第百二十六回

名前の漢字を電話口で説明しようー魔人編ー

如月 翡翠
「キサラギ ヒスイです。二月の如月に、ヒスイの翡翠。宝石の翡翠です。・・・だから、翡翠の翡に、翡翠の翠」

「如月ー、情報が増えてないぞー」
「非の下に羽と、羽の下に卒業の卒ですよ」
「というかオペレーターも翡翠くらい調べればいいでしょう」


御門 晴明
「ミカド ハルアキです。御中の御に、門柱の門。ハルアキは、天気の晴れに、明るいの明」

 晴れて明るいか、よく考えると良い名前だな」
「名は体を表さない」
「別に御門さん暗くは・・・」
「「明るいゲーマーなんていない」」
「それは偏見では・・・」


緋勇 龍麻
「ヒユウ タツマです。ヒ、ユ、ウです、ヒユウ。ヒは糸偏に非常口の非。ユウは勇ましい。タツマのタツは難しい方のリュウ。いえ、干支のほうじゃなくて・・・ドラゴンのほう。そうです、それの難しいのです。マは麻です。・・・そっちじゃなくて、大麻の麻です」

「難航してるな」
「珍しい名字ですからね」
「大麻じゃなくて、植物の麻でいいんじゃ・・・」


壬生 紅葉
「ミブ クレハです。壬生寺の壬生に、紅葉でクレハです」

「簡単だな!」
「一番、変わった読み方のくせに生意気ですね」
「使われてる漢字は一般的だからな」


魔人界、親は何を思って付けたのかネーム

一位・翡翠(男女の区別がつかない。翡が人名漢字じゃない)
二位・紅葉(男女の区別がつかない。読み方が特殊)
三位・祇孔(男女の以下略。変換でなかなか出てこない)


名前の漢字を電話口で説明しようー九龍編ー

葉佩 九龍
「ハバキ クロウです。ハバキは葉っぱの葉に、バキは・・・人偏に凧。あ、海に居るのじゃなくて、空に上がるほうで。はいはい、多分その漢字で合ってます。クロウは、漢数字の九に、リュウです。リュウは難しいほうです」

「時間かかってるな」
「佩は常用漢字に無いですからね」
「・・・・どうせ偽名なんやから簡単な名前にすれば良かった・・・」


皆守 甲太郎
「ミナカミ コウタロウ。皆を守るで皆守。コウタロウは甲乙の甲に太郎」

「守ってない」
「守ってないですよ」
「うるさいぞ、そこ」


神鳳 充
「カンドリ ミツルです。カンドリは神様の神に、ドリは中に鳥が入ってる鳳です。ミツルは充填の充」

「簡単で羨ましい」
「俺も簡単だぞ」


九龍界・親は何を思って付けたのかネーム

一位・至人(読み方から死人を連想させる)
二位・九龍(読み方から苦労を連想させる)
三位・幽花(漢字から幽霊を連想させる)



第百二十七回



「先生。レンジ貸して下さい」
「甘えるな」
「ふっこれを見てもまだそんな事が言えますかな」
あけた弁当箱には
角モチが沢山
「・・・・使え」
「サンクスです」
「何で弁当に餅なんだ」
「実家から120サイズ段ケースで三つも餅ばかり届いたんですよ。おかげで三食餅です。男二人で食うには限度ありますわ」
「贅沢な悩みだな」
「そうです、僕など生涯で数えるほどしか食べたことないのに」
いつの間にか龍麻が龍斗になってます。
「いつ龍斗とかわった!」
「今でございますよ。お父さん」
「だって龍麻が餅に飽きたとか言うんですよ。罰当たりな!で、食事の時は代わってもらってます」
龍麻と龍斗は世代が近いのでわりと簡単に交代できます。
チンッと餅が出来上がりました。
「餅ー!」
「餅で騒ぐなみっともない。正月には食わせてやってたろ」
「いいえ、一度も」
「・・・・そうだったか」
「そうです。僕が餅にありつけたのは、奉公先の売れ残りを恵んで貰った時だけです」
「・・・・」
「お気になさらないで、お父様」
「・・・・」

