「サンダーソード!シャープネスサンダー!!」

雷撃を帯びた剣が、ムトの蹴りで空中に弾き飛ばされたロボットを袈裟懸けに斬り裂いた。

空中で制止するブレイブライティ。

その背後でロボットは爆発四散した。

「よし、終わった!」

「消火活動も終了いたしました。」

「では、戻ろうかのう。」

こうして、この日も街の平和は守られた。

さあて、早く帰って宿題しないと。

 

ビルの屋上に全身漆黒の服をまとい、サングラスをかけた青年が立っていた。

「なるほどな。あれが勇者の剣か。」

彼はライティ達の戦いを見ていた。

「試させてもらうか。」

 

第6話

「漆黒の挑戦者」

 

「おつかれさま。」

司令室に戻った僕達を真希ちゃんが出迎えてくれた。

僕がライティ達と共に戦う事に最初は戸惑っていた真希ちゃんだったけど。

今は暖かく見守ってくれている。

「けど、最近一緒に遊べないよね。」

「うん、そうだね。」

ゼグルのロボットは時間、場所関係なく現れた。

まあ、場所はなぜかこの街とその周辺なんだけど。

ライティ達だけで倒せるのならいいけど。

最近のロボットは以前より強くなっていて、サンダーブレイダーの出番が多くなっていた。

そのたび僕は姿を消すわけで。

まあ、真希ちゃんや翔護がうまくごまかしてくれているからいいけど。

この間なんか真夜中にロボットが現れて、家から抜け出して倒してこっそり帰るなんてこともあった。

アニメとかで秘密のヒーローってあるけど、実際やってみると大変なんだなあと思う。

「そうだ、これ。」

真希ちゃんが小さな包みを渡してくれた。中には小さなぬいぐるみが入っていた。

茶色い犬かな、これって。けど耳が丸いし…。

「これって、くま?」

「うん、そのつもりだったけど……初めて作ったから、なんか変になっちゃったかも。」

「ううん、そんなことないよ。ありがとう。」

 

ゼグル基地。

神殿風の部屋に四方将は集まっていた。

だが、いつものような言い争う声や嘲笑はない。

彼らは誰もいない玉座にひざまづいていた。

玉座には誰もいない。だが圧倒的な妙なことだが存在感がそこにはあった。

「そうか、まだ見つからぬか。」

「申し訳ございません。」

玉座から低く、威厳に満ちた声が聞こえる。全ての者を威圧するその声に彼らは動く事ができなかった。

「ですが、それもあのいまわしい雷勇者たちのせい!奴らさえ邪魔しなければ……。」

ラバルの憎しみのこもった声が空しく場に響く。

どんな事を行ってもこの御方は許さないだろう。そう彼は思っていた。

だが、その言葉に対する反応は意外なものだった。

「なるほどな。奴らがあそこまで強いか。」

ラバルは拍子抜けしていたが、すぐさま答える。

「はい、ですがご安心を。我が全ての力を注ぎ込み。必ずや貴方様に逆らう者らを排除して見せましょう。」

「フフ、楽しみにしておるぞ。」

それを最後に気配は消えてなくなった。

 

「なんだ!なぜ失敗を繰り返しているラバルに何の処罰も与えられぬのだ!!」

気配が消えた事を確認した大柄な男が大声で叫び、ラバルの胸倉を掴もうとした。

だが、それをデスモードが制止する。

「今はまだ、ラバルに指揮権がある。それを忘れるな。」

「ちぃっ!」

大柄な男は肩をいからせながらその場を立ち去った。

「とはいえ、このまま失敗を続ければその指揮権がなくなる。わかっているな。」

「ああ、わかっている。だが、ブレイブライティ……奴は厄介だ。残り二人はそうでも無いのだが。」

「ラバル。相談なのだが……。そのライティと戦わせてくれないか?」

デスモードの急な頼みにラバルは少し考えていた。だが、急に顔を上げると答えた。

「いいぜ、その代わり倒したとしても俺の手柄だからな。」

「ああ、かまわない。だが、手出しはするな。」

そう答えると、デスモードはその場から立ち去った。

 

 

