どうも最近、サッカーの練習をしている時、「膝(ひざ)やかかとが痛いぞ....。ちょっと心配になってきたなぁ....」 そう感じた事はないかい? ちょうど君たちの年頃に起こりやすい成長痛について知っておこう。
[成長痛とは] 〜「成長痛」って、どんな病気?〜
成長痛は、いわゆる骨端症(こったんしょう)とも呼ばれ、成長期に成長軟骨の部分に痛みを生じる障害です。(病気ではありません)

 成長期ですから骨はどんどん成長するけど、筋肉によっていつも強く引っ張られていると言うような状況で、その”引っ張られる力”に、まだ固まっていない成長過程にある柔らかい軟骨が負けてしまい、炎症を起こしたり、ひどくなればその軟骨が剥離してしまって強い痛みがでます。
いつも激しいスポーツを行っている子供に多く見られる障害です。

[痛みの出る部分]
小学2年生から5年生ごろには「かかと」、5年生から6年生ごろには「膝」、中学生になれば「腰」、と言う具合に成長する骨によって痛む部分が変わってきます。
 これは成長期によって大きく成長する部分が違うからです。
[痛みの出る部分]
[成長痛(骨端症)の種類](小学生の場合)
[膝(ひざ)の成長痛]
オスグッド・シュラッター病(オスグッド病)として有名。
 太腿の筋肉は膝の下にある膝蓋靱帯から、成長軟骨(脛骨阻面部)につながっています。これが強い負荷により、脛(すね)の成長軟骨が引っ張られて炎症を起こし、ひどくなるとその骨が隆起(出っ張ってくる)して、痛みます。専用のサポーターを装着することにより収ることもありますが、痛みをこらえてそのまま放っておくと、ごく希にですが隆起した骨が剥離し、手術が必要になることもあります。
※サポーターは天王寺の「スポーツDepo」にも売っていますが、まずは医師の診断を受けましょう)


[踵(かかと)の成長痛]
踵の骨は子供の頃には成長軟骨として離れた状態であり、まだ足の骨とは一体化していません。
 ふくらはぎの筋肉に強く引っ張られ、またジャンプすることや、走ることによってその軟骨に負荷が掛かり、痛みを感じます。
踵のショックをやわらげるウレタン製のパッドを病院で購入、テーピングなどを併用して踵への負担を軽減させることにより、痛みが軽くなることがあります。


ウレタン・パッド
   
[運動はできるの?]
医師に「成長痛」と診断されても「痛みがひどくないのなら、様子を見ながら運動を続けてもいいよ」と、言われる場合もあります。 その時はヒザや踵へ掛かる負担を出来る限り軽くする為に、特に入念に運動前のウォームアップ〜ストレッチ、医師に「成長痛」と診断されても「痛みがひどくないのなら、様子を見ながら運動を続けてもいいよ」と、言われる場合もあります。 その時はヒザや踵へ掛かる負担を出来る限り軽くする為に、特に入念に運動前のウォームアップ〜ストレッチ、練習中の休憩時間にも出来ればこまめにストレッチを行います。 そして運動後のクールダウン〜ストレッチ(大腿四頭筋は特に入念に行う=「ストレッチを忘れずに!」頁の「太もも」と「太もも・裏側」を参照)を行い、練習中(試合中)でもヒザや踵が痛くなってきたら、必ずコーチに言って休憩をします。

運動後には必ず、少なくとも30分間は痛みのある部分をアイスバッグなどで冷やすようにしましょう!これにより患部の腫れが、かなり抑えられます。 きっと痛みが和らぐのも実感できるハズです。(「打撲や捻挫の応急処置法」参照)
 
[成長痛の予防法]
成長痛を予防する方法はウォーミング・アップ&ストレッチ、クールダウン&ストレッチをしっかりと行うことが一番です。
「自分はサッカーをしているんだ。だから自分の体は大切にするんだ!」と言う気持ちをもって、
コーチに言われなくても練習中(休憩時など)や試合の前後には必ず、体をほぐしてストレッチをしましょう。
成長痛の部位の負荷を軽減してくれるテーピングも症状の緩和に有効です。(ただし、キチンと病院で貼ってもらいましょう!)

※ストレッチは練習前や練習後だけでなく、練習中や給水タイム、休憩時など何度もこまめに行うことが重要です。
そして筋肉や腱が成長していく過程に必要な栄養素(タンパク質やビタミンC、鉄分)などが不足していると症状が出やすくなるので、普段から好き嫌いをせず、しっかりと必要な栄養素を食事から採りましょう。
ヒザの成長痛には太ももの筋肉をじっくり延ばすストレッチ。   踵の成長痛にはアキレス腱を伸ばすストレッチが有効。   成長痛の症状をある程度和らげてくれるテーピング。
 
[最後に...]
オスグッド病、踵の成長痛、共にその疑いがあるのなら、まずは必ず病院へ行ってお医者さんに診てもらいましょう。 別に注射なんかは打たれませんから....。

成長痛は医師による適切な指導と治療さえ受ければ、それほどタチの悪い障害ではなく、一時的にスポーツを休んで安静にしたり、専用サポーターやテーピング、ウレタン・パッドの装具療法により、膝や、かかとの負担を取り除いてあげれば痛みがやわらぎ、またスポーツが出来るようになる場合も多いのです。

ただ、成長痛には個人差があり、自然に痛みが消える場合もあれば、無理をすればどんどん痛みが増してゆき、成長期が終わってからも痛みが残る場合だってあります。

とにかく素人判断は禁物ですから、専門医に診てもらうことが何より大切です。
それでも「病院へ行くのはコワイ
よぉ..」と、言うのなら、まずはコーチに相談してみましょう。
 
[保護者の方へ]
練習から帰ったこども達に「最近、どこか痛い所は無いかい?」と、聞いてみてください。 結構、「うん、ココ、痛いねん...」と言う答えが返ってきたりします。
子供は”痛みは我慢していれば勝手に治る”、と思っていたりします。 ですから、元気そうにしていても、「足のこのへんとか、このへんとか、痛くないかぁ?」と、時々、聞いてあげてください、成長痛や捻挫などは早めの治療が大切ですから。


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