まり子 | 徳間書店 | 安田均 |
地底の王国 | 邦光史郎 | サンケイ出版 | 喜多哲士 |
89号収録のレビューは、1986年12月20日から1987年1月31日までの17冊(11月の1冊を含む)。 今月の注目作は、マーク・ヘルプリン『ウィンターズ・テイル』。 別に86年総括記事も載っている。 |
|
ウィンターズ・テイル | マーク・ヘルプリン | 早川書房 | 喜多哲士 |
ゴールドういろう(定吉七番4) | 東郷隆 | 角川書店 | 福本直美 |
スピルバーグのアメージング・ストーリー1 | スティーヴン・バウアー | 新潮社 | 福本直美 |
魔の誕生日 異色恐怖小説傑作選4 | ヴァン・サール編 | 朝日ソノラマ | 野村芳夫 |
ショート・ショート劇場4 | 小説推理編集部編 | 双葉社 | 野村芳夫 |
破魔神紀 狂乱の巻 | 志茂田景樹 | 講談社 | 白川星紀 |
恐怖通信U | 中田耕治編 | 河出書房新社 | 星敬 |
エリアンダー・Mの犯罪 | ジェリー・ユルスマン | 文藝春秋 | 福本直美 |
大冒険はおべんと持って(みのりちゃん2) | 火浦功 | 早川書房 | 岡本俊弥 |
エバは猫の中 | ガルシア・マルケス他 | サンリオ | 岡本俊弥 |
ホークスライン登場(ホークスライン1) | ロバート・アダムス | サンリオ | 星敬 |
美空曼荼羅(サイコダイバー7) | 夢枕獏 | 祥伝社 | 喜多哲士 |
幽霊なんかこわくない(ふぁん太爺さんほらふき夜話2) | 横田順彌 | 集英社 | 野村芳夫 |
ミッドナイト・ミートトレイン | クライヴ・バーカー | 集英社 | 白川星紀 |
淫殺街(コマンド・ポリス1) | 菊池秀行 | 光文社 | 星敬 |
炎の神シャーラ(ダーコーヴァ4) | マリオン・ジマー・ブラッドリー | 東京創元社 | 白川星紀 |
未踏星域をこえて(ゼロ・ストーン2) | アンドレ・ノートン | 早川書房 | 岡本俊弥 |
90号収録のレビューは、1987年1月20日から3月10日までの19冊(86年11月の1冊を含む)。 今月の注目作は、筒井康隆『夢の木坂分岐点』、田中光二『新・ソロモン王の宝窟』、カール・セーガン『サイエンス・アドベンチャー』(86年11月刊)。 |
|
夢の木坂分岐点 | 筒井康隆 | 新潮社 | 岡本俊弥 |
新・ソロモン王の宝窟 | 田中光二 | 早川書房 | 野村芳夫 |
サイエンス・アドベンチャー | カール・セーガン | 新潮社 | 福本直美 |
飛騨匠物語(江戸幻想小説叢書 壱) | 石川雅望 | 創林社 | 星敬 |
聖鬼伝 魔族たちの祝祭 | 紀和鏡 | 実業之日本社 | 鏡明 |
タイム・トラベラー | 伊藤典夫・浅倉久志編 | 新潮社 | 大野万紀 |
妖聖記 | 竹河聖 | 有楽出版社 | 白川星紀 |
地の涯 幻の湖 | 田中光二 | 徳間書店 | 野村芳夫 |
破壊軍団(スーパーカンサー1) | 山田正紀 | 徳間書店 | 白川星紀 |
銀河英雄伝説8 | 田中芳樹 | 徳間書店 | 喜多哲士 |
サーラ(魔法の歌2) | R・A・マカヴォイ | 早川書房 | 白川星紀 |
異性人たち | 川又千秋 | 勁文社 | 福本直美 |
調停者の鉤爪(新しい太陽の書2) | ジーン・ウルフ | 早川書房 | 鏡明 |
ダーコーヴァ不時着(ダーコーヴァ5) | マリオン・ジマー・ブラッドリー | 東京創元社 | 喜多哲士 |
証拠写真が三十四枚 | 都築道夫 | 光文社 | 星敬 |
コンピュータ10の犯罪 | アイザック・アシモフ編 | パーソナルメディア | 大野万紀 |
日本黙示録 | 川又千秋 | 祥伝社 | 喜多哲士 |
