3号機製作記 〜側板の加工〜

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まず準備するものから・・・
ベンディングアイロン、霧吹き、当て木、側板そして勇気!以上です。
ベンディングアイロンは割と力が加わりますのでしっかりと固定します。
ベンディングアイロンは海外のサイトで購入しなくても日本のオフコーポレーションさんでも販売されています。
まず、先にも述べましたが、曲げる部分にこの霧吹きで水をしっかり吹きかけてやります。
的部周辺をアイロンに軽く押し当て、その水分が蒸気となり木を蒸し上げるタイミングでゆっくりと曲げます。
決してあわててはいけませんが、想像以上に押し当てる力も必要です。
折り曲げてしまうか、その一歩手前の力加減ですね・・・これが不安な訳ですが。
最初は曲げやすい材からの製作をお勧めします。
私は1本目だからといって安価なマホガニーを選択しました。
サンディング等の加工性は素晴らしいですがベンディングは本当に難しい材です。はい、折りました(涙
以来トラウマです。
最初はローズウッドがよろしいかと存じます・・・

側板の加工・・・いつも写真少ないんですよね。
ということは裏返せば「手を離す間のないほど大変な作業」ということ。
ウソです。
そんなことはないのです。
ただベンディングは夢中になる作業ですね。
毎度毎度同じ情報では意味がないので今回はしっかりと解説したいと思います。(多分)

写真はドラムサンダーで厚さ2.2mmまで薄く仕上げてあります。
本当は何ミリが良いかは知りません。

今回いつもとやり方を変えてみました。
いつもはベンディングして表板、ネックに接着した後にのこぎりでボディ厚を切り出していましたが
大変作業がしにくいことから今回は曲げる前に型に合わせて切り出しておくことにしました。
こんな些細な変化だけでも心臓バクバクしています(苦笑;

はたしてきっちり曲げる事ができるのか!?
『いつもたいして上手に曲げられてないっすよ・・・』・・・ん?

フローレンタイン部分のトンガリが僕にとって山場的加工ですが
そもそもベンディング自体、何度やっても曲げ始めは恐ろしく緊張します。
昔は熱湯に浸けこんで1時間ほど入浴させてから曲げていましたが
現在は曲げる時に霧吹きで濡らす程度で曲げています。
これで曲がります。
さて、曲げてみましょ!!

はい、曲がりました。
私の場合はモールドが大きくしっかり作っていますので、最終的にモールドごとベンディングアイロンに当てちゃいます。
細やかな微調整、といいますか大雑把な荒業です。
しかしてこれに頼らず最初にしっかり曲げておくことが肝要です。

だがしかし!
もう片側が残っているではありませんか!!
もう一度あの山を登る訳です。
はたまた走れメロスか!
良く分かりませんがもう一度頑張りましょう。

はい、すべてベンディング完了しました。
私の場合はフローレンタインなので3パーツございます。
ま、ベンディングに関してはベネチアンの方が難しく大変ですが。
それでも私はフローレンタインの方が難しいですが・・・

ともかくベンディングはこれにて終了。
お次は箱になるまで待機です。

この写真のように、少し曲げてはモールドや型紙、型板に当てて曲がり具合を確認しながら進めます。
このおおきなアール部分は加工しやすいですが、小さなアール、そして端部の曲げは少々難しいです。
ここで必要な物、そう!勇気です(笑
勇気を振り絞って先に進みます。
断崖絶壁の足の幅しかない高山をしがみつきながら登るごとく!
ハラハラドキドキを勇気で制して前に進むのです!(めちゃくちゃオーバーやで)

ともかく少々緊張はする訳ですが頑張って進めて参りましょう。

私はまずお尻側から曲げ始めます。
どちら側にせよ、端部を曲げる際は側板の小口が大変割れやすいので当て木を添えて均一な力を加えて曲げます。
写真は左手一本で材量を持ち、まるで自然に曲がっていっているような写真ですが・・・
写真を取るために手を離しているだけです(判ってますよね〜)
うまく言葉だけではお伝えできませんが、私の思うコツは広く大きく熱してから曲げる事。この一点です。
最初はどうしても曲げたいところだけピンポイントで熱してしましますが、このやり方では結果として
仕上がりがデコボコガタガタなサイドになってしまいます。
また、局所的に曲がってデコボコになった物はなかなか直せません!
ですのでなめらかな曲線を作るには『大きくなめらかに曲げる』ことだと思います。

ん?はい、私もうまくは出来ません・・・