我ながら結構な穀潰だったなーと思いました。

息子は良くできた子です。


天香を去る日

「九ちゃん。卒業までには帰って来いよ」
「・・・甲ちゃん」
「卒業までには、北海道スープカレーキャラメルを持って帰って来いよ」
「・・・・はい?」
「北海道スープカレーキャラメル!」
「買ってくるか!」
「そうですよ。九龍くんは仕事で行くんですから」
「ああ、神鳳くん」
「せめて、オホーツク塩バターキャラメルくらいにしないと」
「買ってきませんから!!」


数日後

「亀急便です」

『キャラメル×99』
<内訳>
 北海道スープカレーキャラメル×1
 オホーツク塩バターキャラメル×1
 ジンギスカンキャラメル×97

「わざわざ送ってくれるなんて、律儀ですね」
「ああ」
「お互いのリクエストキャラメルが一箱づつ」
「残り97個ジンギスカンキャラメル」
「怒ってますね・・・・」
「怒ってるな・・・・・」
「・・・・謝りの手紙を出しましょうか」
「・・・・俺も書く」

九龍もたまには怒る
この後、ジンギスカンキャラメルは阿門の元へ(いじめ)


ライドウくんと人修羅くん

VSライドウ戦後

「仲魔が管から出てくるとはまた面妖な。でも、管に詰められるのはお断りですね」
にこやかに人修羅。
「あんただったら大きいから、あんな細いのの中には入らないわよ」
楽しげにピクシー。

「くっくっくっ指だって入んだ、あんな細い管楽勝だろ」
「はいはい、下品な事を言ったオニさんには股間に放電いきます」
「押サエヨウ」
「やっちゃえー!」
「わわわわ悪かったー!」
ピッシャーーン!!!
「ぎゃあああああ」

股間を押さえ涙ぐむオニ。
「だ、大丈夫ですか?」
「・・・俺の息子がアレになってたらオニ子と呼んでくれ」
「お断りです」
きっぱりオオクニヌシ。


某同人サイトさんの小説読んで「管に入れ」的なセリフあんのかと思ってワクワクしてたらまったく無くてショック
第三カルパなのかしら・・・・



第百二十八回


珍しく、壬生が一人で如月骨董品店に来ました
それを特に珍しくはない御門が一人出迎えました
「龍麻はどうしました?」
「さっき、神様としてどこかの新興宗教に召喚されてしまって。本人は「まあ、大丈夫やろ」とは言ってたんですが・・・。念のため僕の携帯電話を持たせたんで、御門さんか如月さんに連絡がくるまで待たせてください」
「貴方、過保護ですよ」

エブリディ♪ヤングライフ♪ジュ・ネ・ス♪
「・・・言ってたらきましたね」
(今の着メロなんだろう・・・)

送信者:壬生紅葉
件名:龍麻くんですよい
本文:
召喚されたなう
強制的に入浴なう
変な服なう
祭壇に奉られなう
生け贄なう
世界征服とか言われても困るなう
真っ裸の女出されてもいらんなう
祈られてもなう
面倒なう
飽きたなう
なうなう

「・・・アレはメールとTwitterの違いをわかってるんですか」
「語尾に「なう」を付けたらTwitterと思ってるみたいです・・・」
中途半端な知識です

エブリディ♪ヤングライフ♪ジュ・ネ・ス♪
「またきましたね」

送信者:壬生紅葉
件名:なうろーでぃんぐ
本文:
腹へりなう
生肉とか出されてもそんなワイルドな食い方出来るかなう
文句言うなう
代わりに生魚なう
火を使ったらあかんのか?なう
穀物出されてもなう
米なら炊いてくれなう
聖水より普通の水が欲しいなう
コーヒー牛乳が飲みたいなう
水飲んだら腹ヘリ加速なう
帰りたいなうなう

「・・・どうしましょう」
「適当に教祖にキレて帰ってきたらいいでしょう」

送信者:御門晴明
件名:壬生です
本文:
教祖にキレたらどうかな?

