かっぱ 【 河童 】の定義
かっぱ 【 河童・水虎 】 (広辞林・三省堂より)

(想像上の動物)水陸 両方にすみ、形は三、四歳のこどもぐらいで、くちばしがとがって、うろこがある。
頭は毛が少なく、「さら」 と称するくぼみがあって少量の水をいれる。その水があるうちは陸上でも力が強く、他の動物を水中に 引き込んで血を吸う。 俗に、小児が水でおぼれるのは、河童に引き込まれたためだという。 キュウリが好物とされる。

かわっば。川太郎。河伯。

河童  芥川龍之介(1892〜1927)は、大正8年5月6日から10日まで菊地寛と旅行し、長崎県立病院に勤務していた斎藤茂吉を訪ねています。
 大正11年(1922)4月25日から5月30日まで、長崎に一ヶ月間滞在しました。 永見徳太郎・蒲原春夫・渡辺庫輔らが案内。丸山遊郭でも遊び、東検番の名花とうたわれた芸妓照菊(杉本わか・後年料亭「菊本(きくもと)」の女将)に、銀屏風に描いて与えたものです。
 乳房のある「水虎晩帰之図」はこれだけであり、竜之介の「河童の絵」で、最大の力作と言われています。
橋の上ゆ(から)胡瓜(きゅうり)なくれば(投ぐれば)
水ひひき(響き)すなわち見ゆる
かふろ(禿 おかっぱ)のあたま
   お若さんの為に
    我鬼(がき・龍之介の俳号)酔筆 
芥川龍之介の河童「水虎晩帰之図」(長崎市立博物館蔵 Copyright)



かっぱの【 一般的なプロフィール 】

 頭上に皿があり、皿の下から短い荒い髪が垂れ下がっている・・・オカッパ! 鼻はぺしゃんこで二つの穴があき、口はとがり三ツ口のようにしている。
 体に毛はなく、皮膚はぬるぬるしていて青白い。両手は自由自在に伸び縮みする。両手両足の指は三本で、指の間には水かきがある。
 背中の甲羅(こうら)をとると、人間に化けられるとも、伝えられている。

かっぱ巻き」の語源は、河童の好きなキュウリを巻いていることからきている。



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