蜻蛉の滝から聖天の窟
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山歩日時 2005/09/24(土) 天候 曇りのち頂上付近霧と小雨
交通アクセス 車:(R24)→三在<五条市>→(R370)→岡崎<大淀町>→(R309)→天川川合<天川村>→(県道21号)→洞川温泉<天川村> 

山域 大峰山脈 登山口 奈良県天川村
ルート 洞川温泉(9:30)→稲村ヶ岳登山口 (9:45) →母公堂分岐(10:16) →法力峠(11:00) →(12:20)山上辻<稲村小屋> (12:50) →稲村ヶ岳山頂 (13:30) →大日山分岐 (13:50)→大日山頂上(14:05)→山上辻<稲村小屋>(14:35)→法力峠(15:35)→母公堂分岐(16:05)→稲村ヶ岳登山口(16:20)→洞川温泉(16:35)
総所要時間 7時間5分 歩行時間 6時間35分 休憩時間 30分
ルート概要 女人大峯といわれる稲村ヶ岳・大日山へのルート。登山口から稲村小屋の立つ山上辻までは、遊歩道といってもよいくらい非常に良く整備された道が続く。山上辻から稲村ヶ岳山頂へも一部道の荒れた箇所があるが、概ね良く踏まれた明瞭な道が続く。ルートは登山口からしばらく薄暗い杉の植林の中を歩くが、途中から明るい自然林の中の道が頂上まで続く。距離は往復約15キロと若干長いが、登山口から頂上までなだらかな上り坂が続き、息の上がるような急坂は全くないない。登山道はほぼ一本道で、いくつかの分岐には道標が設置され迷うことはない。



(1) 洞川温泉の駐車場。


(2) ここは右折。


(3) ガソリンスタンドに前を通り真っ直ぐ行く。


(4) 行者の姿が消えひっそりした旅館街を通り抜ける。


(5) 前方にゴロゴロ水の工場が見えてくる。この前が登山口。


(6) 登山口に立つ道標と登山届けのポスト。


(7) 登山口を斜め右に入る。


(8) すぐに参道を横切る。


(7) 五代松鍾乳洞手前。右へ階段を上がる。


(8) 五代松鍾乳洞の前、何か工事をしている。


(9) 鍾乳洞の下の入口が開いている。


(10) 鍾乳洞の前を左へ進む。
台風17号は近畿には影響がないようだが、朝からどんよりと曇っていて空模様はあまりよくない。今日は稲村ヶ岳・大日山に行くことに決め準備して8時過ぎに自宅を車で出発する。

いつものとおりR24号を五条まで行き三在交差点を右折してR370号に進む。大淀町の岡崎交差点を右折してR309号を洞川温泉へ車を走らせる。R309号は下市町などで数箇所すれ違いにくい箇所があるが、ほぼ2車線の道路が続く。夏のシーズンも終わり道も空いていて天川川合までほぼノンストップで到着。ここまでR309号は何箇所かで拡幅工事が進められており数年後には全線快適に走れるようになるのでは。天川川合の交差点を左折してすぐR309号は右へ別れて行く。洞川温泉へは直進して県道21号を走る。しばらく九十九折れの1車線区間が続くが虻トンネル手前から2車線の快適な道になる。虻トンネルを抜けると右側に観音峰登山口の駐車場があるが天候のせいか車が少ないようだ。ここから稲村ヶ岳へ縦走することもできるが、今日は洞川温泉の少し先にある稲村ヶ岳登山口から登るので、車を走らせ洞川温泉へ向かう。道路が2車線から1車線に変わるとすぐに右側に洞川温泉センターが見えてくるので右折して小さな橋を渡り洞川温泉の大駐車場に車を停める。何台か車が止まっていてリュックを背負ったハイキング姿の人が数人いる。