「送信と・・・」

エブリディ♪ヤングライフ♪ジュ・ネ・ス♪
送信者:壬生紅葉
件名:なうをナウにするとダサイかね
本文:
向こう恐縮しすぎてキレるタイミング難しなう
変にキレたら誰か処罰されそうなう
世話係の子が怒られたら可哀想なう

「・・・面倒ですね」
「はい」

そこへ如月登場
「ん?壬生だけか?龍麻は?」
「なうなう言ってますよ」
「実は・・・」

説明中

「・・・・・」
携帯電話を取り出し、
ペポパポ
トゥルルル・・・
「・・・龍麻か?教祖にかわれ」
「いいからかわれ」
「おい、僕はその神を守護する者だ。もう夕飯だから帰してもらおう」
「そっちの都合は知らん。夕飯だから帰せ」
「じゃあ、お前は夕飯が冷めた責任をとるのか?」
「世界征服?知るか。さっさと帰せ。繰り返すが、もう夕飯なんだ」
「帰せ」
「か・え・せ」
「・・・」

「すぐ帰してもらえるそうだ」
((強い・・・))
無駄に強気な玄武です


「ただいま」
「お帰り」
龍麻が帰ってきました
「大丈夫だった?」
「うん。とりあえず夕飯食べたらまた帰ってきてくださいって」
「貴方、何か役に立ってるんですか?」
「わからん。僕の一喜一憂が注目されんので疲れる」
「大変だね」
「また帰るのか?」
「・・・面倒やから、知り合いの邪神を紹介することにする」
「・・・大丈夫なの」
「僕より宗教のあしらいには慣れてるから大丈夫やろ」

「それより、貴方はまずTwitterの勉強なさい」
「・・・やだ」


Twitterとかミクシとかまったくわかりません
あと、御門の着メロはペルソナ4です


ウチの龍麻の神様設定捕捉

龍麻=黄龍の器。通常の状態。一人称は僕

黄龍化=龍麻に黄龍の力を足した状態。記憶は龍麻のまま。鱗がはえたり、髪が金色になったり、瞳孔が縦長になったりする。一応、龍型にもなれる

黄龍様=「神様と供物」内の龍麻の状態。より金色。龍麻としての記憶と意識がなく黄龍に近い。贄とか喜ぶ。一人称が僕から私になる

黄龍=龍脈の真ん中にいる本体。でっかい龍、というよりエネルギーの固まり。すべての器の記憶を保有してる。一人称は我。感情とかあんまりない




第百二十九回

「君も今日から頼れる上司」

「・・・」
「龍麻。どうしたの?複雑な顔して」
「電車でサラリーマンが「頼れる上司になるには!」みたいな本を読んでたんだわ」
「うん」
「チラッと見たんだが、頼れる上司とは→この人についていこうと部下が思える人物」
「・・・」
「当たり前の事だよな!」
「ま、まあそうだね」
「んでまー、そうなる為のアドバイスがあんだが」

部下の能力を見抜き適切な指示を出す
部下の個性を伸ばす仕事を与える
部下の悩みには真摯に答える

「当たり前やがな!そもそも悩みを相談されるならその人はそこそこ頼られてるよ!まずその段階にいくまでが知りたいんやないかと思うんだが」
「それは難しいから書けないんだろうね」
「意味ないな」
「意味ないね」

「てな訳で、現役サラリーマンで部下からの信頼もあつい理想の上司内海課長に話を聞きにきました。ジャンル違いとかは目をつむれ」
「やあやあ、初めまして」
にこやかにシャフトエンタープライズジャパン企画7課の内海課長が出迎えました。
「どもです。さっそくですが、頼れる上司にはどうやったらなれますかな?」
「うーん、僕が頼れる上司かどうかはわからないけど、やっぱり上司として部下に合った仕事を回せるのがいいよね。その為に普段から部下の行動に目を向けておくこと」
「なるほどなるほど」
「例えば、あそこに居る彼、黒崎くん」
指さした先には壬生と並んで立つ黒崎の姿。
「頭も切れるし、レイバー操縦も出来る、揉め事やキナ臭い仕事もこなせる。そんな彼にぴったりなお仕事は・・・」
「ぴったりなお仕事は?」
「僕のお守り!」
「・・・・それは適任ですか?」
「適材適所だよ。ねえ、黒崎くん」
「課長がそう言うならそうですね」
「ほら!」
「・・・・へい」
「企画7課は他にも社員が居るけど。後は、僕が暴走した時にストッパーになってくれる子とか、僕に楽しいおもちゃを作ってくれる子とか、僕が遊んだ後処理してくれる子とか・・・・・考えたらほとんど僕のお守り役ばっかりだね」
「・・・・・」
「こんな感じでいいかな?」
「ええ」

