コラム

社員の化学日記 −第23話 「憂鬱」−

また順番がきてしまった・・・。

ホームページに載せる日記の原稿を書けといわれたが,もともと文才などないし,化学の学校を出ているわけでもないし,書けないから勘弁してくれと何度もホームページ管理担当の社員に免除を願い出たが,つれない返事しか返ってこない。

仕方がないので,キャリアの差と立場にものをいわせて強引に押し切ろうとしたが,敵もさる者。 社長の承認を得ていることを”水戸黄門の印籠”のように振りかざし,敢えなく降参せざるを得ない状態にされてしまった。

そして今回で3回目の原稿作成。酒の話や風邪をひいたときの話などで何とか今までは乗り切ってきたが,今回はさすがにネタがつきてしまったようだ。

孫の自慢話にでもしようかとも考えてみたが,「じじバカ」扱いされるのもイヤなので,やはりこのネタはボツにした方がよさそうだ。 とはいっても,昔はこうだったとか,体がこう衰えたとか年寄りじみた話ばかりだと本当にまいってしまいそうになるので,これもボツか・・・。 こんなことを書いているうちにそれなりの文章量になったかな(シメシメ)。

ただ,これで終わってしまったら他の社員へのシメシもつかないので,最近新聞で読んで初めて知った話をお一つ。

皆さんよくご存知だろうが,グリコというキャラメルは誰もが一度は口にしたことのある,おまけ付のキャラメル菓子だ。 このグリコの商品名をそのまま社名にもつ江崎グリコ(株)は,今では菓子だけではなく,乳製品やレトルト食品も製造する国内屈指の食品メーカーである。

その新聞記事や同社のホームページによると,大正8年,創業者である江崎利一氏は家業の薬種業を九州・佐賀で営んでいた際に地元有明海で捕れたカキの煮汁にグリコーゲン,カルシウムや銅が豊富に含まれることを発見した。 グリコーゲンはブドウ糖が連結した,いわば栄養の源となる物質で,利一氏はこのグリコーゲンを当時人気が高まりつつあったキャラメル菓子に入れることを思いついた。

その後,同社の前身となる「合名会社江崎商店」を大阪で設立し,大正11年2月11日,大阪・北浜の三越(平成17年5月に閉店。現在の跡地には「北浜タワー」なる超高層マンション・商業複合施設が建っている。)で販売を開始した。 のちに,同日が江崎グリコの創立記念日として定められたとのこと(三津和化学ではなく江崎グリコのPRになってしまった・・・)。

滅多な事ではお目にかかれなかったが,「グリコ」は自分も子供のときから知っているお菓子であるし,その名前はこの「グリコーゲン」からきていることは知っていた。しかし,その発端はカキの煮汁から思いついたことや,最初に販売を始めたのが三津和化学のすぐ近くにあった三越であったことなどは初めて知った。

これ以上話を続けるとまた昔話になりそうなので,この辺で終わっておく。

【Y(ペンネーム)】

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