第百三十一回

赤ちゃんは口で物を確かめてるそうです。

ガジガジガジ・・・
皆守「九ちゃん、ノートを噛むな。噛み跡付くぞ」
神鳳「端がへにょへにょになりますよ」
文房具を確かめる。

ガギガギガギ・・
皆守「銃は固いだろ」
神鳳「歯、悪くなりますよ」
銃器を確かめる。

カチカチカチ・・
皆守「刀は噛むな!危ない!」
神鳳「九龍くん。めっ!」
刀剣も確かめる。

ハムハムハム・・・・
皆守「よだれ付けるなよ」
神鳳「伸ばしたら駄目ですよ」
ハムハムハム・・・・
阿門「・・・・」
ラスボスも確かめる。

皆守「・・・・やっぱり18じゃないだろ・・・・」




葉佩九龍、昼休み事にミルクをパクリに生徒会室を訪れます。

九龍「牛乳ゲットトレジャー」
神鳳「あんまり盗らないで下さいね。夷澤が五月蠅いんですよ」
九龍「了解ー」
当たり前のように冷蔵庫を開け、ミルクを取り出します。
九龍「ミールク。ミルクー。美味しーぎにゆう〜。タンシチューになーれ」
神鳳「んん?」
九龍の歌う歌(?)に神鳳が小首をかしげました。
神鳳「九龍くん」
九龍「はい?」
神鳳「もう一度」
九龍「ミールク」
神鳳「もっと先を」
九龍「ぎにゆう」
神鳳「ぎゅうにゅう」
九龍「ぎにゅ・・・」
神鳳「ぎゅうにゅう」
九龍「ぎにゆう」

神鳳「・・・舌短いんですか?」
九龍「失敬な!」
神鳳「では、もう一度。ぎゅうにゅう」
九龍「ぎににゅう」

神鳳「・・・・・・・」
九龍「・・・・・・・」

ちなみに手術も言えない

神鳳「しゅじゅつ」
九龍「しゅじゅちゅ」 




「僕、抱き枕派なんですよ」
「そうですか」
「でも先日、抱き枕が化人化してしまいまして」
「九龍くん。その様子を詳しく」
「抱き枕が無くなってしまいました」
「無視ですか」
「で、今は掛け布団を丸めて抱っこしているのですよ」
「そうなると掛け布団がありませんね」
「そうなんす」
「・・・・・」
「・・・・・」
「寒いですよね」
「そうなんす」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・僕の部屋に丸め布団持っていらっしゃい。一緒に寝れば温かいでしょう」
「まあ、これで問題解決ですなー。神鳳くんは優しいですがね」
「ところで、化人化の話なんですが」
「ほんに、優しいお人ですなー」
「また無視ですか」


抱き枕が欲しかった頃に書いた
結局買ったが使わずにボロボロになった




龍麻と九龍

「僕は壬生が禿げても超愛せる!」←自慢
「僕も神鳳くんが禿げても大丈夫!」←自慢

「壬生は意外と禿げても似合うと思ってます。ハゲでロングコート。マトリックスに出そう。僕的には全然OK!」
「それを言うなら神鳳くんこそ禿げが似合う顔ですよ。そこらの坊さんには負けません」
「ああ、完全に僧侶顔やな」
「アルカイックスマイル!激ラブ」

「それよりも問題は僕達やがな」
「はい?」
「前髪がすべての僕らには禿げは大問題。アイデンティティの崩壊」
「そこまで!」
「僕はもうすぐ成長止まるから問題ナッシングやが。九龍、お前は通常成長なんやから気ぃ付けろよ。命の次に毛根!くらいの気迫で」
「そこまで!」


壬生禿げ説はキャラデザの人の話から始まって今や公式設定
私的には壬生の鬱陶しい前髪が好きなので禿げないで欲しい




九龍。段ボールに荷物つめつめ。
「兄ちゃん。いつまで天香に居てはるん?」
「飽きるまでー」
龍麻。ベットの上で諸星大二郎とか読みながらゴロゴロ。
「暇なら次の任務も来る?・・・あー、何か爆弾ゴロゴロ出てきた。こんなに作ってたかなー」
「くくく、栞と紙魚子シリーズおもろいわー。・・・・次どこよ?」
「北海道の少年院」
段ボールの横に「爆弾(手榴弾他)」。
「兄ちゃんは二十歳こえとるから少年院やのーてム所じゃー。無理」
「二十歳こえて高校生が何言ってますかな」
「ほっとけ」
段ボールの横に「オーパーツ」。
「しんどかったら言え、手伝うわ」
「んー、しんどい事はないよ」