<教皇>ヴァレンタイン(マジプール年代記3) | ロバート・シルヴァーバーグ | 早川書房 | 星敬 |
宇宙船ヴァニスの歌 | 友成純一 | 双葉社 | 岡本俊弥 |
6月号から小松左京の連続対談「SFってなんだっけ?」が11月号まで連載される。この連載は、城西国際大学の小松左京全集以外には収録されていない。 91号収録のレビューは、1987年2月25日から3月25日までの22冊(86年12月の1冊を含む)。 今月の注目作は、笠井潔『巨人伝説 崩壊編』、マーヴィン・ピーク『ゴーメンガースト』、グレッグ・ベア『ブラッド・ミュージック』。 |
|
巨人伝説 崩壊編 | 笠井潔 | 徳間書店 | 白川星紀 |
ゴーメンガースト | マーヴィン・ピーク | 東京創元社 | 安田均 |
ブラッド・ミュージック | グレッグ・ベア | 早川書房 | 星敬 |
ドルロイの嵐(クラッシャージョウ外伝) | 高千穂遙 | 朝日ソノラマ | 大野万紀 |
幻想皇帝(聖妖星編1) | 藤川桂介 | 角川書店 | 鏡明 |
惑星カレスの魔女 | ジェイムズ・H・シュミッツ | 新潮社 | 野村芳夫 |
少年小説大系 第9巻 海野十三集 | 會津信吾編 | 三一書房 | 喜多哲士 |
超人軍団(スーパーカンサー2) | 山田正紀 | 徳間書店 | 白川星紀 |
妖山鬼 | 菊池秀行 | 徳間書店 | 福本直美 |
2000年から3000年まで | B・スティブルフォード&D・ラングフォード | パーソナルメディア | 福本直美 |
クー | 竹本健治 | 講談社 | 星敬 |
神々のワードプロセッサ | スティーヴン・キング | サンケイ出版 | 星敬 |
ショートショート・グランプリ | コバルト編集部編 | 集英社 | 野村芳夫 |
タマスターラー | タニス・リー | 早川書房 | 喜多哲士 |
遥かなる地球の歌 | アーサー・C・クラーク | 早川書房 | 鏡明 |
ダーティーペアの大乱戦(ダーティペア3) | 高千穂遙 | 早川書房 | 大野万紀 |
銀河乞食軍団(外伝U) | 野田昌宏 | 早川書房 | 大野万紀 |
アンティシペイション | クリストファー・プリースト編 | サンリオ | 福本直美 |
猫恐 | 田中文雄 | 光風社出版 | 野村芳夫 |
ファンタジーの発想 | 小原信 | 新潮社 | 安田均 |
ジャクリーン・エス(血の本U) | クライヴ・バーカー | 集英社 | 鏡明 |
神々の血脈(第1話) | 西谷史 | 角川書店 | 喜多哲士 |
92号収録のレビューは、1987年3月10日から4月25日までの18冊。 今月の注目作は、コードウェイナー・スミス『ノーストリリア《人類補完機構2》』。 |
|
ノーストリリア | コードウェイナー・スミス | 早川書房 | 大野万紀 |
鉄の踵 | ジャック・ロンドン | 新樹社 | 岡本俊弥 |
スタンド・バイ・ミー | スティーヴン・キング | 新潮社 | 白川星紀 |
惑星壊滅サービス(ダーコーヴァ6) | マリオン・ジマー・ブラッドリー | 東京創元社 | 岡本俊弥 |
ジューマの神々 バルスームふたたび | デイヴィッド・J・レイク | 東京創元社 | 福本直美 |
魔王伝3 完結篇 | 菊池秀行 | 祥伝社 | 喜多哲士 |
銀河英雄伝説外伝2 | 田中芳樹 | 徳間書店 | 大野万紀 |
原罪都市(星狩り人4) | 川又千秋 | 講談社 | 野村芳夫 |
スタークエイク | ロバート・L・フォワード | 早川書房 | 白川星紀 |
デイワールド | フィリップ・ホセ・ファーマー | 早川書房 | 鏡明 |
トーテム | ディヴィッド・マレル | 早川書房 | 野村芳夫 |
惨殺の女神 | ジョン・ソール | 早川書房 | 福本直美 |
