「かなぎちりめん」について


今(3月〜4月)、大阪湾から播磨灘にかけて「イカナゴ新子漁」の真っ最中です。
「かなぎちりめん」は、イカナゴ新子を塩ゆでして、天日で干した「イカナゴのちりめんじゃこ」です。
なぜ、「かなぎちりめん」というのかというと、「引き抜いた古釘に似ている」ところからきていると言われています。
福岡では、「かなくぎ」から「く」がぬけたと説明されていますし、明石方面では、上記のとおり、この魚の佃煮を「釘煮」と読んでいます。
この魚が、釘と関連づけて語られるのは全国的なもののようです。
今回は、京都中央市場の塩干仲卸「長谷川海産株式会社」の社長さんに教えて頂いた、「かなぎちりめん」の美味しい食べ方をご紹介します。
なお、この食べ方は、実際に長谷川海産の方が料理して食べ、美味しかった料理法ですので、やってみて下さい。

「かなぎちりめん」の美味しい食べ方
1.大根を千切りにして、水にさらし、千切り大葉を加えてポン酢でいただく。
2.チラシ寿司に入れて、味のアクセントにする。
3.ワケギと一緒に「辛子酢味噌あえ」に。
4.キンピラ牛蒡に入れると、いっぷう変わった風味がでる。
5.焼きめしにも使えます。
6.ニラ玉にも入れてみて下さい。
7.釘煮(佃煮)にもどうぞ!
8.「かなぎちりめん」はカルシュームが豊富です。そのまま、ご飯にかけてたくさん食べて下さい。

覚えておいてください。
「イカナゴ」は、「カマス」の子供ではありません。
「イカナゴ」のボイルしたものを「カマスゴ」と呼び、形態も「カマス」に似ているため、「カマス」の子供だと思っておられる方が多いようですが、間違いです。
また、うちの職員(若いお母さんです)は、「イカナゴ」を「ウナギの子なの?」と本気で私に聞いてきました。この時は、私も「ガックリ」きました。

「イカナゴ」は、「イカナゴ」というお魚です。
決して、「カマス」の子でも、「ウナギ」の子でもありません。間違えないようにしましょう



湖南アルプスの麓から

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