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丹生官省符神社

(にゅうかんしょうぶじんじゃ)

鎮座地 和歌山県伊都郡九度山町慈尊院835番地


丹生官省符神社


丹生官省符神社本殿(三殿)
丹生官省符神社本殿

8月3日(水)
今日も暑い。午前中仕事をしていたのだが、午後から何も仕事が入っていないのを見計らって前々から行ってみたかった高野の神社に急遽行くことにした。
丹生官省符神社(にゅうかんしょうぶじんじゃ)、丹生酒殿神社(にゅうさかどのじんじゃ)・丹生都比売神社(にゅうつひめじんじゃ)の三社にお参りするのが目的だった。
これらの神社は一同に北向きに鎮座しているという。
何故北向きなのだろうか。この神社を北向きの祀るという疑問は前々から私のはあった。
古社における北向きの神社は、兵庫県の伊和神社(いわじんじゃ)・鳥取県の投入堂(なげいれどう)・茨城県の鹿島神宮などがある。
仏教の影響を受ける以前には、北を向けて神社を建立する事は何も忌むことではなかったような気がする。
しかし、此の丹生官省符神社は弘法大師空海が慈尊院を開創したとき、その鎮守として高野山の山王神でもある丹生都比売、高野御子神(狩場明神)を奉祭したという。
空海は遣唐使の一員として中国に渡り真言密教や中国文化の諸々を持ち帰ったとされている。
ならば、儒教道教思想も会得していたはずである。
丹生都比売神社の本殿が北を向いていたから、丹生官省符神社も北を向けたとは思えない何かを感じるのである。
慈尊院に到着したのは午後3時頃、外は暑い。
私はあえて慈尊院の山門より手を合わせ入った。

慈尊院山門
奥に見えるのが丹生官省符神社の鳥居

119段の階段白犬が待っていてくれる。弘法大師山が出会った犬かも
119段の階段を上っているとき、上を見上げるとそこに白い犬が待って居てくれた。
まるで狩場明神が私のために出迎えさせたのかもなんて思い神社境内の入った。


丹生官省符神社

其処には119階段下の慈尊院(女人高野)の賑やかさはなく静寂の佇まいがあった。
本殿は最近修復されたのであろう素晴らしい極彩色の彩色が施されていた。

第1殿には丹生都比売大神(にゅうつひめのおおかみ)《丹生明神》・高野御子大神(たかのみこのおおかみ)《高野明神》・天照大御大神(あまてらすおおみのおおかみ)《天照大神》
第2殿には大食都比売大神(おおげつひめのおおかみ)《気比明神》・誉田別大神(ほんだわけのおおかみ)《八幡大神》・天児屋根大神あめのこやねのおおかみ)《春日明神》
第3殿には市杵島比売大神(いちきしまひめのおおかみ)《厳島明神》
(丹生官省符神社由緒書から抜粋)

これらの神々は北の119段下の慈尊院の鎮守としてだけではなく、北の何を見据えているのであろうか。
北の方角には和泉葛城の山々があった。


和泉葛城の山々

これも又、古代より神々が住む霊場であり又、修験者の霊場でもある。
そうして不思議なことに、地図上に線を引くと(丹生官省符神社の本殿は北より30度余り東を見ている)そこには京都の地がある。

丹生官省符神社本殿の方向

これも偶然なのだろうか。
謎は深まるばかりである。
そうして私は次の目的地に向かった。

丹生官省符神社の公式ホームページ
 

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