コラム
社員の化学日記 −第87話 「無題」−
こんにちは。
少し前に,仕事場にウォーターサーバーが入りました。
それまでは,2〜3日に1回,重い2Lのペットボトル入りのミネラルウォーターを買って,10分以上歩いて仕事場まで運んでいたので, すごく楽になりました。
ウォーターサーバーの水というのは,ミネラルウォーターだけだと思っていましたが,調べてみると「ろ過水」というものもあることがわかりました。
今使用しているウォーターサーバーの水は「ろ過水」で,0.0001ミクロンの大きさのものまで除去できる「逆浸透膜によるろ過」を行うことで, ウイルス,菌類,臭い等の不純物を除去して,純水にした後,ミネラル分を加えているそうです。
「逆浸透膜によるろ過」で純水を作る方法を調べてみたところ,次の様なものでした。
濃度に差のある水溶液を水分子だけが透過する膜で仕切ると,両者の濃度が均一になる様に,濃度の低い方から高い方へ水分子が移動する「浸透」が起こります。
この時,濃度の高い方に外から圧力を掛けると濃度の高い方から低い方へ水分子のみが移動する「逆浸透」が起こります。
この現象を利用してろ過を行うと,不純物を含んだ水から,純水を作ることができます。
なお,「逆浸透膜によるろ過」は,元々,海水を淡水化するためにアメリカで開発されたものだそうです。
【三津 和次郎(ペンネーム)】