アッシュと地球の緑の森(アッシュ4) | 田中光二 | 講談社 | 岡本俊弥 |
ヘルドラド サヴァイヴァリスト1 | ジェリー・エイハーン | 東京創元社 | 白川星紀 |
ホークスランの剣(ホークスラン2) | ロバート・アダムス | サンリオ | 星敬 |
ナラベドラの鷹(ダーコーヴァ外伝) | マリオン・ジマー・ブラッドリー | 東京創元社 | 鏡明 |
電子頭脳<ユエ> | ウィリアム・カミュ | 角川書店 | 喜多哲士 |
イカロスの飛翔 世界のSFイラスト | ドナルド・レームクール他 | 日本テレビ放送網 | 星敬 |
93号収録のレビューは、1987年4月10日から5月31日までの20冊。 今月の注目作は、筒井康隆『歌と饒舌の戦記』、フランク・ハーバート『デューン 砂丘の大聖堂』。 |
|
歌と饒舌の戦記 | 筒井康隆 | 新潮社 | 鏡明 |
デューン 砂丘の大聖堂3 | フランク・ハーバート | 早川書房 | 岡本俊弥 |
幻想物語の文法 ギルガメッシュからゲド戦記へ | 私市保彦 | 晶文社 | 福本直美 |
魔宮伝 淫闘編 | 麻倉一矢 | 角川書店 | 喜多哲士 |
夢意識の時代 | 川又千秋 | 中央公論社 | 鏡明 |
時空の支配者 | ルディ・ルッカー | 新潮社 | 野村芳夫 |
ラファエル(魔法の歌3) | R・A・マカヴォイ | 早川書房 | 白川星紀 |
神州魑魅変1 | 谷恒生 | 徳間書店 | 星敬 |
エピソード1=イロル | ふゆきたかし | サンケイ出版 | 白川星紀 |
恐怖の暗黒魔王(宇宙船ヴァニスの歌2) | 友成純一 | 双葉社 | 大野万紀 |
惑星ペリーの謎(宇宙大作戦) | ジャック・C・ホールドマン2世 | 早川書房 | 福本直美 |
大魔王にアタック(ラヴ・ペア3) | 岬兄悟 | 早川書房 | 星敬 |
エディプスの市 | 笠井潔 | 講談社 | 大野万紀 |
クローム襲撃 | ウィリアム・ギブソン | 早川書房 | 星敬 |
宇宙コマンド・魔球殺法 | 新宮正春 | 講談社 | 野村芳夫 |
超能力パニック | 高井信 | 講談社 | 喜多哲士 |
ブラッドマネー博士 | フィリップ・K・ディック | サンリオ | 福本直美 |
セルロイドの息子(血の本V) | クライヴ・バーカー | 集英社 | 野村芳夫 |
ブラックカラー | ティモシー・ザーン | 早川書房 | 喜多哲士 |
SFマガジン・セレクション1986 | 早川書房編集部 | 早川書房 | 大野万紀 |
94号収録のレビューは、1987年5月25日から6月30日までの24冊。 今月の注目作は、神林長平『今宵、銀河を杯にして』、スティーヴン・キング『デッド・ゾーン』、キース・ロバーツ『パヴァーヌ』。 |
|
今宵、銀河を杯にして | 神林長平 | 徳間書店 | 喜多哲士 |
デッド・ゾーン | スティーヴン・キング | 新潮社 | 野村芳夫 |
パヴァーヌ | キース・ロバーツ | サンリオ | 福本直美 |
ドラゴンランス戦記1、2 | マーガレット・ワイス&トレイシー・ヒックマン | 富士見書房 | 喜多哲士 |
鬼獣伝 | 菊池秀行 | 角川書店 | 福本直美 |
ヴァンパイアー戦争6 | 笠井潔 | 角川書店 | 星敬 |
紀・魍魎伝説6 | 谷恒生 | 角川書店 | 星敬 |
惑星オネイロスの伝説 | 川又千秋 | 新潮社 | 岡本俊弥 |
サクリファイス | アンドレイ・タルコフスキー | 河出書房新社 | 野村芳夫 |
ムー大陸摩天楼(無宇企画3) | 荒巻義雄 | 角川書店 | 鏡明 |
黒い黙示録 | カール・ジャコビ | 国書刊行会 | 星敬 |
インキュパス | レイ・ラッセル | 早川書房 | 鏡明 |
妖樹・あやかしのき | 夢枕獏 | 徳間書店 | 野村芳夫 |
