カツオのふるさと | 「カツオについて」へ 「カツオタタキについて」へ |
カツオは、熱帯の海で生まれて、熱帯の海で育っています。 |
「目に青葉、山ほととぎす、初鰹」と詠まれ、女房を質に入れてもカツオを食べるというほど美味な食べ物「カツオ」。 春になると、黒潮に乗って日本の近海にあらわれるカツオ。どこで生まれて、どこで育って、日本まで来るのでしょう。 カツオはサバ科の魚で、水温20度くらいの海が大好きです。そのため、水温の上昇と共に北上し、夏頃に三陸沖にまで達します。5月頃、房総半島の沖に来た鰹を漁獲し、これを「初鰹」と称して珍重したのです。 しかし、この頃の魚は、北上する途中で、まだそれほど脂がのっていません。 夏頃に、三陸方面まで北上し、エサをたっぷり食べると脂がのり美味しくなります。 秋になり、水温の低下と共に南下します。これを「戻りガツオ」または「下りガツオ」と称しています。 カツオの寿命は8年くらいと推定されており、1メートル近くまで成長しますが、これくらいになると日本近海まで回遊せず、赤道域で年中過ごしているようです。(これを「南方カツオ」と言う。) カツオの生まれる場所は、赤道とパラオ・グアム・ポナペといった大平洋にある島に挟まれた海域です。(西部大平洋熱帯域)日本近海にあらわれるときは、30センチくらいに成長しています。 以前は、稚魚がなかなか採集されず、日本の近海に北上してくるまでの生態が分かっていませんでした。東北区水産研究所などの研究で、生まれた場所の近くですごしているのが分かりました。 カツオの稚魚や幼魚は、水深40〜120メートルの範囲にたくさん生息しており、特に水深100メートル位のところが多いようでした。エサは、オキアミやカイアシなどの甲殻類の幼生やイカ類の幼生を食べているようです。大きくなり、遊泳力が強くなると共にイワシなどを食べるようになるようです。 西部大平洋熱帯域は、一年中水温が高く、生息環境として安定しているようです。そのため、カツオの赤ちゃんにとって棲みやすいのではないかと推定されています。 |
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