菜園日記2013年3月

 3日(日)  3月初めの日曜日は寒い朝となりました。
 畑は自宅から見ると,かなり北の方に位置していますが,畑に近づくと,車が屋根に雪を乗せています。
 ミゾレも降ってきました。
 コマツナはトウが立ってきました。もうじき花が咲きそうです。
 ネギは相変わらずですが,3ケ所を抜きます。
 ニンジンも1本抜きます。
 ブロッコリーは側花蕾をたくさんつけています。20個ほどの収穫です。
 ダイコンも,太いもの1本を抜きました。
 ニンニクはなかなか大きくなってきません。
 タマネギは寒さの中元気です。
 春菊と水菜はまた株を大きくしてきました。来週ぐらいにはまた収穫できそうです。
 ミゾレが雨に変わってきました。
 早々に退散いたします。
 10日(日)  本日は,朝から京都マラソンの仕事にでかけましたが,冷たい雨が断続的に降りました。
 畑も中止となりました。
 17日(日)  暖かな春の日曜日となりました。
 先ず,コーナンの開店を待って,野菜用の土や石灰,鶏糞,油かすなどを買いこんで畑へと走ります。
 コマツナは,菜の花と化していました。菜の花を収穫して,あとは全てを撤去いたします。
 ネギは相変わらずでした。全てを採って,終わりといたします。今年のネギは,あまり育たないまま終わってしまいました。???
 コマツナとネギの跡地に,石灰,野菜用の土,鶏糞,油かすを撒いて荒起こししておきます。
 ニンジンも終わりに近づいてきました,本日は3本を抜きます。あまり大きくはなっていません。
 ブロッコリーは側花蕾をたくさんつけています。4,50個の収穫です。
 ダイコンもそろそろです。2本を抜きます。
 ニンニクは,やっと大きくなってきました。例年に比べてちょっと遅いようです。
 タマネギは,ここにきて,ぐっと太くなり,青々としてきました。
 春菊はかなり株を大きくしていました。半分ほど切って,収穫いたします。
 水菜も株を大きくしていましたが,トウが立ってきましたので,すべてを抜いて収穫です。今年は良く採れました・・・
 後は草抜き等々・・・
 24日(日)  暖かな春の日曜日となりました。
 しかし,道中の桜はまだちょっと・・・という感じです。
 コマツナとネギの跡地を耕して,草の根っこなどを撤去いたします。
 ニンジンも終わりに近づいてきました。3本を抜きます。
 ブロッコリーは花が咲いています。側花蕾を20個ほど採ります。
 ダイコンもそろそろです。本日は2本を抜きました。
 ニンニクは少しずつ大きくなってきました。
 タマネギはいよいよ青く太く,元気です。
 春菊もトウが立ってきましたので,全てを抜いて収穫いたします。
 後は,草抜き等々・・・
 31日(日)  3月最後の日曜日,他府県ナンバーの多い京都となりました。
 コマツナとネギの跡地はそのままにしておきます。
 ニンジンを終わりにします。最後に10本ほどを抜きました。今年のニンジンはまぁまぁできましたが,あまり形のいいものは多くなかったように思えます。
 ブロッコリーもすっかり菜の花化していましたので,終わりとします。今年のブロッコリーは,そこそこの出来でした。
 ニンジンとブロッコリーの跡地に石灰と肥料を入れて荒起こししておきます。
 ダイコンも今日で最後とします。最後の4本を抜きます。今年のダイコンは,あまり大きくは育ちませんでした???
 ニンニクはゆっくりと大きくなっています。
 タマネギもとても元気です。
 春菊と水菜の跡地はそのままにしておきます。
 後は,草抜き等々・・・