母親を喰った人形 | ラムジー・キャンベル | 早川書房 | 白川星紀 |
トウモロコシ畑の子供たち | スティーヴン・キング | サンケイ出版 | 福本直美 |
南から来た拳銃使い(能なしワニ1) | 中井紀夫 | 早川書房 | 鏡明 |
ささやかな叡智 | マイクル・ビショップ | 早川書房 | 岡本俊弥 |
ぬすまれた味 | 小松左京 | 勁文社 | 大野万紀 |
栄光のスペースアカデミー | ロバート・A・ハインライン | 早川書房 | 喜多哲士 |
ショート・ショート劇場5 | 小説推理編集部編 | 双葉社 | 岡本俊弥 |
カリスタの石(ダーコーヴァ8) | マリオン・ジマー・ブラッドレー | 東京創元社 | 大野万紀 |
漂流の美剣(失われし者タリオン1) | 田中光二+宮本昌孝 | 早川書房 | 大野万紀 |
くたばれスネイクス | ポール・アンダースン&ゴードン・R・ディクスン | 早川書房 | 白川星紀 |
95号収録のレビューは、1987年6月20日から8月10日までの22冊(86年4月、5月の2冊を含む)。 今月の注目作は、荒俣宏『帝都物語10 復活編』。 |
|
帝都物語10 | 荒俣宏 | 角川書店 | 大野万紀 |
グランドマスター | ウォーレン・スーフィー&モリー・コグラン | 早川書房 | 白川星紀 |
オルドーンの剣(ダーコヴァ9) | マリオン・ジマー・ブラッドリー | 東京創元社 | 野村芳夫 |
玻璃物語 | 双蛇宮 | 国書刊行会 | 岡本俊弥 |
非情の灼熱惑星 | F・A・ジェイヴァー | 早川書房 | 鏡明 |
少年小説大系 第5集 高垣眸集 | 尾崎秀樹他監修+高橋康雄編 | 三一書房 | 星敬 |
シルバーソーン(リフトウォー・サーガ2) | レイモンド・E・フィースト | 早川書房 | 白川星紀 |
聞かせて君のブルースを(スターゲイザー3) | 大和眞也 | シャピオ | 福本直美 |
ノー・マンズ・ランド | モーリス・ルブラン | 東京創元社 | 福本直美 |
ラヴクラフト全集5 | H・P・ラヴクラフト | 東京創元社 | 鏡明 |
ダンクトンの森 | ウィリアム・ホーウッド | 評論社 | 野村芳夫 |
銀河乞食軍団9 | 野田昌宏 | 早川書房 | 大野万紀 |
星の墓標 | 谷甲州 | 早川書房 | 岡本俊弥 |
蒼いくちづけ | 神林長平 | 光文社 | 福本直美 |
双星妖美伝 | 竹河聖 | 光文社 | 星敬 |
思考転移装置顛末 | 森下一仁 | 講談社 | 鏡明 |
ホークスランの復讐(ホークスラン3) | ロバート・アダムス | サンリオ | 星敬 |
同姓同名逆人生 | かんべむさし | 光文社 | 喜多哲士 |
ゴースト・モーテル | クライヴ・バーカー | 集英社 | 喜多哲士 |
英雄と王冠(ダマール王国物語2) | ロビン・マッキンリイ | 早川書房 | 喜多哲士 |
銀色の恋人 | タニス・リー | 早川書房 | 岡本俊弥 |
漂流物体X | 堀晃 | 双葉社 | 野村芳夫 |
96号収録のレビューは、1987年7月25日から8月31日までの20冊(86年5月、6月の2冊を含む)。 今月の注目作は、ジェイムズ・ティプトリーJr『愛はさだめ、さだめは死』。 |
|
愛はさだめ、さだめは死 | ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア | 早川書房 | 白川星紀 |
銀河英雄伝説9 | 田中芳樹 | 徳間書店 | 喜多哲士 |
祟峻天皇暗殺事件 | 豊田有恒 | 講談社 | 鏡明 |
タリスマン | スティーヴン・キング&ピーター・ストラウブ | 新潮社 | 鏡明 |
