「前回の戦闘データを出してください。」

俊彦は司令室でライティとブルードラッケンの戦いを見ていた。

「やはり、トールシステムのポテンシャルを完全に発揮できていないですね。」

モニターにはスパーククロスを破られた場面が映っていた。

「それに……ライティには弱点がある。」

ライティとラバルの戦いから約2週間が経過していた。

その間、ゼグルの攻撃はなく街は久しぶりの平和のなかにあった。

 

黒地山

「教授、ここがそうですか?」

眼鏡をかけた若者が初老の男に話しかけている。

「うむ、昨日のロボットの戦闘で崩れたこの面に……。」

教授は答えつつ歩いていく。

山の崩れた面に大きな穴が開いていた。

「ここが、偶然見つけた場所だ。詳しく調べないとわからないが、間違いなく古代の遺跡と見ていいだろう。」

「たしかに、これは人工的に造られた洞窟ですね。しっかり石畳がひかれている。けど、こんな形の遺跡は。」

「今まで発見されていない。もしかしたらとんでもない新発見かもしれんよ。武信君。」

 

第4話

「大地の遺跡」

 

「ああ、今日もいい天気だなあ。」

翔護が呟く。

今日は日曜日、僕と翔護、真希ちゃんの三人は

父さんの知り合いである東条教授の発見した遺跡の見学に行くことになった。

普通、発見されてすぐの遺跡は見学できないんだけど。特別に見せたいものがあるとかで、一体なんなのかな?

「雄也くん、遺跡を見るのは始めてかね?」

東条教授が話しかける。気の良さそうなおじいさんだ。

なんでも、若い頃は世界中を飛びまわりいくつもの遺跡を見つけたとか。

父さんが大学時代にお世話になった人だし、僕も何度かあった事はある。

「ええ。」

「それはよかった。」

「ところで、まだ着かないの?」

真希ちゃんがつまらなそうに尋ねる。

「もうすぐ着きますよ。」

ワゴン車を運転している眼鏡をかけた人が教えてくれた。

彼は、教授の教え子さんで花坂武信さん。

大学で考古学や伝承などについて学んでいる人なんだって。

本当に優しそうな人だなあ。

 

ゼグル基地、ラバルの私室。

ラバルは椅子に座っていた。

「いまだ、魔王剣は扱いきれぬか。」

その言葉は、部屋に入ってきた一人の男のものであった。

その男は黒で統一された服を着ており、サングラスをかけている。

彼の名はデスモード。ラバルと同じ四方将である。

「なんのようだ。」

「お前が探している勇者の剣についてだ。どうやらあの山で遺跡が見つかったらしい。」

デスモードの言葉にラバルは立ちあがった。

「そうか、だが今はそんなことどうでも良い。」

「どういうことだ?」

「あのロボット、ライティを倒し、俺のコレクションに加える。勇者の剣はその後だ。」

部屋を出ようとしたラバルをデスモードがさえぎる。

「どけ、デスモード」

「おとなしくしていろ。お前の体はまだ治りきっていない。」

「だがよぉ。」

デスモードは反論しようとした。

「だが、ロボットを派遣するのは良いだろう。お前が戦うわけじゃないんだしな。」

「話がわかるじゃないか。」

そう言うと、彼は部屋から直結している格納庫に移動した。

 

「へえ、こんな所に遺跡がね。」

翔護の声に僕も頷く。

山肌に開かれた大きな洞窟。

外から見るとただの洞窟だが中は石畳に真っ直ぐな壁、明らかに人の手で造られた場所である。

「なんか見つかったかね。」

教授が調査をしている人に尋ねている。

その人は首を横にふっている。どうやら何もなかったようである。

「それで、見せたいものってなに?」

「この奥ですよ。」

武信さんが答え、奥に向かう。

僕達もそれを追った。

通路はなだらかなスロープみたいになってて少しずつ地下に下っている。

壁をよく見ると見た事のない、模様、記号がびっしりと描かれている。

「ここだ。」

そこは広さにして10m四方の空間であった。

そして正面の壁には絵が描かれていた。

中央には翼と四本の腕を持った巨人が描かれていた。

そしてその周囲にその巨人と戦っているように見える剣士、鳥、竜、昆虫?が描かれている。

別の壁には翼を持った剣士と赤い巨人が戦っている様が描かれている。

残り一つの壁にはびっしりと記号が書きこまれている。

部屋の中央は一段高くなっていて、そこにも記号が描かれていた。

「ひゃあ!なんかすげえなあ。」

翔護の声が反響する。

「ライティに似ているよね。あの剣士。」

真希ちゃんが小声で僕に言う。

僕も同じ事を考えていた。

正面の壁画に描かれている剣士の姿、胸が紺色の黄色の鎧に額の緑色の宝石。

どうみてもライティそっくりである。

「二週間前、現れた謎のロボット。それとこの遺跡が何かの関係があると思う。」

教授が語る。

けど、ライティの正体を知っている僕達はなんとも言えなかった。

 