 ある昼下がりのことです。
 自宅のソファーに転がって,ぼけーとテレビを見ていましたら,タモリが小学校低学年の人気子役の女の子とトークをしていました。
 その女の子が,映画の撮影現場のことや学校での友人関係のことなどを,するどい観察力をもって丁寧な言葉づかいで説明し,タモリの質問にも絶妙な受け答えをしますので,タモリは,
「俺が小学生の時,『意識』なんてなかったよ」
と言って,会場の笑いを誘っていました。
 会場の笑いがどーいう意味合いなのか計りかねない点もありますし,芸能界にいる有名子役を一般的な小学生と比較するのはちょっと困難な面もありますが,タモリがいみじくも言ったように,昔の(少なくとも我々の時代の)小学生なんて「意識」すらなかったといっても過言ではありません。
 とにかく,朝から夕方まで全力で走り回って,空き地の原っぱなんかで野球や探偵ごっこをして,泥だらけになって家に帰り,ご飯を食べて,テレビの漫画を見て寝る!という,まるで回遊魚みたいな勢いの日々であったと思います。
 同様に想起いたしますのは,例えば1991年生まれのプロゴルファー石川 遼や同じく若い現在のサッカー選手や野球選手などのインタビュー時の受け答えです。
 実に,プロとして堂々と大人の対応をしています。
 タモリ的に言えば,
「俺が二十歳の時,『社会性』なんてなかったよ」
というような表現になるのかもしれません。
 で,このことは,大人気の特定の芸能人やプロスポーツ選手というような特殊な存在の,即ちかなり若い頃からマスコミ等の取材を受けたりするようなことに慣れている人間だけに該当することかというと,そーでもなさそうです。
 またそのような特殊な職業についている者だけを比べても,やはり現在と過去では,かなり異なった様相を見せているように思えます。
 例えば,ン十年前にドラフト一位で巨人軍に入ったスター選手であっても,18歳の高卒ルーキーには,否22歳の大卒ルーキーでも,やはりマスコミのインタビューなどに現在の青少年のような,にこやかで流ちょうな受け答えをすることはできなかったと記憶しています。
 語彙も顔の表情も,丁寧な話し方や人間関係の洞察力も,驚くべき差があります。
 そして,現在私の周囲に存在する一般の子ども達や学生達を見ていても,どーしようもなく高い社会性やコミニケーション能力を身に着けた子どもや若者が実に多いのです。
 なんなのだろーと思ってしまいます。
 一般的に,今の若者等々を形容する言葉である「ゆとり世代」であるとか「ニート」であるとかいうような,いわば否定的な定義や状況認識,とりわけ社会的な適合性に欠けているという意味あいの批判的想定とは正反対に位置する様相のようにも思えます。
 彼らの受け答えの「スマートさ」や「社会性」はいったい何処から来るものなのでしょうか?
 話のネタや対人関係の技術的な手法に結びつくさまざまな「知識」や「情報」については,以前の時代と比べて,現在の方が圧倒的に多くを得ることができます。得ようとしなくても,あらゆる情報が身の回りに溢れている時代であります。
 その上で,しかし,他人と,さらに言えば経験を積んだ大人たちとそれなりの=少なくともうわべだけではないと相手が認めるコミニケーションを取ろうとするならば,言葉づかいや表情というような方法論は別として,周りに溢れる知識や情報を,自らのものとして,いったん「取り入れる」作業を経過していなければ,社会性ある会話やコミニケーション(=情報の分析・整理,発信,フィードバック等々)は成立しないはずです。
 そのようなことが例えば小学生低学年レベルにおいても可能となっていることについて,さらにはその実態に驚かざるを得ないほど以前とは違う高みに達しているということについての適切な説明は,私には不可能です。
 敢えて仮説を立てますと,小さい時に必ず親しむ,漫画,アニメやテレビの戦隊もの,さらにはテレビゲーム,とりわけRPGのストーリー展開において,ヒントがあるように思えます。
 そこでは,以前のような「勧善懲悪」はもはや否定の対象であり,敢えて言えば「笑い」の対象にすらなるものであり,一方太陽が出てから暗くなるまで「意識」もなしに走り回るだけの単純生活は現実的にも物語の中にもどこにも存在せず,主人公などは必ず内面的な悩みや,社会的疎外感等々を抱え,表出するという時代であるからかもしれません。
 現代のそれらの作品群においては,以前と違って,作中人物は,読者・視聴者の鏡的存在として,自らの心の内側や社会的不適合性等々を,いわば哲学的に語るのでありますが,しかしその視聴者は,一昔前と変わらず非常に小さな子ども達ではあります。
 現在の子ども達は,テレビ画面の中に単なる超人的ヒーローを見ているのではなく,生身の心象風景や現実的で複雑な社会的人間関係を疑似体験することが可能となっています。
 我々の時代に一定年齢に達して初めて経験した,自己と向き合う「読書」のような世界が,今では非常に小さな子どもの時から,テレビゲームのような世界で可能となっているのかもしれません。
 これらの世界における内省的な側面は,アメリカのコミック・ストリップスにおいても,かなり以前にあのスーパーマンが自己の存在について疑問を語ったように,現代社会が求めるに足りる作品になるための一つの手法であったとも思われるのですが,今やそのような「深み」を実態的具体的なものとして持たない作品は,時代的にも子ども達からも否定されるばかりなのかもしれません。
(このことは,もちろん日本の漫画においても,かなり以前からその端緒は現れていました。鉄腕アトムは何故自分は人間ではないのかと悩み,サイボーグ009であるところの島村ジョーも自分の身体の大部分が人造のものであることに悲しみを有していました。しかし,敢えて言えば,それらはロボットやサイボーグが主人公である作品の一つの味付け的要素であって,本質的なテーマでもなく,その作品に必須な描写でもなかったと思えます。)
 このような,漫画やアニメやテレビゲームの中で提起されるいわば我々の存在の深みに関する疑問等々は,しかし,子ども達の内面世界にかなり大きな影響を及ぼしているのではないかと思っています。
 また機会がありましたら,ゆっくりと調べてみたいテーマの一つではあります。

3月末の畑の様子



(なし)

 

(なし)

ニンニク

(なし)


(なし)



(なし)




(なし)

タマネギ


2013年4月へ 菜園日記topへ