淋しい場所 | オーガスト・ダーレス | 国書刊行会 | 福本直美 |
狩りをするエイラ(始源への旅立ち第3部) | ジーン・アウル | 評論社 | 喜多哲士 |
邪星記 弥勒の船 | 紀和鏡 | 徳間書店 | 鏡明 |
魔界の家 | ジェームズ・ハーバート | 早川書房 | 福本直美 |
永劫 | グレッグ・ベア | 早川書房 | 岡本俊弥 |
警士の剣(新しい太陽の書3) | ジーン・ウルフ | 早川書房 | 大野万紀 |
創竜伝1 | 田中芳樹 | 講談社 | 大野万紀 |
恐竜物語 | 畑正憲 | 角川書店 | 野村芳夫 |
青海豹の魔法の日曜日 | 大原まり子 | 角川書店 | 大野万紀 |
犯人はダ・レ・ジ・ャ事件簿 | 横田順彌 | 大陸書房 | 白川星紀 |
こちらITT | 草上仁 | 早川書房 | 野村芳夫 |
ガニメデの少年 | ロバート・A・ハインライン | 早川書房 | 野村芳夫 |
獣神都市(土竜の聖杯 PART3) | 友成純一 | 廣済堂出版 | 白川星紀 |
アルベマス | フィリップ・K・ディック | サンリオ | 岡本俊弥 |
大日本帝国スーパーマン | 北杜夫 | 新潮社 | 岡本俊弥 |
ムーンフラッシュ | パトリシア・A・マキリップ | 早川書房 | 福本直美 |
ジュヴナイルSF特集 | 星敬 | ||
幻魔大戦 第8集 ハルマゲドン | 平井和正 | 徳間書店 | 鏡明 |
ギャラクシー(上) | フレデリック・ポール他編 | 東京創元社 | 福本直美 |
愛と幻想のファシズム | 村上龍 | 講談社 | 野村芳夫 |
姫神伝説T | 中島渉 | 角川書店 | 星敬 |
地底の鰐、天上の蛇 | 倉阪鬼一郎 | 幻想文学出版局 | 星敬 |
迷宮1000 | ヤン・ヴァイス | 東京創元社 | 野村芳夫 |
魑魎の女王(下)(サイコダイバー9) | 夢枕獏 | 祥伝社 | 喜多哲士 |
太陽の帝国 | J・G・バラード | 国書刊行会 | 岡本俊弥 |
神々の剣法(失われし者タリオン2) | 田中光二+宮本昌孝 | 早川書房 | 大野万紀 |
雷神の怒り(ビースト・マスター2) | アンドレ・ノートン | 早川書房 | 白川星紀 |
ティー・パーティ | C・L・グラント | 早川書房 | 岡本俊弥 |
妖獣王子(明王魔王戦記3) | 荒巻義雄 | 有楽出版社 | 野村芳夫 |
時間蝕 | 神林長平 | 早川書房 | 大野万紀 |
ソーラー・フェニックス | リチャード・S・マッケンロー | 早川書房 | 喜多哲士 |
原始人 | 筒井康隆 | 文藝春秋 | 喜多哲士 |
盗まれた記憶 | イゴール&グリチカ・ボグダノフ | 白水社 | 福本直美 |
マドンナ(血の本X) | クライヴ・バーカー | 集英社 | 鏡明 |
ハスターの後継者(ダーコーヴァ年代記9) | マリオン・ジマー・ブラッドリー | 東京創元社 | 白川星紀 |
ダークエンジェル | メレディス・アン・ピアス | 早川書房 | 白川星紀 |
裏切り砦の拳銃無頼(能なしワニ2) | 中井紀夫 | 早川書房 | 鏡明 |
血飛沫電脳世界 | 友成純一 | 双葉社 | 岡本俊弥 |
魑魎伝説6 | 谷恒生 | 双葉社 | 大野万紀 |
1987年全般については、1988年の4月号に総括記事が書かれている。執筆者は、国内が野村芳夫、翻訳が岡本俊弥。この年は全体のベストは選ばれず、代わって評者による推薦作を挙げた(アドベンチャーのベストは発行年月日1月〜12月で区分けを行うため、概ねその年の2月に出る4月号から翌年1月に出る3月号までが選考範囲となる)。
