Москва

ショベルカーまで入ってしまった
 クレムリンを囲む塔の中で一番の高さを誇るトロイツカヤ塔。クレムリンでもやっぱり工事とかする必要があるみたいで、ショベルカーも一緒に写ることになった。左に見えるのは20世紀に入ってから建てられたクレムリン大会宮殿だが、↓の写真みたいにクレムリン≠フイメージや聖堂の姿からすると不釣合いに思えた。右にかすかに写っているのは、宮殿兵器庫と1812年ナポレオン軍が敗走したときに残していった砲門である。
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不釣合な建物
後ろに見えるのは皇帝の教会とグラノヴィータヤ宮殿…?
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ジューコフ大佐の像 ヴァスクレセンスキー門
 赤の広場の入口に隣接するマネージ広場には、アレクサンドロフスキー公園があって、第二次大戦に戦死した兵士たちをたたえる無名戦士の墓がある。
 左の像は1995年の戦勝50年周年記念に立てられた、ソ連時代の1945年5月8日にドイツの降伏宣言を受諾したジューコフ大佐の銅像である。
 右はこちらの下の方で紹介した小さい礼拝堂があるヴァスクレセンスキー門。もともとの門はスターリンの命令で壊されたが、1994〜95年にかけて再建され今の門となる。だから、ソビエト時代のクレムリンを写した画集などでは、この門は写っていない。だが今は多くの人があたかも普通然としてこの門をくぐり抜ける。
W杯では……
 マネージ広場。この広場の地下にはショッピングモールがある。
 私がもっているこの広場の印象は、2002年6月にW杯で日本に負けたことに対して腹を立てたロシア代表のサポーターたちが暴れたおして、警官まで出動したおぞましき広場…。あの時は幾つかの日本料理レストランも襲撃された。だが、今は多くの人で賑わう普通の広場である。
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劇場があつまっている
 マネージ広場から歩いてわずかなところに、芸術広場(テアトラリナヤ広場)がある。劇場が幾つか建っているが、一番有名なのは、現在の形に至るまで火災に見舞われつづけたこのボリショイ劇場だろう。
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何気ない建物にも意味がある
 ここは外国人のための一級のキャビアとウォッカを試すことのできる土産店の建物。キャビアやウォッカを多く買うと20パーセントのディスカウントが適用される店だった。空港ではそうはいかない。
 ほかには、日本語ガイドの本も割高で売っているし、レーニン廟の中を写した絵葉書も売っていた。バラ売りの絵葉書は二枚で1ドル…。
 ところで上にあるプレートだが、直訳すると

「19世紀の20年代の初め、デカブリスト(十二月党員)の秘密集団のメンバーが集まっていた建物である」

となる。プーシキンが思想面で影響を与えたことも否定することはできないデカブリストの乱は、1825年12月14日にサンクト・ペテルブルグの元老院広場で起こった。反乱にかかわり、逮捕されたルィレーエフやプーシチン、キューヘリベッケル、А・ラエーフスキイ、オルロフ将軍らもこの建物に集ったのだろうか…。

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門
 門のデザインに何となく惹かれて撮ってしまった一枚。モスクワやサンクト・ペテルブルグのアパートなどの出入り口は、このような作りになっているものも多い。
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ニコライ・ゴーゴリの彫像 ← は、近代レアリスム作家ニコライ・ゴーゴリ(1809−52)の像。モスクワの原宿≠アと旧アルバート通りの端アルバーツキエ・ヴァロータ広場にある。
 国民作家という言葉があるとすれば、ゴーゴリもロシアの国民作家といえるだろう。ゴーゴリの作品は『死せる魂』や『鼻』『外套』、劇作の『隊長ブーリバ』『検察官』などが知られている。私個人が好きなのは『ディカーニカ近郷夜話』というロシアの民衆や大地や異教の神々が登場する短篇集である。その中の「ルサルカ──水死女」は絶品で、クラムスコイの絵にもなっている。

 我々が行った時期のアルバート通りは、通りの両側とも改修工事で鉄骨がそびえていたそうだ。私は自由時間に一人抜けて、昨日行った新アルバート通りの「本の家」に行き、アンドレイ・ルブリョフとクインジの画集を買った。買ったあとそのまま南に下って行けばよかったのだが、通りの位置関係を勘違いして結局アルバート通りを歩く時間は無くなってしまった…。

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→ は地下鉄マヤコフスカヤ駅の入口。

 左に写っているМ≠ヘ地下鉄のしるしで、その下に地下鉄の入口≠ニある。駅の傍では週刊誌など雑誌や新聞、タバコも売っている。市の中心部の地下鉄構内ではストリートミュージシャンが、歌だけでなくギターやヴァイオリン、アコーディオン、クラリネットなどを披露していることも多いし、売店も連なっている。
 写真に写っている青い箱は町で見かける郵便ポスト(ПОЧТА)。何でも、日本への絵葉書もこういった普通のポストに投函した方が、ホテルの郵便局に出したときよりも早く日本に着くことがあるとか…?

雑誌も明るい感じのものが多い
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マヤコフスカヤ駅 パルチザンの彫像
 地下鉄の試乗では、マヤコフスカヤ駅の天井のモザイク(何かのデザイン賞受賞)や、ノヴォスロボーツカヤ駅のきれいなステンドグラスを見た。モスクワの地下鉄の観光ツアーは他の国々でも企画として立派に成り立っているらしく、ドイツやデンマーク?のツアー客も構内で写真を撮っていた。

 左はマヤコフスカヤ駅の構内。
 右はどこの駅か忘れてしまったが、構内に設置された20世紀初めのパルチザン(農民兵)の英雄か何かの像。


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