ブレイスをワークボードの上にのせてアールの加工を行います。
カンナやサンドペーパーで癖を拾い加工していきます。
照明の明かりがこぼれているのをこぼれないように加工していきます。
ブレイス材の製作に取り掛かります。
各部位によって厚み、高さ、そしてシェイピング形状を記録しています。
バンドソーで大まかに切り出しておいたブレイス材をそれぞれ所定の厚みに加工しておきます。
これはトーンブレイスで厚みは6mm(前回1号機は6.35mm)にカンナを使って調整しています。
最近手に入れた写真のカンナ・・・これが良いんです!
高価なものではありませんがさっと研いでやるとシュルシュル削れます。
刻印は「変人忠助ノ作」とあります。
深く調べたりはしませんが、変人とはどういうことなのでしょう?
とにかく良く削れるカンナに研ぎあげました。
ちなみにブレイス下の作業台はブレイスのカンナ掛け用に今回製作したNewジグです。
簡単なものですが大変便利です。
今回の表板はシトカスプルースのAAAグレードを使用します。
今まで数本ギターを製作してきましたが、楽しむ為の製作であったため、細かなデータ採取をしませんでした。
今回からは厚みやタップトーンに対する感想、またブレイスシェイプに対する記録と考察を記していこうと思っています。
シトカスプルースに対する印象は、割と詰まったタップトーン、ポコポコした響きの中に甲高い響きがあるような、そのような印象
をもっています。今回のシトカスプルースはそれらの中でも綺麗な高い響きが特徴でとてもきらびやかなトーンです。
柾目も比較的細かく詰まっておりビジュアルとしても綺麗な木目です。
まずは手慣れたブックマッチジョイントの加工を5mmの厚みのまま行います。
その後約3.6mm〜3.8mm程度まで厚みを調整しながらサンディングで仕上げていきます。
アウトボックス側は今後仕上げでサンディングを重ねますのでこの厚みでいったん仕上げてしまう訳です。
ウォーターロードの増田さんのコラムではこの段階では4mmとしておき、最終の仕上げで厚みを調整されるそうです。
今回は低音側(6弦側)の厚みをやや薄く仕上げておきました。
シックネスキャリパーやダイヤルゲージが現在ありませんのでノギスで端の方を計測するのみしかできません。
早くダイヤルゲージでジグを作らなければ・・・
今回のブレイスのシェイプはXブレイスに関してはややスキャロップを施しましたが、
一番は背の高いトーンブレースバーですね。今回のこのパターンと次回以降は
トーンブレースの形状比較をしていきたいと考えています。
私のレベルでは恐らくブレイスの微妙な形状の違いよりも作りの精巧さが重要と思います。
単にビビりが発生していないか?だとか。
今回の予想ではわりとジャキジャキ感のある鳴りになるかなぁと思っていますが
正直なところ今まで音づくりについてそれ程深く意識していませんでしたので・・・反省です;
とにかく鳴るギターを作ることに夢中でしたので。
これから良いサウンドを探求してまいりましょう!!
やや反則的アングルで写真撮影していますが、しっかり加工できています。
写真のトーンブレイスはサウンドに特に影響があると私は勝手に思い込んでいます。
ですので丁寧に、慎重に加工しています。
はい、装飾が完成しました。
複雑な物をつくろうとする割には早く仕上げたくてイライラして横着になってしまいます。
自分のこの性格をなんとかしなくては・・・
結果、毎回ですが納得しきれない仕上がりとなりました。
焦らず良いものを作れるよう精進してまいります(笑
厚み調整ができたらギターの型に切りぬきしておきます。
実寸よりも3mm程度大きめ。1号機の時と同じです。
その後サウンドホールロゼッタの装飾に取り掛かります。
今回も幾何学的デザインをCADで作成しておきました。
使用マテリアルはスポルテッドメイプルとカーリーコア、一部にアバロン貝をあしらいました。
溝掘り作業にはドレメルルーターを使用しています。
サークルカッターでも十分作業できますが、何層にも加工するこのデザインにはドレメルが大変重宝します。
このようなデザインも好きでデザインしている訳なのですが、正直自分らしくないというか、パッとしない・・・
いろいろなデザインを日々試行錯誤しています。
3号機ではいったん無難なデザインで製作するつもりです。
表板の加工
表甲板の加工が終了しました。
毎回少しずつではありますが手慣れて綺麗にスピーディーに仕上がるようになりました。
ブレイス材の選別にはカナダルシアーの川上さんがされていたように、
硬い床にブレイスの切り出し材を落としたときのカラン!という音を聴き比べて選んでみました。
今回のサウンドが今後の基準として変化を研究、もとい!楽しんでまいります。
加工の終わったブレイスから順番に接着していきます。
私はゴーバーを使っていませんので少しずつ少しずつ接着しています。
最近気にして加工していることがあります。
それはブレイス接着の際のクランプの強さについてです。
強くクランプすることによって表板の構造組織を押しつぶしてはいないか?ということ。
結果結論は全く判りませんが、やはり強すぎる拘束は良くはないのではないかと思います。
なんでもほどほど、ちょうど良い加減をさがしてやるべきかなぁ・・・と。
ともかくこの手順でブレイスを接着してきます。