恒例のSF界総括1987年のSF界を振り返ってだが、今年は例年のような形でのベストSF選出ができなかった。そこで、海外SFを展望する中で、注目作を挙げ、最後に評者の個人的な推薦作をまとめてみた。(上記) 一言でいえば、八〇年代SFの“全貌”が窺える年だった。それが総てではなく、大枠に過ぎないにしても。一昨年来のサイバーパンクは、SF界では久々のムーヴメントであり、ニューウェーヴ以来の議論を引き起こした。その辺りの背景は、昨年の本欄でも書かれているので詳しく触れない。ただ、日本では、ファッションや純文学の世界にまで(曲解されてはいても)“サイバーパンク”が取り入れられ、奇妙なブームを生んだのは事実である。SFがこのような流行の発信源になりうるというのも、サイバーパンクの同時代性を示唆する証拠だろう。 さて、その分類に入る作家では、グレッグ・ベア『ブラッド・ミュージック』+『永劫』、ルディー・ラッカー『時空の支配者』+『空を飛んだ少年』、ウィリアム・ギブスン『クローム襲撃』+『カウント・ゼロ』、ブルース・スターリング『スキズマトリックス』などなどが翻訳された。一昔前なら、いくら評判が高くても、日本で無名の新人が、ほとんどリアルタイムに(しかも大量に)訳されることはなかったろう。ただし、同じ範疇にくくられるといっても、以上の作家が似通った小説を書いているわけではない。 ベアは、中ではもっとも従来のSFに近い。複雑怪奇な最新サイエンス(科学的に正しい云々は別問題)を道具に、スケールの大きな作品を書く。ただ、人物像などの描きかたに、意外に保守的な面も見られる。 ラッカーは、ラファテイなど従来あったマッドSFの流れを汲む。“マッドサイエンス”を実践する作家でもある。 ギブスン、スターリングは、さすがにサイバーパンクの本命作家らしく、様々な評価/議論を呼ぶ作品だった。ギブスンの短篇集は、この作者の多様性を知るうえで興味深い。ロックグループの「ジョイ・ディビジョン」を、ニューロマンサーの原点に書き始めたギブスンだが、『カウント・ゼロ』ではもともとの猥雑さが薄れた。収束せずに、これ以上発展していけるかどうかが問題だろう。その点では、スターリングの八方破れさには期待が持てる。逆に、複雑なだけで結論を出さなかったことに、批判的な意見もあった。一つ言えることは、小説のまとまりを重視した七〇年代作家に比べての、破天荒さの復権である。 さて、サイバーパンク以外の八〇年代SFでは、オースン・スコット・カード『エンダーのゲーム』が出ている。この作品、不思議なことに、版元の書評欄、編集者、果ては解説に至るまで、みんなが疑義を差しはさむという扱いを受けている。一般の読者にとって、現代SFではもっとも読みやすい本のはずなのだが。 一昔前の七〇年代作家では、マイクル・ビショップの『ささやかな叡知』が出た。宗教的なテーマを扱っている。もともと、重いテーマを得意とする中堅作家で、活躍の割には翻訳が少ない。 同じく、翻訳が待たれていたジョン・ヴァーリイの短篇集『バービーはなぜ殺される』も出た。まだ古典には至らない“心地好さ”を身上にしたこの作品に、どれだけの親近感が得られるかが、読み手にとっての評価の分かれ目だろう。リアルタイムでない分、真の価値が問われる。 それ以外では、まずなんといっても、『愛はさだめ、さだめは死』と『たったひとつの冴えたやりかた』のティプトリーである。一つの時代を形成した作家であり、これら短篇集は翻訳SFが百出した昨年でも、なおベスト1といえる。ティプトリーも十年前には同時代作家として評価されたのだが、日本での紹介はずいぶん遅れてしまった。 コードウェイナー・スミスの長篇初紹介『ノーストリリア』も、遅れてきた作品の一つだろう。今や伝説と化した作家で、サイバーパンクを含めて、多くのアメリカ作家の発想はここに源を発する。もっとも、アイデアの割にあっけらかんとした展開だから、ピンとこない人もいるかもしれない。 昨年は、サンリオ文庫が廃刊となった。