「つめ終りー」
「ご苦労サマンサ」
部屋に積まれた大量の段ボール箱。

ボストンバックひとつ肩にかつぐ。
「兄ちゃん、どうする?」
「残る。皆守と神鳳にフォローする人間いるやろ」
「・・・・ありがとうございます」
「いやいや」

「じゃあ」
「元気で行ってこい」
ベットに寝転がって九龍の背中に手を振る。
振り向かず閉められるドア。

段ボールだけの部屋。
取り出した黒電話をジーコジーコ。
「・・・・もしもし、如月?悪いけど出張買い取り頼む。九龍が全部置いて行った」
「うん。僕も置いて行きやった」
「けけけ、泣くか」


九龍は全部置いて行く
龍麻はいつでも残される


第百三十二回

「辰年ネタ」

※この中に出てくる龍麻は身長15cm程の小さい龍麻(分身)です。本体は中国に居ます。

「ただいま帰りました」
仕事から帰ってきた壬生に、
「ナイスタイミング!助けろ、壬生!」
ミニマムサイズの龍麻が飛び付いてきました。
「龍麻、どうしたの?」
ただならぬ勢いにとりあえず両手で受け止めます。
「お前ら、こっち来んな!」
シャーッと威嚇する先には、片手に硯、反対に筆を持った如月と、隣で年賀葉書を構えてる御門がおりました。
「・・・・・」
「よし、壬生。そのまま龍麻をこっちへ」
「・・・お断りします」
当たり前ですが断ります。
「龍麻、往生際が悪い」
「うるさいわ!」
「関西人が十二年に一度のネタに乗っからないでどうする!」
「大阪人が全員ネタに走ると思うな!」
胸元と正面で言い争いが始まりましたが、壬生にはいまいち内容がわかりません。
「・・・龍麻、何がどうしたの?」
「このアホ二人が僕で年賀状を作るとか言いだしたん」
「龍麻で年賀状?」
壬生の疑問になぜか如月と御門がポージングを決めます。
「辰年ゆえに龍麻」
「辰年ゆえに黄龍」
「「ミニチュア黄龍で龍拓」」
ハモりました。
「さあ、わかったら龍麻をこちらへ」
「お断りします」
今度はきっぱり断りました。
「偉いぞ壬生」
「僕だって毛筆プレイはまだなのに・・・」
「プレイ言うな!」
誉めるんじゃなかったと思いました。
「そんなのは後で二人でしろ」
「黄龍型になって墨塗るだけですから、さあ大人しく」
「墨は落ちにくいから、絶対イヤじゃ!」
壬生の手に捕まってイヤイヤします。
「乾く前に歯ブラシでみがけば大丈夫だろ」
「大丈夫あるか!習字を習ってた子供がいくつ鞄をダメにしたと思う!墨のしつこさをなめるな!」
かつて墨汁のフタがゆるんでいた為に、カバンとカーペット丸々一枚を駄目にしたのは私です。
「冷やご飯でねるようにすると大分とれるけどね」
「お前は恋人がご飯まみれにされて平気なのか」
「・・・」
裸で米まみれの龍麻もマニアックで見てみたいな、とは思いましたが言うと怒られるので黙りました。

「とにかく却下!」
龍麻の剣幕に、嫌々ながら如月と御門も折れます。
「わかった。墨は止めよう」
「絵の具も水性ペンも却下やぞ」
「わかったわかった。代わりに」
如月が指差した先には御門ご自慢の高性能コピー機(リース)が、
「コピーも却下!!」
「何も塗らないだろう!」
「ピカッとするだけですよ」
「嫌や!」
「龍麻、何が嫌なの?」
壬生の問いかけに龍麻が叫びます。
「この体で、屋根ほどのデカイ板に挟まれるてどれほどの恐怖か!」
ああ、それは怖いな、と全員が納得しました。

「じゃあ、やっぱり絵の具か・・・」
「雨で落ちますよ」
「やったら墨かて同じやろ!」
「あの・・・」
「スタンプ台にポンポンと・・・」
「僕は芋版か!」
「あ、あの・・・」
「いっそ皮剥いで張り付けますか」
「怖いわ!」
「あのー・・・」
「「「早く言え!!」」」
怒鳴られて涙目の壬生がおずおずとデジタルカメラを差し出しました。
「「「あっ・・・」」」

