第50SS警察連隊
SS-Polizei Regiment 50
連隊は1945年3月中にまず第1大隊が編成され、続いて4月の中旬までに残りの3個大隊が編成されました。編成の完了した第1大隊は直ちに610特別編成師団司令部の指揮下に配属され、第8SS警察連隊や国民突撃大隊とともにオーデルベルク(Oderberg)近郊のオーデル河とフィノウ運河の合流点北側の防衛に投入されました。
第610特別編成師団の編成(1945年3月17日現在)
Division z.b.V. 610
第610特別編成師団司令部
第1610通信中隊
第8SS警察連隊の第1大隊
第8SS警察連隊の第2大隊
第8SS警察連隊の第10中隊
第50SS警察連隊の第1大隊
国民突撃大隊「ハンブルグ」(Hamburg)
国民突撃大隊「ケーニヒスベルク」(Königsberg)
2個建設中隊
第610特別編成師団は第3戦車軍のオーデル軍団に配属されてオーデル河の防衛に投入されましたが、シュベットからオーデルベルクにかけての戦線を守る軍団の他の部隊は、第1海軍師団と戦闘団「スコルツェニー」(シュベット要塞師団の残余)という有様であり、世にも恐ろしい寄せ集め集団でした。(笑
1945年4月の始め、第8SS警察連隊と第50SS警察連隊により第1SS警察猟兵旅団が編成されることとなり、編成の完了した第1SS警察猟兵旅団は直ちに第3戦車軍の第46戦車軍団に配属されました。
第1SS警察旅団
1.SS Polizei Jaeger Brigade
第8SS警察連隊(4個大隊)
第50SS警察連隊(4個大隊)
戦車猟兵中隊
通信中隊
1945年4月15日、ソ連軍によるベルリン攻略を目指した最後の大攻勢が始まりました。4月20日、旅団は第28SS義勇擲弾兵師団「ワロニエン」の戦闘団「ヘルバウト」(第69SS義勇擲弾兵連隊の第1大隊、第2大隊及び第210突撃砲旅団により編成)とともにシュテッティン-ベルリン高速道路付近で突破してきたロシア軍に対して激烈な防衛線を展開し、敵部隊を撃退してウンター・シェーニンゲンとシルダースドルフを奪回するという奇跡的な戦果を挙げることに成功しました。
しかし、北方のコルビツォフ付近で敵が突破したため、旅団は第46戦車軍団とともに北西方向に後退しました。その後旅団の残余は4月24日の時点でアンガーミュンデ(Angermuende)の北西約30kmのあたりまで後退していました。
2002.1.23 新規作成
2017.5.20 修正・追記