ゼグル基地・ラバルコレクション専用格納庫。

ラバルとデスモードがそこにいた。

そこには様々な種類のロボットや戦闘気、戦車などがあった。

ラバルはその内十数体のロボットを選ぶと起動スイッチを入れていく。

「ずいぶん多いな。」

デスモードの呟きに、ラバルが答える

「ライティの弱点。見つけたからな。」

格納庫に保管されているロボットが一体、また一体と起動する。

「弱点?ああ。」

「複数の敵相手の戦闘になれていない、戦闘経験が不足しているということだ。」

 

ナイツエレメンタル・司令室

俊彦と別の男が話していた。

その男は自衛隊の幹部である。

「ではあのロボットには手を出さないで下さい。」

「ううむ、しかたあるまい。今の自衛隊では無駄に被害を大きくするだけだからな。」

「すいません。無理を言ってしまって。」

「いや、二年前。あの警告を真剣に受けとめておればこんな事にはならんかった。」

幹部の男はぼやく。

「とにかく、ゼグルはあなた方に一任しよう。それと、新型の銃砲車と

 こちらの優秀な人員を数名そちらに出向させよう。」

「ありがとうございます。ですが、避難と救助はたのみますよ。」

「ああ、それが我々のできる役目だからね。」

幹部が席を立とうとした時、緊急を知らせるアラームが鳴った。

「ゼグルが出現したか。ライティ、聞こえるか?」

俊彦はマイクに向かって話す。

「すでに向かっています。場所は黒地山周辺の森。」

「またか。たしか二週間前もあそこに現れたな。」

ライティの答えに自衛隊の男が言った。

「たしか、そこには雄也……、遺跡発掘のメンバーがいる。遺跡に近づかれる前に何とかするんだ。」

「了解!」

俊彦に答えると、黄色の車は道路を疾走した。

 

「大変です。あの謎のロボットが現れました。早く避難してください!」

調査員の一人が壁画を見ていた僕達の元に駆け寄る。

「ううむ、まさかあのロボットの目的はこの遺跡なのか。」

「今はそんな事を言っている場合ではありません。教授、早く安全な所に。」

僕達は遺跡の外に出た。

遠くに見える森に様々なロボットと一体のロボットが戦っているのが見える。

「なんて数だよ、十体以上いるぞ。」

翔護が言う。

「ライティ……がんばって。」

真希ちゃんの祈るような声が聞こえる。

その思いは僕も同じであった。

 

「ここから先は通さない。スパークバインド!

ライティの放った雷撃が灰色のロボットを絡め取る。

「たあぁっ!」

気合と共に振り落とされた剣がそのロボットを斬り裂いた。

だが、それと同時にいくつもの銃弾がライティの体に突き刺さる。

「くっ、まだこんなにいるのか…。ちょっとヤバイかな。」

すでに3〜4体のロボットを倒してはいたが、まだ十体以上残っている。

ライティの体はすでにボロボロだった。

「いや、僕しか戦えないんだ。僕がやらなきゃいけないんだ。負けない!」

ライティは再び剣を構えるとロボットに向かっていった。

 

「早く乗るんです。」

武信さんがワゴン車に乗りつつ叫ぶ。

「けど……。」

ライティが戦ってるのに、僕は何もできないの。

「なあに、考えてんだ。」

「あたっ」

翔護が僕の頭を小突き、他の人に聞こえないように小声で僕に言った。

「早く逃げよう、今できることはそれだけだ。それに…また真希ちゃんを泣かせたいのか?」

「翔護…。」

翔護は僕の肩をポンポン叩いた。

「はやく!」

「わかってるよ。行くぞ雄也。」

「うん。」

僕達は武信さんの乗っているワゴン車に急いだ。

「雄也くん、翔護くん。何してたの?」

「なんでもないよ。真希ちゃん。」

先に乗っていた真希ちゃんに答える。

そうだ、もう真希ちゃんを心配させちゃいけないんだ。

それが、今の僕にできることだから。

 