ミニチュア龍麻がミニチュア黄龍に変身。
その黄龍を如月がデジカメでパチリ
その写真を御門がパソコンで加工、年賀状印刷。
それを壬生がポストへ投函。

「簡単に終わったな」
「無駄な労力でしたね」
「お前らなー!」
「龍麻・・・あの二人の事だよあきらめよう・・・」


辰年なんでやっとかないと、のネタでした。



第百三十三回

アイドルなので紅白に舞園さやかが出ています。
で、それをのんびりテレビで見ている龍麻と京一です。

「やっぱりさやかちゃんは可愛いなー。庶民からしたら高値の花だぜ」
「面と性根は比例せんからな」
基本、舞園には辛辣な龍麻です。

「・・・ひーちゃんはさやかちゃん嫌いなのか?」
「いやいや、好きやよ。心蛇会(しんじゃかい)の同胞として」
「なんだよその怖い会!」

心蛇会=心の深層に蛇を飼う友の会
会員・龍麻、美里、比良坂、舞園

「ちなみに美里は名誉会長!」
「怖っ!」
「大丈夫!京一は生け贄枠にちゃんと入ってるから!」
「いいです!いりません!」

「それはそれとして、さっきの言葉」
「さっき?」
「高値の花やのうて、高嶺の花。高山植物の高嶺や。花で例えるならイワベンケイ(岩弁慶)とか、岩髭(イワヒゲ)とか」
「・・・なんで雪割草とか可愛い名前が出てこないんだよ」
「イワベンケイは鬱や高山病を軽減させたりする立派なハーブですよ!あんな深層心理暗黒舞踏会と一緒にするない」
「だから何でそんなに敵対すんだよ」
「僕が一番やないから!」
「え?」
「僕を一番好きじゃないアイドルなんて敵ですがな!」
「無茶苦茶な理由で嫌うな!」
「ヤダヤダ、僕が一番好きじゃないといやだー」
とんだ我が儘野郎です。

「ひーちゃんの周りはひーちゃん至上主義だからな」
ひーちゃんの周り=壬生、如月など

「京一もやろう?」
「は?」
「一番の親友であろうが」
「あー・・・まあ、そうな」
「舞園より位は上だよな!な!」
「そうですそうです上です!」
多分、ちょっと下です。

「あ、舞園終わった。チャンネルかえよう」
「曲は聞くんだな」
「だから嫌ってないて、仲間は皆好きやよ」
「でも一番じゃないと嫌なんだろ」
「それはもちろん!」
「はあ・・・」
「そいやートリカブトも高山植物やわ」
「わかったわかった」

後日、京一が舞園をトリカブト呼ばわりしてたという誤解が広まり、目の敵にされるのですが、広めたのはもちろん我が儘なこの子です。

「同性の親友を大切にせんか!」
「デマを流すな!!」



第百三十四回

「みんな大好き観覧車」

季節は夏。
「ノボリさん。何も言わずに僕と乗ってください」
「・・・はあ」
トウヤが指差した先にはライモンシティ名物の観覧車がありました。
「・・・」
「・・・」
「・・・あの、トウヤ様」
「・・・何だったんだあの悪夢は・・・誰得・・・誰得だよ」
ブツブツ呟くトウヤの目は死んだ魚のようです。
「トウヤ様、大丈夫ですか」
「ええ・・・頭痛と嘔吐と目眩がしてますが大丈夫です」
ひとつも安心できる要素がありません。
「ついさっき・・・この観覧車で悪夢のような出来事がありまして・・・」

一部で話題の山男ナツミのイベントです。
簡単に言いますと、小太り髭(そして多分ゲイ)の山男と観覧車で意味深コメント付一周ツアーというまさに誰得のイベントです。

「その不名誉な記憶をノボリさんで上書き口直し中なんで、ノボリさんは適当に観覧車を楽しんでてください」
「よくわかりませんが了解しました」
楽しめと言われても前には目が死んだトウヤがこちらをガン見しているので、自然と視線は窓の外へと向かいます。
「ああ、ギアステーションがよく見えますね」
「観覧車ははじめてですか?」
「いえ、小さい頃にクダリと乗りました」
その頃の事を思い出したのかノボリの口元がゆるみます。
「両親に連れて来て頂いて、クノダリは本当に嬉しかったのでしょうね、それはもうはしゃいで・・・」
「はしゃいで?」
「なぜか観覧車のドアを開けて飛び降りました・・・」
「何で!!って言うかこのドア内側から開くんですか?」
とりあえずガチャガチャしてみますが、当たり前ですが開きません。
「どうやって開けた・・・・」
「あの子はたまに凄いスペックを発揮しますから・・・・」
「・・・よく助かりましたね」
「何とかわたくしが服の裾を掴みまして・・・下に着くまで気が気じゃなかったです・・・・」
当時を思い出したのか頭を抱えるノボリです。
「下におりた時の両親の般若のような顔は今もわたくしのトラウマでございます」
「そら両親は怒りますよ」
「ただ、クダリが始終楽しそうで、それが唯一の幸いでございました」
「いえ、幸いじゃないですから」
相変わらずのブラコンです。

