ショートスキーの選び方

板の形状は大まかには二択です

板の形状は大きく分けて2種類あります

ツインチップ



トップとテールの形状が丸く同じ形をしていて反り返っています。フェイキー(後ろ向きに滑ることをこう呼ぶそうです。)で滑ったりするためにこういう形をしているようです。近年の飛び系やトリック系の流行により、短いものから比較的長いタイプのものまで幅広い板に採用されるようになった形状です。
スキーショップへ足を運んでみるとわかると思いますが、最近ショップに置いているショートスキー(特にファンスキーと呼ばれる長さ1m足らずの板)は大半がこの形状のものです。
ちなみに私の板はこのツインチップという形状です。トリックもフェイキーもやりませんが、なぜ選んだかというと、ただ短い板で自分がデザインを気に入ったものがこのタイプだったというだけの理由です。
このタイプの板は商品の品揃えも豊富なのでデザイン面では選択肢が多いはずです。


テールカット



トップは反り返っているけれどテールの形状はまっすぐ切ったような形で雪面に接しています。
普通の長いスキーの形に似ていて雪面に接している面積も大きいので力の伝達も効率的でスピードにも強いといえます。操作性がツインチップよりもやさしいので初めての人やスキー経験者向けだと言えます。
ショートスキーの中でも比較的長めの板はこの形状が多く、より長い板の感覚に近いイメージで滑りたい人は長めのテールカットが最適です。


どうせなら長さは短い方がショートスキーらしい

一口にショートスキーと言っても短い中にも長いものと短いものがあります。大体全長70センチから130センチぐらいまでですが、一番短いものと長いものを比べると倍近くになってくることを考えると購入するときはある程度どのくらいの長さにしようか決めてからお店に行かないと迷ってしまいます。
短い板ほどクルクル回りやすいけれど安定感に欠けます。(乗っている場所が短いので後傾になるとウィリー気味になります。)長い板ほど回すために普通のスキーに近い技術が必要ですが安定感はあります
個人的にはどうせ短いスキーをするのであれば短いものを選んだ方がよりショートスキーの特性が強く出るのでおもしろいかと思います。


幅は太くなるほど角づけが難しい

板の幅も比較的狭いものもあればかなり太めのものもあります。
板が短い分太めのタイプの方が安定感があるように感じます。しかし、角づけ(エッジを傾けること)は板の幅が太くなるほどより身体や足を傾けないとエッジが立たないので難しくなります
どういった滑りをするのかがはっきりしていないのであればあまり太すぎないものを選んだ方が良いでしょう


サイドカーブが回転性能を決める

スキーの板は真っすぐな板ではなく、前の部分と後ろの部分で幅が広く中央部分で幅が狭いひょうたんのような形をしています。その板についているくびれのカーブをサイドカーブと呼びます。
このサイドカーブの曲がり具合がその板の回転性能を決めると考えてもらったら良いと思います。当然曲がり方がきつい方がカービングはやりやすいです。
ただサイドカーブがきつければきついほど良いかと言うとそうでもなくて、直進性が弱くなったり板をずらすことが難しくなったりします。スノーパークなどで遊んだりしたい人はサイドカーブがきつくないものが良いでしょう。
私のように跳ばないゲレンデ使用の場合でもあまりサイドカーブはきつすぎるものはおすすめできません。ショートスキーはただでさえクルクルと回る板なので普通に滑ると小回りか大きくても中回りになります。一日中滑ると半端ではない回数のターンをすることになります。また、ある程度スピードを出して滑ると安定感が悪いため板を押さえるのに脚力を結構使います。
ずれにくいスキーははっきり言ってしんどいです