日曜日、僕は9時過ぎに目が覚め、テレビを見ながら少し遅い朝食を取っていた。

テレビには最近始まったアニメが映っている。

小学生が異世界でモンスターと共に戦い、元の世界に戻ろうとする。そんな内容である。

物語がクライマックスに入り、モンスターが敵の攻撃をかわし、必殺技を放とうとした時

急に画面が変わった。

そこには漆黒の鎧をまとった騎士が映っていた。

『ブレイブライティ。我が名はゼグル四方将が一人。闇騎士デスモード。汝と一対一の戦いを申し付けたい。』

僕がチャンネルを変えると、そこでも同じ事を言っている。

どうやらイタズラでは無いようだ。

『場所は、緋宮湾の埋立地。ブレイブライティ。お前がはじめて合体した所だ。

 12:00までに来ぬ場合、次の場所を爆破する。』

そして示された場所は、発電所や病院、学校などであった。

中にはただの家もあったけど、ほとんどの場所が人が多く集まる場所である。

放送が終わったあと、エレメントコマンダーに通信が入る。

『雄也、さっきの放送。』

「父さん、うん聞いたよ。」

『とりあえず、基地に集まろう。』

「わかった。」

僕は、食器を洗い場において。かばんを掴むと家をとび出した。

 

ナイツエレメンタル、司令室。

僕が駆けこんだ時には、父さんを始めとするメンバー全員が集まっていた。

「行くしか無いな。」

ライティが呟く。

「だが、まちがいなく罠だぞ。」

「わかってるよ。けど……それでもほっとけないよ。」

紳一さんの反論に、僕は答えた。

「だって僕達が行かなきゃ、多くの人が傷つくんでしょ。」

「そりゃあ、そうだがなあ。」

「わかった、行ってきなさい。」

父さんがゆっくりとした口調で言った。

「ムトさんとアートさんは、緋宮湾から離れた場所で待機。敵が約束を破った時点で援護をして下さい。」

「了解した。」

紳一さんが僕の肩を叩く。

「ぼうず、出来れば俺が変わってやりたい。だが悔しいがお前しか奴と戦えねえんだよな。

 絶対に戻って来いよ。」

「うん。」

「安心してください。僕が雄也を守ります。」

そんなライティ達を見て、父さんは嬉しそうに頷いていた。

 

「あと30分か、ちょうどいいくらいかな。」

「雄也、そろそろ着くぞ。」

ライティの声に僕の気が引き締まる。四方将デスモード。間違いなくラバルと同じかそれ以上の敵のはず。

いつかは戦わないといけない相手だけど。本音を言えば戦いで全てを終わらせたくは無い。

話し合いですめばそれでいいけど……。

考えている間にも目的地の緋宮湾の埋立地が見えた。

「よし、雄也。降りてここで隠れていて。」

「わかった。気をつけてね。」

「モードチェンジ!雷剣士、ライティ!!」

ライティはビーグル形態からロボット形態になった。

僕は少し離れたところに隠れる。

待つ事十数分、腕時計が12:00を示した。

「時間だね。」

「ああ、そうだね。」

誰も来ない、むなしく時間が過ぎていった。

「来ないな……。いや?あれは。」

ライティが空を見る。僕もそちらを見た。

黒い何かがこちらに向かって飛んできた。

「あれはステルス戦闘機?」

近づいてきた機影は漆黒の三角形をしている。まさにステルス戦闘機としか言いようが無いものだった。

だけど良く見るとステルス戦闘機にしては機体に厚みがあるような。

まさか、これがデスモードの機体?

それは僕達の目の前に来ると空中で制止した。

「約束は守ったようだな。ライティ。」

「お前が、デスモードか!」

「その通り。」

ステルス戦闘機の上に人影が現れる。それはテレビ画面に現れたのと同じ漆黒の鎧をまとった騎士であった。

「本当にお前一人か確かめらせてもらった。約束どおり爆弾は解除しておいた。」

そうか、それで少し遅れたんだ。けどわざわざ確認するなんて。こいつラバルと違う。

「一つ聞く、おまえは何のために戦う?」

「答える義務は無い。聞きたくば我を倒すのだな!」

ライティの問いにそう答えると、デスモードの姿が消える。

「いくぞ!ダークデルタ、チェンジ!