「うおぉぉぉぉ!!」

ライティの咆哮が場の空気を振るわせる。

ロボットの数は半分ほどに減っていた。

だが、ライティの体も限界に近づいていた。

「そろそろだな。」

遠くでその様子を見ていたラバルが呟くと、手に持っている機械を操作した。

「あと、5体……。」

ライティの剣がまた一体のロボットを貫いた。

だが突然、森から何かが立ちあがった。

「なっ!?」

それは、十数体のロボットだった。

驚きのため一瞬動きが止まったライティにそのロボットは容赦なく銃弾を放った。

「うっ、まだ……倒れるわけには。」

ライティは立ちあがろうとしたが、敵ロボットの攻撃が命中し地面に叩きつけられる。

倒れたライティにロボットは容赦ない攻撃を叩きこんでいた。

攻撃がやんだ時、ライティは動かなかった。

 


 

「ライティ!?」

倒れるライティの姿が見える。

僕は思わず叫んでいた。

「ライティ?雄也くんはあのロボットの事を知っているのか?」

教授の問いに僕は答えられなかった。

僕はエレメントコマンダーに叫んだ。

「ライティ、目を覚ましてよ!」

 

「雄也……。」

地面に倒れているライティが呟く。

エレメントコマンダーを通してライティに、雄也の、その場にいる人々の声が聞こえる。

『死なないで。死んじゃいや!ライティ』

「真希……。」

『ライティは絶対に大丈夫!俺達が信じなきゃな。』

「翔護……。」

『わしはよくわからんが、雄也くん達があの黄色いロボットを信頼しとるのはわかる。』

『今は退いてください。雄也くん達は僕達が安全な所に避難させています。』

みんなの声が聞こえるたびにライティの体に力が戻ってくる。

「みんなを心配させちゃいけないよね。今、戦えるのは僕だけだ。」

ライティが立ちあがる。

「僕は、負けない!」

 

「ライティ!」

立ちあがったライティを見て僕は叫ぶ。

敵ロボットは再びライティに攻撃を加えようとした。

「なんで、退かないのです!」

「彼は、自分が逃げれば我々だけじゃない、周囲にいる者らに危害が及ぶ、そう思っとるのじゃろう。」

武信さんに教授が答えた。

(ライティ…絶対に死なないで………。)

僕はエレメントテクターを強く握り締めた。

刹那、エレメントテクターが淡い光に包まれた。

「これは…あの時と同じだ。」

輝くエレメントテクターを僕は呆然と見ていた。

 

「トールシステム発動!!」

銃弾がライティの体に当たる瞬間、ライティのからだが光り輝く。

その輝きは今までの輝きの比ではなかった。

そして、突如ライティの姿は消えた。

 

宇宙空間に二つの光が漂っていた。

「この精霊力は。」

「まちがいない、あやつじゃな。じゃが…あやつ、これほどの力を持っとったかのう。」

「あの人も、成長したという事では?ですが、嫌な予感がします。」

「そうか、では急ごうかのう。」

二つの光はそのまま飛んでいった。

 