板の価格はお手ごろ

個人的にはもう少し安くてもいいんでは?と常々思ってますが、板が短い分値段もそれなりにお手ごろ価格になってます。実際いくらかと言うと1万円ぐらい〜6万円ぐらいまでと様々です。
金額の幅もあるので参考になりにくいと思うので、最もポピュラーなもので言うと3〜4万円の商品が種類も多くゲレンデでもよく見かけるタイプです。
スキー狂で毎年その年のニューモデルを購入する人もおりますが、ショートスキーとはもともとそんなに気張ってやる類のものではないと思います。当然毎年板を買い換えることを否定する気なんて毛頭ないですし、お金さえあれば僕だってすでに十数本のスキー板を部屋に飾っていたかもしれません。
基本的なこのサイトの考え方がそろそろ分かってきた方なら察しがつくと思いますが、本人が気に入りさえすればそれで良いのです。ショートスキーはいろんな意味で肩の力を抜いてできるところに魅力が大きくあると思います。普通の板であれば最近ではレンタルの板も比較的新しいものが多いので、ゲレンデでは数年前の古いモデルの板は少々浮きます。その点ショートスキーは今でもビッグフットや出始めのスノーブレードをゲレンデでもよく見かけます。しかし、それを見ても古さや格好悪さは感じられないのです。そこまでマニアックに「あの板は何年モデルだな。」などとチェックするような人もショートスキーヤーに少ないという傾向もあるかもしれません。
私ならシーズン始めに旧モデルのものをバーゲンなどを利用して安く購入するのが得策かと思います
親しい友達がショートスキーを始めると言ったなら、中古で程度の良いものがあれば最初はそれでも良いのではとアドバイスするかもしれません。
私は最初こそ新品を購入しましたが、それからもう4、5年経ちますが今でもその板は現役バリバリです。


私がおすすめするとしたらこんな板!

ここでおすすめするショートスキーは私なりの独断と偏見でこういう人にはこんなタイプのショートスキーが合うのでは?と思うものです。参考にしていただくのは自由ですが、実際滑ってみて合う合わないまでは責任を持ちかねます。多少フィーリングが合わなくても数回滑れば身体の方が板の特性に合ってくるものだと私は思っていますが、その考え方が楽観的すぎると思う人は慎重に選びましょう。
各ショートスキーの画像はどういうタイプのものかが視覚的にわかりやすいと思いつけたものです。画像に選んだショートスキーはどれについても良さそうだなと自分では思うものですが、自分で試乗したわけでもなく、この商品を特におすすめしているわけではありません。
好みのデザインなども十人十色なので最終的には自分の気に入るものを選ぶのが、その板と長くつきあう最も良い方法だと思います。



ショートスキー選びの参考にどうぞ。(Yahoo!ショッピング)
ヤフーショッピングのスキーカテゴリで『ファンスキー、ショートスキー、スキーボード』で検索した結果です。どんなショートスキーがあるのかわからない人は参考にしてみてください。
それでも検索結果が多くてわかりにくいという方もいると思いますので、ショップのショートスキーが掲載されているページを何点か載せておきます。

Webspots(スキーボード・ファンスキー)
スキー用品専門大阪タナベスポーツ(ショートスキー・スキーボード)
スキー&スポーツ用品の専門ショップ ファーストステーション(スキーボードコーナー)

ショートスキーをこれから始めようという人・長いスキーもかじったことがある人


90センチのテールカットモデル
99センチのテールカットモデル


短かめの板で扱いやすいタイプなので始めてショートスキーをする人にはとっつきやすいと思います。
トリックなどをやらないショートスキーヤーにとってはもっともオールラウンドに使える機種でテールカットの形状は長いスキーにも通じるものなので違和感なく入っていきやすいと思います。
スキー店の売り場で多く見かけるのは99センチの板ばかりで、90センチの板はあまり見つからないかもしれません。


スノーパークで遊んだり、なんちゃってエアを決めたい人


99センチのツインチップモデル


トリックやフェイキーがやりやすいタイプです。90センチのモデルはあくまで遊ぶ程度の使用として考えた方が良いかもしれません。長いスキーとはかなり違った感覚で違った遊び方を望む人には向いていると思います。しかしながら、ショップで90センチのショートスキーに出会うことがかなり少なくなってきました。商品を探すのに少し苦労するかもしれません。
大きなエア台などから跳ぶつもりがあるのならもう少し長いタイプの99センチの板にするのが正解です。
こちらは主流の売れ筋商品なので種類も多く、デザインもかっこいいものがあるはずです。