次の瞬間、ステルス戦闘機が変形を始めた。

左右の直角三角形状のウィングが分離し、コックピットの少し後、機体左右に肩とそれに付随する腕が現れる。

機体後部、推進部にあたる所が左右に分かれ、後ろに向かって伸びて太ももが現れ、

外側に当たる部分が下になるように90度回転した。

機体が上を向くように起きあがると機体前部が肩ごと90度前方向に折れ曲がり、さらに横方向に180度回転した。

脚の先からつま先がでて、腕からは拳が現れる。

分離していたウィングが背中に合体し、最後に騎士の兜に似た頭部が現れた。

「ダーグレイ!」

そこには漆黒の騎士がいた。

胸部は銀色のラインと緑色のひし形宝石が埋められ、背中にはマント状のウィング。

頭部は左右にクナイに似た飾りがついた、目の部分をバイザーで隠した人間のそれである。

「まずは、お前の力を見せてもらうぞ!」

そう言うとデスモード、いやダーグレイがライティに迫る。

金属がぶつかる音がした。

ライティのサンダーソードとダーグレイの剣がぶつかり合っている。

「ほう、これを受けとめるか。」

そのまま互いに動かない。いや動けないんだ。

そして互いに後方に飛び、間合いをとる。

ライティも、ダーグレイも互いに動かない、互いの隙を待っているかのように。

どちらが先に動いたのだろうか、二人は互いに戦うべき相手に向かって走った。

剣士と騎士、2体の姿が重なり合った。

 


 

「やるな……。」

「おまえこそ……。」

ライティの左肩に大きな切傷が刻まれている。表面だけだから大怪我と言うわけでは無い。

そしてダーグレイも腹部の横に同じような傷がある。

「だがお前の力はこんな物では無い。見せてみろ勇者の剣の力をな。」

勇者の剣?たしかラバルもそんな事を言っていたような。

「なんのことだ!」

「この地に眠りし三本の剣のひとつ『ソード・オブ・ブレイブ』。それは力であり、翼であり、鎧である。」

ダーグレイの言葉に僕は自分のエレメントコマンダーを見た。

まさか勇者の剣ってサンダーブレイダーの事?

「ラバルは、勇者の剣と言う言葉から武器と思っていたようだが、本質は力その物。

 お前がその力持つにふさわしいか見定めてやろう。さあ、ライティ!見せてみろブレイブライティの力を!」

「わかった。」

ライティが頷く。それを見た僕はエレメントコマンダーを空に向けた。

「サモン!サンダーブレイダー!」

コマンダーから現れた光が宙で大型ジェット機サンダーブレイダーに変わる。

コックピットから伸びた光が僕を包むと、僕はコックピットに転移した。

「いくよ!ライティ」

「ああ!」

僕の乗るサンダーブレイザーがライティ達の頭上を通りすぎる。

「ブレイブチェンジ!」

僕の声と共に合体サポートプログラム発動の文字がサンダーブレイザーのコンソールに表示される。

サンダーブレイザーが垂直方向に昇って行く。

機体下部、左右のブースターが機体上部に移動し、機体下部が伸びると脚になる。

機体前部、左右の部分が変形し肩から腕がに変わる。

ブースターが背中に移動し、ウィングも変形する。そして機首が背中の方に折れ曲がる。

「とうっ!」

ライティがジャンプし車形態になり、そのまま胸部に格納される。

「セットアップ!」

ライティの声と共に紺色の頭部が現れ、たたまれていた金色の額飾りが展開された。

瞳に緑の輝きが灯る。

「雷帝合体!ブレェェェイブ・ライティ!!」

合体完了!僕とライティはダーグレイを見ている。

「ならば、こちらも全力でいかせてもらうかな!」

そう言うと、ダーグレイは剣を空に向ける。

「来い!キングス・チャリオット!!