『本日は、観覧車をご利用頂き・・・』
「あ、もう着きますね」
「トウヤ様」
「へい」
「お口直しになりましたでしょうか?」
柔らかく微笑むノボリに
「最高でした!!」
トウヤの気持ちも浮上しました。

「ありがとうございます、ノボリさん。これで明日も頑張れそうです」
「・・・・・乗らないという選択肢はないのでございますね」
「小銭とはいえ金をくれるトレーナーを無視できないんですよ」
FFやDQやメガ転と違って野良ポケモンからお金が徴収できないこのゲーム、金を貰えるなら多少の出来事には目をつむります。

「噂では季節で人もかわるそうですよ」
「じゃあ、秋までの辛抱か・・・」
「ご武運を」
「はい」

そして季節は巡り秋。

トウヤとノボリとクダリが観覧車に乗っています。
「・・・・・・・・秋は秋で昼メロでしたよ」
「・・・・えっと・・・」
「わーい!観覧車だ!」
例によって口直し中です。

「僕がもう少し大人なら萌えイベントかもしれませんが、正直子供の体でどうしろと?・・・据え膳にしたら面倒すぎる・・・」
「それはまた難儀でございましたね」
「ええ、もう・・・このゲームのターゲットは何歳だ・・・か・・・」
「トウヤ様?」
固まったトウヤの視線の先をたどれば、
「風、気持ちいいーー!」
観覧車のドアを全開にしたクダリがおりました。
「クダリーーーーーーーー!!!!!!!!!」
「だから何で開くんだよこのドア!!!!!!!!!」
「I can fly!」
「「飛ぶなぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!」」

ギリギリ押さえつける事に成功しました。

「他のお客様の迷惑になりますので、あのような事は・・・・」
「申し訳ございません。二度とこのような事はないようにいたします」
「楽しかったー!ぼく観覧車大好き!」
「・・・・良かったですね」

みんな大好き観覧車。
でも、ルールは守りましょう。

「今度はトウヤも一緒に飛ぼうね」
「いえ、死にますから」



第百三十五回

珍しく壬生が夕飯当番

「今日のお夕飯はカレーです」
「おう」

中辛カレーの中に浮かぶ具材
じゃがいも
輪切りの人参
たまねぎ
ごぼう
豆腐

「・・・・お前、これ途中まで肉じゃがだっただろ」
「どう味付けしても不味くて・・・・カレーは全ての失敗を隠蔽してくれるよね」
「それ、九龍とこのカレー星人が聞いたら激怒するぞ」

スプーンを刺して出てきたのは、しらたき
「糸こんまで!」
「・・・ホント、ごめんね・・・」




龍麻がお八つ当番

「葛葉ライドウの好物、大学イモを作ってみました」
「頭の言葉はいるの?」
「いるともさ!ただの大学イモより、ゲームキャラの好物を作ったと言うほうがゲーマーっぽい」
「・・・・」
「白い目で見るんじゃない!」

「気分が乗ったから他のも作るべ。さー、ゲームキャラの好物を言うがいい」
「急に言われても」
「覚えてるのでええがな」

「覚えてる・・・・あ、」
「あったか」
『FF6シャドウ好物・固ゆで卵』
「・・・・うん。そうやったけどな」
「ごめん。これしか・・・」

公式設定で固ゆで玉子
可愛いなーと思った記憶あり
他のキャラってどうだっけ?リリムがパンケーキだったのは覚えている




久方ぶりにミスフル

ドラゴンなクエスト

「やっぱ、幼馴染みだろ」
「っすよね。僕も幼馴染み選んだっす」
「結婚前夜のイベント見ちゃうと断れないよね」
「金持ちの方には許嫁いたよな?」
「許嫁じゃなくて、男の片想いじゃなかったか?」
「そうだったか?」
「・・・・」
「あ、司馬くん。今ね、この間出たゲームの話してるんだけど。司馬くんは結婚イベントどっちとした?」
「・・・・」
「金持ち派が出たぞー」
「アイテム重視ですか」
「何でそっちを選んだの?」

「髪が青かったから」

「辰。俺髪染める」
「正しいアプローチと思いますが、落ち着け」

ちなみに私も金持ち派です
単に青髪が好きなだけ

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