Arowanaという魚について

一口にアロワナと言いますが、アロワナにもいろいろな種類があります。元々アロワナは古代魚の一種と言われています。
古代魚とは「古い時代に出現した系統の魚で、その系統の祖先(化石種)が持っていた古い(原始的な)解剖学的特徴を今も保っている魚」
(世界のアロワナ飼育ガイド[アクアライフ編集部編]より引用)という定義だそうです。
古代魚と呼ばれる魚はたくさんあり、アロワナ以外にも肺魚、ポリプテルスなどがあります。

・アロワナの分布
 アロワナは主にアフリカ、東南アジア、パプアニューギニア、オーストラリア北部、そして南米に生息しています。
 生息地により種類も以下のように異なります。

シルバーアロワナ 南米アマゾン川水系に生息するアロワナで、アロワナの中では、最もポピュラーな種類です。
熱帯魚ショップでも安価な値段で売られています。しかし、成魚は大型で野生では1m以上、飼育下でも1m近い体長になるため、それなりの飼育環境を整えてやる必要があります。
また成長するとよほどうまく飼育してやらない限り、目だれを起こしたり体型が崩れたりするため、飼育は難しいアロワナだと私は思います。
ブラックアロワナ 南米ネグロ川水系に生息するアロワナで、稚魚の体色が黒いことからこの名前が付いています。しかし、成長するに連れ体色は黒からシルバーアロワナに近い色に劇的に変化します。
このアロワナは目だれを起こすことがなく、体長も飼育下では60cm程度で落ち着くようです。
しかし元々野生で生息しているネグロ川水系が腐植酸による赤黒いブラックウォーターで、水質が酸性のため飼育はかなり慎重に(特に幼魚期)行う必要があるようです。
ノーザンバラムンディ オーストラリア北部とニューギニアに生息するアロワナで、アロワナの中では最小の種類です。それでも飼育下では50cm程度まで成長します。
このアロワナの場合、90cmの企画水槽でもかなりの長期間飼育されている例が多いようです。実は私が飼育しているアロワナがこの種類で、やはり90cmの企画水槽で飼育しています。
しかし、やはり50cm近くまで成長してくると、90cmの企画水槽では狭く、もっと大きな水槽で飼育するのがベストでしょう。
(私は諸般の事情で大きな水槽に移してやることが未だできておらず、魚には申し訳なく思っています。(^^;;)
スポッテッドバラムンディ オーストラリア北部とニューギニアに生息するアロワナです。流通量が少ないようで熱帯魚ショップではあまり見かけません。成魚の体長はノーザン・バラムンディよりわずかに大きくなる程度でしょうか。
しかしこの種は気が荒く、泳ぎが活発なため飼育は狭い水槽では相当難しく、すぐ水槽の壁にぶつかってひげが欠落したり、体形が崩れてしまうようです。このため個人でこの魚を飼育している例をあまり聞きません。飼育する場合にはかなり大きな水槽が必要でしょう。
アジアアロワナ マレーシア、ボルネオ等の東南アジアに生息するアロワナでアロワナの王様といえる魚です。
このアロワナはワシントン条約の附属書Tに記載され保護対象となっており、野生種は取引は禁止されています。
現在、日本で売られているアジアアロワナは東南アジアで養殖された個体が輸入されています。
この魚は魚体の美しさに特徴があり、体色によって下記のように種類が分けられています。
  • 紅龍…その名の通り魚体が鮮やかな赤色をしたアロワナ。かなり高価。
  • 過背金龍…魚体が全身金色のアロワナ。これも高価です。
  • 紅尾金龍…このアロワナも魚体が金色をしていますが、過背金龍と違うのは、背中の鱗には金色の発色が乗らないこと、及びしりビレと尾ビレの下半分が赤いところです。紅龍や過背金龍と比べると比較的安価で手に入れやすいアロワナです。(但し、それでも5万円前後はするでしょうか。)
  • グリーンアロワナ…魚体が緑がかった色をしているアロワナ。アジアアロワナの中では最も安価で手に入ります。(1〜2万円程度?)
体長は1m近くになるため飼育する場合は、120cm以上の水槽が必要です。