海の向こうから何かが走ってくる。それを見た僕は唖然とした。

なんと海上を2頭の黒い馬に引かれた西洋風の戦車が走って来たんだ。

それはダーグレイの元に来た。まさか・・・・・・。

チャリオットから馬が分離し、チャリオットの前部と背もたれから飾りが分離する。

2頭の馬は脚部と頭部が収納され、尻尾がある部分からつま先が現れる。

チャリオットは左右に分かれ、後部が後に向かってスライドして肩と腕になる。

ダーグレイがジャンプすると、つま先が格納され、そこに馬が変形した脚が合体する。

チャリオットから分離した飾りが腰部と胸部に合体し胴体となり、チャリオットが変形した腕が合体した。

最後に頭部を一回り大きな兜が装着され、緑色の宝石が埋まった翼に似た銀色の飾りが額に装備された。

「魔王合体!キング・ダーグレイ!!」

うそ、合体しちゃったよ。

肩にはチャリオットの車輪が盾のようになっており、胸には銀色の逆五角形の飾りがついている。

魔王と言ってはいるがその姿はおどろおどろしい物ではなく、漆黒の鎧をまとった王者か騎士である。

キングダーグレイが幅広の両刃剣をかまえる。ライティは動けない。

僕も体が震えている。なんてプレッシャーだ。

キングダーグレイがこちらに向かって歩いて来る。

「うぉぉぉぉ!」

ライティが唸り、剣を振るう。だがその剣はたやすく受けとめられた。

「その程度か。」

金属がぶつかる高い音と共にブレイブライティは弾き飛ばされた。

なんてパワーだ。けど負けるわけにはいかない!

「スパークショット!」

両腕の銃口から雷撃弾を連射する。けどそれらも剣ではじかれる。

まともにぶつかり合ったんじゃあパワー負けする。だったら。

「ライティ、高速機動で撹乱するんだ。まともに戦っちゃダメ!」

「わかった。雄也!」

キングデスモードの剣をかわし、そしてキングダーグレイの周囲を高速で移動し始めた。

「なるほど、賢明な判断だな。」

ダーグレイのコックピットの中、デスモードは感心していた。

「ならば……。」

キングダーグレイが剣の先を地面に向ける。

「たぁぁぁぁ!」

ライティの気合の声と共にキングダーグレイに剣を振り下ろす。

だが、その攻撃をキングダーグレイが無造作に振り上げた剣で防ぐ。

そのままキングダーグレイの左拳が腹部に叩きこまれる。

「止めてしまえば良いだけの事。」

「くぉっ。」

ライティの苦痛の声が響く。なんとかキングダーグレイから離れたけど。このままじゃあ勝てない。

「失望だな。その程度だったとは。」

デスモードの声が場に響く。その手に持たれる剣の切っ先がこちらに向く。

「終わりだ!」

このままじゃ、負ける。負ける……死ぬ……いやだ死にたくない………。

父さん…母さん……翔護……紳一さん……真希ちゃん……。

全てが闇に消えていく。これってあの時の夢。

僕は死にたくない、みんなを、真希ちゃんを守りたい。いや守るって決めたんだ。

だから、こんな所で……こんな所で……!

『死んでたまるかぁぁぁ!』

僕とライティの声が重なる。次の瞬間エレメントコマンダーが激しい光を放った。

それと同時にブレイブライティも光に包まれた。

「こけ落としを!」

キングダーグレイが剣を振り下ろす。だが左手でその剣を受けとめる。

「なっ!」

光がその左手に集まり、握っているキングダーグレイの刃ににヒビがはいる。

「スパァァァァク・クロス!!」

左腕に集まった光が巨大な雷撃の十字架になりキング・ダーグレイの剣を砕き、その右肩に命中した。

「これが勇者の……。」

「うおぉぉぉ!」

跳躍し、キングダーグレイに剣を突き立てようとした。

ドゴォォォォン!

街の方から爆音が聞こえた。それに気を取られライティの動きが止まる。

今の爆音は、まさか!

街の方を見ると煙が上がっている。

「デスモード、お前!」

ライティがデスモードに詰め寄る。だが、デスモードも呆然とその煙を見ている。

「なぜだ、爆弾は始めから仕掛けていなかったのに。まさか、ラバルが!」

デスモードの口調がその言葉が嘘でない事を物語っていた。

「ブレイブライティ!勝負は一時おあずけだ。はやく行け、街を守りたくばな!」

そう言い残すと、キングダーグレイは宙に浮かぶと姿を消した。

 

 