気温は約20℃とここはもう秋。私も身支度を整え、駐車場の入口にある綺麗な公衆トイレで用を済まし出発する。最近どこへ行っても綺麗なトイレが設置されていてありがたい。駐車場をでてみやげ物店の前を右折、ガソリンスタンドの前を通り旅館街へ向かう。大峯山の戸閉式が終わり行者の姿も消え、夏の賑わいが嘘のようにひっそりした旅館街を抜けると、すぐ左手に前方にエコミュージアムの駐車場、ゴロゴロ水の工場が見えてくる。ゴロゴロ水の工場の向い側に稲村ヶ岳登山口がある。登山口には稲村ヶ岳を示す道標と登山届のポストが設置されている。

ここで車道と別れ右へ登山口に進む。登山口を入ると杉の植林に囲まれた薄暗い道が緩やかに上って行く。すぐに参拝道を横切り、歩きやすいように板をかぶせた材木運搬用のモノレールを乗り越え、木製の橋を渡る。ここから小さな石ころがゴロゴロした道を上がっていくと五代松鍾乳洞の下の入口の前に出る。鍾乳洞の前には以前にはなかったコンクリートの基礎が作られており何か建物を作るのかも?いつもは閉まっている鉄扉が開いていたので写真を撮った。観光客が見学に入っているのかも。階段を右に上がり鍾乳洞の上の口に出る。やっぱり中から観光客がゾロゾロでてきた。鍾乳洞の前を左へ進む。途中少し岩がせり出した場所を通り抜け歩いていると前から小学生とお父さんか二人づれとすれ違った。すぐに母公堂からの登山道と合流する。今日はじめて気付いたがここの新しい道標には「母子堂」と書かれている。正しくは「母公堂」だと思っていたのにどちらが正しいのか自信がなくなってきた。

引き続き杉の植林の中の薄暗い道を歩いていると、いつもことだけどなんとなく心細くなってきて途中まで行って引き返そうかなと思ったりする。途中、単独行の人とすれ違う。途中の水場は豊富に水が出ている。ここで顔を洗いまた前に進む。なだらかな道が飽いてきたころ前方が少し明るくなり法力峠に着く。観音峰からの銃走路が右上方から合流している。ここは少し切り通しになっていてよい風が吹いている。

ここからしばらく進むと植林から明るい自然林に変わり南側の山腹を捲くように緩やかに上って行く。途中、危険な箇所には鉄製の桟橋がいくつも架けられている。単独行の人とすれ違う。つづいて5名くらいのグループとすれ違う。後のほうからもにぎやかな声が聞こえてくる。何か声を掛け合いながら歩いているようだ。いくつも桟橋を過ぎ、崩落した桟橋を迂回してあといくつか桟橋を渡ると稲村小屋バイオトイレの屋根が見えてきて山上辻に着く。山上ヶ岳からの道が左から合流する。稲村小屋は営業している。小屋の前は広場になっていて何人か先客が休憩している。あとから声を掛け合っていたらしいグループも到着する。少し霧がかかってきて雲行きも怪しいので、ここで先に昼食をとることにする。ラーメンのミニパックと携帯コンロを取り出しお湯を沸かしている間におにぎりを食べようとリュックの中を探すがどこにも無い。家に忘れてきたみたいでがっくりするが気を取り直してラーメンを食べる。ミニパックなのでちょっと物足りない。食後にコーヒーを淹れてゆっくり味わう。いつもながら山で味わうコーヒーはなんとも旨い。

30分ほど休憩をしたあと山頂へ向け出発する。ここから先も危険な箇所にはロープや鎖が取り付けられている。一箇所だけ路面が崩落した箇所ありロープもつけられているが足場が弱いので注意を要する。前に来たときより崩れた箇所が大きくなっているようだ。大日のキレットを過ぎ少し急な急な鎖場を越えるとすぐに鉄製の展望台が建つ稲村ヶ岳頂上へ着く。晴れていれば360度の展望が開けるが、きょうは濃いガスが出て全く何も見えない。あとからにぎやかなグループがあがってきて挨拶を交わす。記念撮影を頼まれ撮ってあげる。もう一枚もう一枚と遠慮がない。話を聞いてみるとこのグループは名古屋のほうから来たみたいで、にぎやかなことも、大阪人とはまた違ったあつかましさにも納得する。

