コラム

社員の化学日記 −第109話 「火を消すには水がベスト?」−

消火活動といったら何を思い浮かべるだろう。やはり放水ではないだろうか。

普段の生活で事態であれば,水をあを使用するのは正解であろう。しかし,水をかければ何でも火が消えるわけではない。

消火は,まず燃焼を止める必要がある,燃焼は可燃物,酸素,温度の燃焼の三要素が揃う必要がある。そのうちの一要素取り除くことが出来れば燃焼は止まる。 学校の授業で二酸化炭素の中では燃焼が持続せず,火が鎮火する実験を行った人も多いと思う。 これは,三要素うち,酸素が無くなったため,燃焼が持続しなくなったのである。

私は幼いころ,友人と花火を楽しんでいたとき,炭酸飲料の空き瓶や空き缶の中に花火を入れると火が消えるよと教えてもらった覚えがある。 当時はなぜ,火が消えてしまうのか理解できなかったが,缶や瓶の中の酸素がなくなった為であることを理解したのはそれからしばらくしてからであった。 またロケット花火を海の中すなわち,海水に中に発射しても火が消えることなく,花火は進んで(海の中へつっこんいく)ことが不思議だった。 そしてこの水(海水)の中でも火が消えない現象は非常に楽しいものであった。ただ海の中へ花火を打ち込むのは,決して行ってはいけません。

燃焼を止めるには燃焼の三要素を取り除く必要がある,水をかける行為は温度を下げる,冷却消火法に分類される。 しかし,この方法だけですべて消火できるわけではない,海中の中を突き進む花火は温度が下がりきらなかった為,火が消えなかったのであろう。

また,水と接触することにより発火を促してしまう物質もある。 ナトリウムやリチウムなどのアルカリ金属や金属水素物などの禁水性の物質などは,空気中との水分とも反応し発火してしまう。 かなり激しく反応する物質もあり非常に危険である。

燃焼を止める方法として,水を使用することが出来る場合と出来ない場合がある為,砂など別の消火方法がとれるよう火や危険物を扱うときは充分に気をつけたい。

【白色林檎】

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