ビルの上にブルードラッケンが立っている。

「結局は甘いんだよ。デスモード。この街を人質にとれば奴らは手も脚も出せねえんだぜ。」

彼が見下ろす先には倒れるムトとアートの姿があった。

全身傷つき動く事もままならない。

「くうっ、爆弾さえなければ。」

ムトの声が空しく響く。

ライティがデスモードと戦っていた時、街にブルードラッケンが現れた。

街上空を飛ぶそれを追うムトとアート。

ブルードラッケンは一つのビルの上に降り立つと急にそのビルが爆発した。

その爆発にムトとアートは巻きこまれたのだ。

「さあ!終わりだ!!」

ブルードラッケンが魔王剣を振り上げる。

「そうはさせないでござる!」

突然、どこかのビルの上から時代はずれな口調の少し高めの声がした。

そして、何か黒い塊がブルードラッケンにぶつかった。

「何!これは俺が仕掛けた爆弾!?」

「他の爆弾も起爆装置を外しておいたでござる。」

驚く、ラバル。

爆弾が飛んできた方を見ると、そこには金色のロボットが立っていた。

「その口調。まさしく…。」

「無事でしたのね…。アウラソルト様!」

「そう、金精霊アウラソルト。ただいま推参!」

アウラソルトはムトとアートのもとに降り立つ。

「大丈夫でござるか。ムト殿、アート殿。」

「遅いぞ!まったく心配させよって。」

「無事でいると信じておりました。」

「さて、こいつをなんとかせんとな。」

ブルードラッケンを見る三人。

ラバルは手に持つ爆弾を見ると叫んだ。

「こうなったらこの爆弾を街に落として爆発させてやる!!」

「させぬ!ハイパーガドリング!

ムトの放ったガドリング弾が爆弾に命中した。大音響と共に爆発する爆弾。

ブルードラッケンが空中で体勢を崩す。

「今です!」

アートが、宙を舞う。ブルードラッケンの腕を取って。

「雪柳!」

そのまま地面にブルードラッケンを投げつける。しかも腕の関節がうまくきまっている。

そこにムトが走る。

「連壊斬空脚!」

連続回し蹴りがブルードラッケンの腹に叩きこまれた。ブルードラッケンの体が宙に浮いた。

「金剛刀!」

アウラソルトの左手に鞘に収められた太刀が現れる。

「金色の刃により、あらゆる妖を斬り裂き撃ち砕かん!それが……。」

柄に右手をかけ、落ちてくるブルードラッケンに向かっていく。

「金剛・妖・斬・破!」

銀光が走り、アウラソルトが通りすぎるとブルードラッケンの至る所に大きな傷が現れた。

通りすぎた一瞬に目にも止まらぬ早さで斬撃を叩きこんだのだ。

「おのれぃ……。」

それでも立ちあがろうとするブルードラッケン。

「そこまでだ!ラバル!!」

そこにようやくブレイブライティが到着した。

「ちっくしょうがぁ!!」

ラバルは閃光を発すると姿を消した。

 

「精霊騎団、金精霊アウラソルトと申す。以後お見知りおきを。」

基地に戻った僕達は互いに自己紹介を終えていた。

けど、アウラソルトさんってあんな口調で話すからどんな姿をしてるかと思えば、

女の子のような幼い顔に着ている服も袖と裾が余っている黄色い服。

背も低く、知らなければ僕より年下と思っただろう。

それだけに口調とのアンバランスさが、なんでこんな口調なんだろう。

「けど、良かった。無事で・・・・・。」

「真希ちゃん。結局心配かけちゃったね。」

「ううん、無事で・・・・・良かった。」

結局、泣かせちゃうんだよな。泣いて欲しくない、悲しんで欲しくないから戦ってるのに。

はあ、なんか自己嫌悪。

「しかし、デスモード。そしてキング・ダーグレイか。厄介な敵が現れたものだ。」

父さんの言葉に頷くライティ。たしかにデスモードは強い。だけど……。

「あの人は、ラバルとは何か違う。」

デスモードはあの時言った。「はやく行け、街を守りたくばな!」と。

あのまま戦っていればおそらく僕達が負けていただろう。

でも、デスモードは引いた。まるで街が攻撃されたから引き上げたような。

もしかしたら、デスモードは街を攻撃する事を嫌っているのかも。

それとも、ラバルが勝手な事をしたから?

僕は考え込んだ、けれど答えが出る事はなかった。

 


次回予告

覚えていられるでしょうか、花坂武信です。

アウラソルトさんとアートさんを連れて買い物を楽しむ真希さん達。

もちろん雄也君も一緒です。

そんな時、街に三度現れるブルードラッケンに赤と黒のロボット。

それは今までのロボットを凌駕するパワーを持っていました

けれど、ライティさん達も負けていません。

えっ?僕が力になれるんですか?

次回、雷勇者ブレイブライティ

第7話「黄金の力」

今、新たな伝承が刻まれます。

 

シークレットコード「エレメントブースター」


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