帰り道
「何か参考になった?」
「部下からの愛で関係が成り立ってる上司は参考にならん・・・」
「・・・・まったくだね」

「ある意味理想的なんだが・・・凡人には無理だ」


サラリーマンが電車で読んでる「〜になるには!」「〜するには!」系の本て当たり前の事しか載ってないですよね
何をどう参考にしてるのか・・・・

あと、企画7課は内海課長への愛で回ってる部署だと思う



第百三十回

龍麻は黄龍だが、けっこう扱いは軽い

「龍麻、洗濯したいんで晴れにしてくれないか」
洗濯かごを持って如月
「軽々しく奇跡を求めるな」
「出来ないならいいさ・・・出来ないなら」
「出来るわ!黄龍なめるな!」
雨雲がきれて太陽が見える

「アレは簡単に挑発に乗りすぎですね」
「・・・そうですね」

翌日
ジリリリリリン
龍麻の黒電話が鳴ってます
「はい?」
「黄龍居りますか?」
「・・・・龍麻、電話」
「はいよー」
「・・・うん、ごめん。いや、天気がお前の領域なんは知ってるけど・・・だって信者が・・・」
「信者って僕か?」
「そうですね」
「・・・すいませんでした・・・もうしません・・・」
「謝ってるな」
「謝ってますね」
「・・・」
チン
「龍麻、どうした?」
「天気の神に超怒られた・・・一回目は見逃してくれたけど二回はないやろって・・・」
「ああ・・・」
「十月の総会でも多分しぼられる・・・創造神クラスに・・・」
(ああ・・・)
「あの、元気だして・・・」
「出せるか」


そして、神有月
正座する黄龍の前に、天照と月読
「黄龍。天気は貴方の領域ではないでしょう」
「はい」
「黄龍だって龍脈をさわられたら嫌でしょう?」
「はい」
「自分のされて嫌な事を他にしない」
「はい」
「もうしませんね」
「はい」
まだお小言は続きます

そこから、ちょっと離れた場所に少那彦名と神農
「黄龍なんで怒られてん?」
「天気いじったんやて」
「それは、あかんやろ」
「な、あかんよな」


帰宅
しくしくしく
「泣いてるな」
「泣いてますね」
「・・・・超怒られた。スーパースターズに超怒られた」
((スーパースターズ??))
龍麻にとって創造神はスーパースターズ並の憧れ

「龍麻、来週のスパークが雨のようなのですが」
「知るか!天気で頼るな!」
「そうですか、出来ませんか・・・はっ」
鼻で笑われた
「なめるな!やってやらー」
「龍麻!駄目ーー」
学習しない神です


※勝手にやると怒られる事※
天気や地形を変える動かす(少しなら大丈夫)
勝手に神社や寺を建てる壊す(人間を使っても駄目)
勝手に神様の位を上げる下げる(ただし眷族など繋がりが深いものは可)
他神の名前をかたる(かなり怒られる)

人間や動植物は神々の共有物なので、大規模に数をいじらない限りは、運命に介入したり、奇跡を起こしたりしてもOKです
信者の奪い合いも自由です

「って事は洪水をおこした某神は駄目なんじゃないか?」
「駄目だな。でも・・・あの神、一柱VS八百万で、 
「全知全能、真なる神とは私のみ。そもそもお前達は神と名乗っているだけで、私と同列ではない。その神に意見するとは身の程を知るがいい、この悪魔どもめ」
 とすばらしくKYな意見言ってしまって・・・もう放置しようという事に・・・」
「ああ・・・・」
「でも毎年総会には来るんだよな」
「人間にも居るなそんな奴・・・・」

神様の世界も色々あります

(121〜125)  (131〜135)