「モードチェンジ!」

敵ロボットの後に車形態のライティが現れ、ロボット形態に戻った。

敵ロボットは何も考えず銃弾を放つ。

それはライティの前にいる味方をも巻きこんだ。

だが、ライティの姿はそこにはなかった

「雷光を、捕らえられると思っているのか!」

車形態とロボット形態を連続で切り替え、高速で場を駆けまわる。

敵は攻撃をあてることもできず同士撃ちになった。

「サンダーソード!」

一閃、最後の敵ロボットが倒れるまでそんなに時間はかからなかった。

「はあ、はあ。」

トールシステムが解除され、ライティはその場にひざをついた。

「これで、終わりだろうな。」

だが、その願いも虚しく、再びロボットが現れた。

数は2体と少ないが今まで現れた者より巨大であった。

「うわあああ!」

ロボットの胸からミサイルが放たれライティを爆炎が包む。

それは森を炎で包んだ。

ライティは地面に倒れている、気絶しているのか動こうとしない

2体のロボットがライティに近づく。

ロボットの腕がライティに振り下ろされようとした時、その体に数条の火線がつきささった。

それは森から少し離れたところにいた2台のトレーラーが放った砲撃だった。

1台は荷台に巨大なガドリング砲を搭載しているオレンジ色のトレーラー。

もう1台は荷台に大口径キャノン砲を搭載している黄緑色のトレーラーであった。

「へいへいへい!撃て撃て撃てい!」

オレンジ色のトレーラーに乗っている人が叫んでいる。

それと同時にものすごい勢いで大口径ガドリング砲が火を吹いた。

攻撃を受けた2体のロボットは攻撃をしたそのトレーラに方向を変えた。

「あのう、二尉殿。あのロボットがこっちを向いてるのですが」

「かまわん、撃て撃て!この時のために俺は自衛隊に入ったんだからなあ。」

(ついていく人、間違えたかなあ。)

心のなかで後悔しながら、その部下は大口径キャノン砲を発射した。

 

「なにやっとるんだ!あの馬鹿は!」

自衛隊の幹部は思わず叫んでいた。

スクリーンにようやくヘリコプターからの映像が映った。

そこに、最新型の銃砲車が命令も出していないのにロボットを攻撃していたのだから、

叫ぶのも仕方ないことだろう。

「心当たりがあるのですか?」

尋ねる俊彦に幹部の男は頭を抱えて答えた。

「こういう事するのはあいつしかいない。わが自衛隊最大最悪のトラブルメイカー。大林紳一。」

幹部はそう言うとため息をつきながら通信機を取り出した。

 

「あのう、二尉殿。無線が入っていますが。」

「無視しろ、どうせまたあの親父だ。それに通信してる場合じゃないようだぜ。」

剣は迫ってきているロボットに攻撃を続けている。

しかし、まったく効いてない。

「二尉殿、逃げましょう。このままでは!」

「逃げたきゃ逃げろ。俺は最後まで戦うぞ!」

そうこう言っている間にロボットからミサイルが放たれ、2機のトレーラーの周囲を爆炎が包んだ。

「うわあ!」

「どわああっ!」

紳一とその部下は慌ててトレーラーから飛び降りた。

ロボットは飛び降りた紳一達を見ると、ミサイル発射口を開いた。

「ここまでかよ!」

紳一の叫びが場に響いた。

次の瞬間、ロボットの顔をオレンジ色の光球がかすめた。

その光球は乗り捨てられているガドリング砲車に融合する。

少し遅れて、黄緑色の光球が現れるとキャノン砲車に融合した。

「フォーマットリング・エレメントテクターじゃ!」

「フォーマットリング・エレメントテクターです。」

オレンジ色のガドリング砲車からは老人の声が、黄緑色のキャノン砲車からは美しい女性の声が聞こえた。

『モード・チェンジ!』

そして、2台の車両は変形を始めた。

荷台の武器が分離し、車両前部が持ちあがり搭乗部が分離する。

持ち上がった車両の下部が伸び、つま先が現れ足に。上部が左右に広がり腕になる。

そして、腕があったスペースに分離した搭乗部が合体し胸部になった。

背中にそれぞれの武器が装着される。

最後に頭部が現れる。

「土の拳士・ムト!」

「木の拳士・アート」

オレンジと黄緑色のロボットが大地に立った。

「うっひゃあ!嘘みたいだぜ。俺たちの乗ってた車両がロボットになったぜ!」

紳一の言葉に、しかし部下は答えられなかった。

「なんだ、気絶してるのか。まあいっか、もっと安全に戦いが見えるところに行くかな。」

紳一はその部下を引きずってその場から退避した。

 

「またロボットが増えた!!」

武信さんが叫ぶ。

僕達はすでに森から遠く離れたところにいた。

それでもロボットの戦いは見えていた。

「ライティは、どうしたの。」

真希ちゃんが心配そうに言う。

けど、僕はなぜか確信していた。ライティは無事だって事を。

そしてあの2体のロボットが敵では無いと言う事も。

 

