隠岐の天然ブリは美味かった!!


fishml第五回全国オフ会の懇親会の時、隠岐の中上さんが定置網に入った天然ブリを持ち込んでくださいました。これがあまりにも美味かったので、もう一度あの味を確かめたい、家族にも食べさせたいと思い、中上さんに無理を言って、送っていただきました。11月6日昼頃着、そのまま常温で放置しておいて、6時頃から解体を始めました。ちょうどいい熟成具合で、ほんとに美味かった。家族みんな満足しています。ちなみに、8kgサイズ、価格は?        2001年11月8日記
「fishml第5回全国オフ会」写真集 なかがみ養殖場
こういう箱(蓋つき)に入って届きました。
常温で6時間以上放置していたためか、少し氷がとけ、底に水がたまっていました。浦郷漁協は中上さんが所属されている漁協ですね。
こんな大きさです。(約8kg)
ブリをさばくのは、魚やさんにとってはどおってことはないのですが、一般消費者の方の参考になればと思い、写真入りでアップすることにしました。
いつもながら、包丁は30年程前から使っているこれです。
スエーデン鋼で作った筋引きが、何百回と研いだことによって、ペティナイフになってしまってます。
しかし、これが一番使いやすいので、ウナギさばきも、スッポン解体も、ハモの骨切りも、全部これでやりました。
刃渡りが短いので、今回は苦戦しましたよ。
まず、エラをはずして、頭をとりました。
骨は、間接の部分に包丁を入れると、楽に切れます。
腹を割ってます。
腹の中は脂肪の層が・・・・・。
腸の中には10センチ以上の魚が何匹も入っていました。
手に持っているのは心臓です。
心臓も煮付けて食べました。
写真には撮っていませんが、レバーも煮付けて食べました。
血合いを取っているところ。
この写真を見ると、包丁がいかに短いかがわかるでしょう。
左手の親指のあたりが一番美味い部分です。
尾のほうを開いています。
これは割と簡単です。
魚がマナイタからはみ出しているのが、よくわかりますね。
背側を開いています。
上と同じように、骨にそって、背骨まで切り込みます。
割と綺麗に包丁が入ってますね。
このあと、骨から身をはずすのですが、その写真はありません。
両方から骨まで包丁が入っているので、骨の上の部分に包丁を入れます。これはちょっとコツがあるのですが、文章では書きにくい。
私がこういう事を始めると、絶対momoが見に来るんですね。
ウナギの時も、スッポンの時もそうでした。
ちゃんと、うまいもんを知ってるんですね。
裏側をおろしてます。
包丁を入れるのが骨に近すぎたため、ヒレに包丁が引っかかってしまいました。
久しぶりにやると、どっかで失敗しますね。
3枚おろし。
置き場所がないので、とりあえず、箱に戻しました。
momoに食われないか要注意。
腹骨をすいてます。
この作業は、小さい包丁ではつらいです。
そのため、うまく腹骨がすけませんでした。
上の続きです。
魚に詳しい方ならおわかりと思いますが、身に透明感がありませんね。
このサイズになると、美味しく食べようとすると熟成期間が必要です。身に透明感がある間は、まだ「うまみ」が出きっていないでしょう。
ちょうど、美味しくなった状態で、うちに届いたという感じですね。
四つ割。
五枚オロシですね。
マナイタより身のほうが長いという感じです。
皮引きをしています。
このあたりは、包丁の長さより身の幅が狭いので、余裕がありますが・・・・・・・。
皮引きの後半部分です。
このあたりになると、包丁の長さより身の幅があるため、四苦八苦してるところです。
刺身包丁を使えばやりやすいんですけどね。
短冊にしています。
これを見ると、魚体とマナイタの関係がわかるでしょう。
(マナイタが小さすぎてやりにくい。)
背側4分の1を短冊にしました。
写真ではよくわかりませんが、ボリュームがあり、刺身にするには「半割」にする必要があります。
ラップにくるんで、冷凍保存しました。
裏側をさばくとき失敗して、骨に身がついてしまいました。

骨を、あら炊きにしやすいようにカットしています。
本来なら、この仕事は出刃包丁でやるべきです。
出刃包丁で叩き切ると簡単です。
背骨の関節の部分に包丁を入れています。
こうすると、出刃包丁が無くても、わりと楽に骨をカットできます。
骨を切るより、背鰭のところを切るほうが難しいですね。
頭割りも、この小さな包丁でしました。これは楽にいけたのですが、ほほの部分を割るのに苦労しました。
包丁ではダメで、料理鋏を使いました。
やっぱり、この仕事は出刃包丁でやるべきです。
背側4分の1を切り身にしました。少し厚めに切ったので、10枚しか取れていません。
ラップにくるんで、冷凍保存しました。保存期間によって、どのくらい味が落ちるかみてみようと思います。
腹側4分の1を刺身にしました。お皿が小さいので、重ねて盛っています。
かなり食べ甲斐がありましたね。
半分ぐらい、私が食べました。
人に見せる顔ではないと自覚してますが、とにかく美味かったものですから、それを表現したくて、娘に写してもらいました。
家族4人で行く回転寿司4回分でこんなに美味いブリが食えるとは、満足、満足!!!
当分、回転寿司には行かないよ。
娘の満足顔を見てください。
写真は撮っていませんが、息子も「おとうさん、この刺身、いけるやん。」と言ってました。
漁師の娘で、魚にはうるさい嫁さんも、腹のところを食べて「美味しい、トロッとしてる。」と言ってました。
momoも、ブリの刺身をもらいました。
こいつは贅沢なネコです。
「fishml第5回全国オフ会」写真集 なかがみ養殖場



湖南アルプスの麓から




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