コラム

社員の化学日記 −第34話 「1.21ジゴワット=タイムトリップ1回分」−

ジゴワットって?ご存知の方は知っているかと思いますが,あのハリウッド映画の代表格作品,タイムマシンがでてくるあの映画で使われた言葉です。 (タイムマシン=ドラ○もんではないですよ!)

劇中,発明家のエメット・ブラウン(=通称ドク)の話によると,名車(?)デロリアンにつけたタイムマシンの起動には一回のタイムトリップに1.21ジゴワットもの電力が必要だそうです。 このジゴワット,初めて映画を見たときは聞いたこともないく,しかも原子力を使って作り出す電気の単位なのできっとばかでかい量なのだろうと考えておりましたが, 実は映画内で設定した仮想の値,,,というわけではなく,ジゴ=giga(ギガ)の間違いだそうです。

もっとも,これは映画の脚本家のミスからおこってしまったそうで,翻訳家が日本語に訳すときにもドクが喋る「ジゴ」は「ギガ」のことだと解釈できず,聞こえた通りのまま翻訳されてしまいました。 今でこそハードディスクの容量などの単位に使いますが,ギガなんて言葉は当時はまだ定着していなかったのかもしれません。

映画の中では最初,この電力を得るために,危ないルートで手に入れたプルトニウムを使っていましたが,未来に行って帰ってきた後,空飛ぶデロリアンについているのは原子力発電装置ではなく究極のエコ装置(といっても過言ではない),生ごみ処理・・・生ゴミ発電機が搭載されていました。 しかもその装置,生ゴミなどの有機物だけではなく空き缶などの無機物も電力に変えてしまうらしいのがすばらしいです。

実はこの映画の中で描かれる未来って当時の30年後である2015年,現在からいうと4年後の話なんです。。。 1.21ジゴワットはまず不可能としても生ゴミ発電は実質的に可能のような・・・30年近く昔の空想物語とはいえ,鋭いアイデアです。

発電,といえば最近話題の太陽光発電,先月家に取り付けられたので,少しご紹介をば。

まず,屋根一面にのる黒いパネルは重厚感があってなかなかかっこいいです。ただ,屋根の勾配がけっこうあるので滑り落ちてきやしないかと不安であったりもします。 太陽光発電の目玉はやはり,燦燦と輝く太陽があれば,その光エネルギーを電気に変えて使用できることです。天気がよい日には家で使用する電気はまかなえますし,余った電気は電力会社に売ることができます。 この売電システムが結構おいしい話で,売る電気の値段が買う値段の倍額なので,かなりお得です。

私の家は日中誰もいないことが多いので,陽が出ている間はずっと電気を売ることが出来ます。 多いときには1日に1600円以上になることもあり,これから日照時間が増える時期になるので,毎日の発電量のチェックが楽しみでもあります。

【栗林】

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