営業上の理由からだという。しかし、既刊点数二百冊を越える文庫が、店頭から突然消滅する(しかも注文もできない)のは異常な事態である。そのサンリオから、キース・ロバーツの傑作『パヴァーヌ』が出た。オルタネート・ユニバーステーマが語られるとき、必ず言及される作品である。淡々と描かれるもうひとつの世界は、イギリスSFの風格を感じさせるものだ。同文庫からは、フィリップ・K・ディックの『ブラッドマネー博士』も出ている。古本屋を探してでも、買っておくべきべき本だろう。 宮崎駿が表紙を飾った、ジェイムズ・シュミッツの『惑星カレスの魔女』、ホーカシリーズの二冊目、ポール・アンダースン&ゴードン・ディクスンの『くたばれスネイクス!』も、大傑作ではないけれど、楽しい注目作として加えておこう。 以上見てきたように、昨年は翻訳の豊穣な年だった。本誌での調査では、144冊の翻訳書(新刊のみ、再刊は15冊)が出たことになる。これは、フィンクションのみの数値である。(なお、ゲームブックは25冊出ている)。この内訳には、95冊のSF、49冊のホラー・ファンタジイが含まれる。数字だけを見ると、SFは例年と大差がない。話題作が集中したせいだろう。1988年以降はサンリオが消えた分、淋しくなる。シリーズものでは、おなじみのペリーローダンが10冊、新顔のダーコーヴァも健闘して10冊刊行された。 ファンタジイは、ホラーと半々の出版ペースだった。マービン・ピークの『ゴーメンガースト』(三部作の二作目、今年になって完結した)、マーク・ヘルプリンの現代ファンタジイ『ウインターズ・テイル』、八〇年代作家R・A・マカヴォイの『魔法の歌』三部作などが目立つ。 ホラーでは、早川書房のモダンホラー・セレクションが、新たなブームを狙って出版された。新刊と既刊本の新装版からなる。ただ、同シリーズに入った『夜明けのヴァンパイア』(ライス)や、『ローズマリーの赤ちゃん』(レヴィン)、あるいは『暗い森の少女』(ソール)といった再刊本を凌ぐ新刊は、まだ現れていない。作品の質では、F・ポール・ウィルソン『マンハッタンの戦慄』や、イギリスでSF・ホラー界を通じて、有望新人と注目される“血の本”(全六巻の短篇集)のクライヴ・バーガー、ようやく日本での人気も上がってきた、スティーヴン・キング(上下を一冊と数えて6冊)らが優れている。 その他の注目作としては、プロパー作家外のオルタネート・ユニバースもの、ジェリー・ユルスマンの『エリアンダー・Mの犯罪』、韓国の卜鉅一の描く『京城・昭和六十二年』などがある。特に後者は、ほとんどSFの紹介のなかった韓国に、標準以上の作品があることを教えてくれる。いわゆるSF作家でなくても書けるテーマなので、これからは増えてくるだろう。 さらに、自伝風と称してはいるが、実はバラード“内宇宙”フィクションの集大成である『太陽の帝国』は、バラードの代表作『沈んだ世界』、『結晶世界』と比肩しうるもの。スピルバーグの映画化作品は、批評家大賞などを受賞しているけれど、やはり別物と考えるべきだろう。 架空博物誌『鼻行類』は、ノンフィクションの体裁で出され(実際そのように勘違いしたレビューもあった)、これもまたもう一つの現実(鼻で歩く動物)を描いたもの。一般読書界で好評だった。 最後に、大物作家の訃報。一昨年のハーバートに続き、四月のテリー・カー(50歳)、五月には衝撃の自殺を遂げた、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア(71歳)、そして九月のアルフレッド・ベスター(73歳)と、それぞれが亡くなっている。五〇年代からの作家は、大半が70歳代を越え、これからは訃報を多く聞く時代になるかも知れない。 1987年の推薦作を上記に記した。(翻訳出版順、ファンタジイは割愛した) |