ライティがふらふらになりながらも立ちあがる。

そして、そこに立っている新たな2体のロボットを見て驚いた。

「ムトさん、それにアートさん?」

「やはり、ライティか。しっかし、ふらふらじゃのう。」

「大丈夫、ではなさそうですわね。ここは私達に任せて休んでいてください。」

ライティの姿を見たムトとアートが口々に言う。

「そんな事できません。」

「しかし、ライティ……。」

「僕だって精霊騎団の一人です!」

ライティのはっきりとした声にアートはしばらく考えていたが、諦めたように言った。

「わかりました。応急処置はいたしますが、無茶はしないで下さいね。」

言うと同時に背中のキャノン砲から白い輝きが放たれ、ライティの体に降り注いだ。

徐々にだが、ライティの体の傷が消えていく。

「ではアート殿は森の消火を頼む、ライティはわしに続け!」

「はい!ムトさん。」

2体のロボットにムトとライティは向かっていった。

 

「森を焼くなんて、許せません。消火弾発射。」

アートの背中のキャノン砲から青色の弾丸が空に向かって放たれる。

それが空中ではじけると特殊消化液が雨のように降り注いだ。

「本当は自然の鎮火を待った方が、森が早く生きかえるのですが。」

木々の精霊、アートはやるせない気持ちのまま消火作業を続けた。

 

「行くぞ!」

ムトの姿を見たロボットはミサイルを放つ。

ミサイルは直撃したかに見えた、だがムトは何事もなかったように立っている

「きかんわ!」

飛び蹴りがロボットの右胸に命中した。

ムトは、その反動を利用し上に飛びあがると、空中で一回転する。

「斬襲脚!」

その回転を利用したかかと落としが命中し、ロボットの頭部が陥没する。

「とどめる、地塵滅斬拳!

着地したムトが構える。右足に闘気が集束されている。

ムトが大地を蹴ると同時にロボットの目の前にムトの姿が現れた。

「連壊斬空脚じゃ!」

猛スピードでの回し蹴りが連続で叩きこまれる。

その勢いでロボットの巨体が宙に浮きあがっていく。

「ほぁたぁぁぁぁ!」

着地し、落ちてくるロボットの巨体にむけて鋭い蹴りをはなった。

そのまま巨体を貫き、ムトは空中にでる。

胴に巨大な穴を空けられたロボットはその場で爆発四散した。

「スパーク・クロス!ブレェェェク・エンド!!」

ムトが、ロボットに止めをさした時、

もう一体のロボットも、ライティの剣によって貫かれ、雷の十字架ごと爆発した。

 

「ライティ!」

炎が消え、ゼグルのロボットももう現れないと確信した僕達はライティの元にやって来た。

「雄也、真希、翔護。それに…。」

東条教授と武信さんも一緒にいる。まあ、もうばれちゃったからね。

僕は、東条教授と武信さんをライティに紹介した。

「それで、ライティそのロボットは?」

僕の問いにオレンジ色のロボットと、黄緑色のロボットが答えた。

「わしは、精霊騎団・グランドチームの一人。ムトじゃ。ムトじいさんと呼んでくれ。」

「同じく、グランドチームの一人。アートと申します。よろしくお願いしますね。」

「土精霊(ノーム)に木精霊(ドライアート)ね。よろしく。」

真希ちゃんが答える。

「おお、可愛い子じゃのう。」

ムトさんがうれしそうに言う。あれ?アートさんがムトさんの足を踏んでるよ。

「相変わらずですね。」

ライティがぽつりと言った。

しばらく場が静かになったが、誰かが笑い出した。

それにつられるように僕達も笑った。

 

「はああ、どうするかなあ。もう自衛隊に戻れないだろうしなあ。」

紳一はライティ達がいるところから離れた丘にいた。

「そうだな、あのロボットの仲間になるってのも良いかもな。」

そう言うと、彼はまだ気絶している部下を引きずっていった。

 

ゼグル基地・ラバルコレクション専用格納庫。

格納庫内の一角は閑散としていた。

「俺のコレクションが。ゆるさねえぞ、ライティ!そして新たなるロボットども!!」

ラバルの叫びが格納庫内に響いた。


次回予告

雄也だよ。

新しい仲間も増えて、賑やかになってきたナイツエレメンタル。

でもそんな雰囲気を吹き飛ばすようにブルードラッケンが姿を現す。

急行するライティ達、だがそれは敵の罠だった。

高速で空を飛ぶ敵相手に手も足も出ないライティ達。

その時、暗き天を引き裂いて、古き伝承が蘇った。

次回、雷勇者ブレイブライティ

第5話「雷勇者降臨!!」

今、新たな伝承が刻まれる。

 

シークレットコード「サンダーブレイダー」


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