ガンガンスピードを出してショートカービングを体感したい人


120センチ程度の長さのモデル


長いスキーにかなり近い感覚で滑ることができ、カービングターン習得へのトレーニングにもなります。しかしながら、通常のスキーも年々短くなってきており短めのスキーより20〜30センチ程度短いだけなので、スキーの基礎操作技術がかなり必要になることは想像できると思います。
このサイズになると専門的にもファンスキーとは呼ばれなくなり、ショートスキーと呼ばれるようになります。ファンスキーよりもどちらかと言うと少し短めの通常のスキーという感覚で、スキー入門者のための取っ付き易いスキー板という性質の方が強くなってきます。
また、このサイズになるとほぼ全てのモデルに解放機能付きのビンディングが付けられており、スキーと同じようにストックはほとんどの人が持つようになります。


デザイン重視という人


99センチ〜120センチ程度までのツインチップモデル


種類も比較的たくさんありデザインも自分の好きなものを選びやすいと思います。昔からのスキー板にはなかったようなおしゃれなデザインのものもたくさんあります。(デザインだけに注目していると画像では実際の大きさがわかりにくいので、スノーボードの板と間違ってしまいそうです。)
とにかく板の表面に描かれているデザインのおしゃれさのみに注目して選ぶということです。
私の場合はあくまで用途やそれにあった性能ではなく、造形や色彩などのデザイン面の好みでこのタイプにしました。形状、長さ、幅、サイドカーブについて一応の説明はしましたが、こういう選び方も大いに結構かと思います。
私はもともとスキーヤーで跳び系でもなければトリックなどもしませんが、自分の板はとても気に入っていますし滑っていて滑りにくさもさほど感じません。
私が鈍感なのか?すぐに板の特性に順応してしまったのか?


少し変わりネタで攻めたい人


ショートスキーの中でも短めとされるモデル


「ショートスキーは短ければ短いほど良い」という極端な発想があるとか?無いとか?
一部のショートスキーマニアの中では、人気者になれるかも?
最近では99cmタイプのショートスキーが主流ですが、サロモン社のスノーブレードが爆発的にヒットする前のショートスキーの代表格と言えば足のマークでお馴染みのビックフット(BigFoot)でしょう。
このビックフットの長さは65センチでした。昔はこの辺の長さが主流だったようです。
今では廃盤となっているようですが、まだまだゲレンデでもたまに見かけることがあります。探せば中古市場で発見できる可能性は十分あると思います。
ちなみに現在も発売されている板の中でも、ビックフット級のレベルで短いタイプもあります。




私が次に狙っているショートスキー


99センチの解放機能のあるビンディングが付いたモデル


個人的にはテールカットであってもツインチップでもさほど気にはならないので、自分の使うものということになると、どちらのタイプでもOKです。
また、99センチという板の長さについてはある程度のスピードであれば対処できる長さでショートスキーとしてのおもしろさも兼ね備えたちょうど良い長さだと感じています。
一番の問題はビンディングです。私の場合、ショートスキーを履いている時でもある程度高速で滑ったりもするのでビンディングが解放しないことへの恐怖感がかなりあります。
最近になってやっと解放機能が付いたビンディングを装備したタイプのショートスキーが出始めました。このページを見てくれているあなたのように自分にあったショートスキーを探している人、運良く怪我には至っていないけれどたまに滑っていて恐怖心を覚える私のような人、実際にショートスキーで怪我をしてしまった人、さまざまな人の希望や要望がメーカーにもやっと届いてきたということでしょう。
ということで、予定は未定ですが、私が次にショートスキーを購入する際に最も重視するのは「解放機能のあるビンディング」です。
やはり通常のビンディングは従来の簡易的なものと比べるとかなり重いです。かさもとるのでコンパクトという面でも多少マイナスです。価格も少し高くなるでしょう。そのへんがちょっと辛抱しないといけない点ではあります。


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