12.NHKスペシャルシリーズ 「医師を問う」

●医師の現状
「白い巨塔」ドラマの放映終了後まもなく、たまたまNHKスペシャルの「シリーズ医師を問う」第2回目の番組が放映された。 
題して「討論・医療の質をどう高めるか」というもので、2004年4月10日(土)に放送された。

この番組には、日本医師会会長、厚生労働省のお役人、医療被害にあわれた方の団体の方、大学病院関係者、その他の方が出席されて討論を行うとともに、各地の病院での新しい取り組みがいくつか紹介されていた。 問題は、
  • 教育はどうなっているのか?
  • どうして技術の極めて低い医師がまかり通るのか?
  • また医師の再教育はどうなっているのか?
  • 医師の免許を取り消す人もあってもいいのでは?
  • 医師のこれまでの仕事の評価は公開できないのか?
など多岐にわたっていた。 

●患者及びその家族との関係性改善の動き
このなかで医療の質を上げる試みとしてすでに各地で行われ始めている例が紹介された。
  • 手術室での手術状況を簡単な解説付きで患者家族にテレビ画面に生中継公開する病院の例。
  • 大学病院で、医師志望の大学生に患者への病状告知を行う演習をカリキュラムに取り入れた例。
    • ちなみにこの大学では、大学1年生から病室を学生が回り、患者との接触方法を教えている。
    • 患者と話をするときは膝間づいて患者と同じ目線で対話するようにも指導していた。
    • この二つはCRMそのものだ。
  • 医師の経歴の情報公開例。
  • 大学病院での、過去の手術の成功失敗情報公開例。
患者の医療に対する信頼は、
  1. 医者が患者を顧客、人間としてみる基本感覚
  2. 医療組織や実績の情報公開
  3. 一定レベル以上の技術を保障される医者の能力
なかでも1.がもっとも難しい問題だと思う。 それだけ医者は「先生」とよばれてきた人が多いから・・・。
それでも流れが少しずつ変化してきていることが理解できた。



ポイント: 情報公開、医師教育を通じての信頼関係作り