パラパラ雨が落ちだしてきたので山頂を後にして来た道を戻る。少し戻ったところで単独行の人に道を訊ねられたので教えてあげる。大日のキレットのところから左上へ登っていく。ここには以前、大日山を指す道標と置き引き注意の看板があったはずだけど今日はどちらも無い。少し登ったところで雨がひどくなってきたのでカメラにビニール袋を被せ、リュックにもカバーを被せる。大日山頂上までは僅かな距離だが、鎖や木の根っこを頼りに岩を攀じ登り。梯子や桟橋を渡り山頂へ着く。山頂には小さな祠が2つ祀られている。こちらも濃い霧で景色は何も見えない。祠にお参りしていると、先ほどのグループがにぎやかに登ってきた。

入れ替わりに山頂を後にし下る。岩場や鎖、桟橋、梯子などが雨で濡れて滑りやすいので慎重に下る。途中で先ほど道を訊ねられた人とすれ違う。大日のキレットまで無事に戻り、山上辻に向う。山上辻も濃い霧が出ている。休憩している人もいない。雨がひどくなってきても嫌なので、このまま山上辻を通過して法力峠へ向う。法力峠の手前くらいまで来ると雨は上がるが、霧はうっすらかかっている。これから登っていく人とすれ違う、今の時間からだと稲村小屋に泊まるのかも。順調に法力峠まで戻る。勾配がゆるいので下りでも足への負担が少ない。法力峠も通過して途中の水場でタオルを絞っていると、鈴の音がして頂上付近で道を訊ねられた人が下ってくる。言葉を交わし先に行ってもらう。母公堂との分岐で先ほどの人が写真を撮っている。また声をかけここから稲村ヶ岳登山口を経て洞川温泉まで一緒に歩く。この人は奈良県曽爾のほうの方で昨年から山歩きを始めたそうだ。今日は観音峰登山口から縦走して稲村ヶ岳を回ってこられたようで随分健脚のようだ。

観音峰登山口まで歩くらしいので、車で送ってあげようかとも思ったが、見ず知らずの人間に乗せてもらうのも不安だろうと思い止めた。洞川温泉の駐車場の入口で挨拶をして別れて車へ戻る。早速着替えを持って温泉へ行くと入口の扉に本日終了の札が掛かっている。中に入ると係りの人がボイラーが壊れてすぐに復旧する見込が無いので入浴をお断りしていると説明していた。汗を流してさっぱりしたかったが、ボイラーの故障では仕方がないもうひとつの天川温泉のほうへ回ることにする。

車を走らせていると道路脇を先ほどの人がまだ歩いている。一瞬乗っていかないか声をかけようかと思ったが、先ほどの理由でやっぱり止めておく。乗せてあげたほうがよかったかも。天川川合の交差点を左折して2〜3キロ走ると天川温泉に着く。車を停めて中に入るが、こちらは混雑していて男性は20〜30分待ちで整理券を配っている。そんなに待つのも何なんでもう帰ることにする。車の中で汗で濡れた下着を着替え帰路につく。

(11) 母公堂からの道が合流する。

(12) 分岐に立つ道標。なぜか母子堂となっている。

(13) これからこんな桟橋がいくつも出てくる。

(14) 水場。

(15) うっすら霧がかかってきた。

(16) 法力峠。右へ行くと三塚から観音峰。稲村ヶ岳へは直進する。

(17) 自然林に変わる。

(18) 途中に立つ壊れかけた小屋。

(19) 路傍にお地蔵さん。

(20) こんな桟橋をいくつも渡る。

(21) 崩落して危険な桟橋。迂回して通る。

(22) 稲村小屋のある山上辻に到着。ここを左に行くと山上ヶ岳へ行ける。

(23) 霧がさらに濃くなってくる。

(24) 道が崩落した箇所。ロープを伝って下を通過。

(25) ここを右に90度曲がるとすぐに頂上へ着く。

(26) 頂上展望台。霧で何も見えない。

(27) 帰りに大日山へ登る。

(28) 断崖に架けられた桟橋とはしご。

(29) 鎖や木の根を持って攀じ登る。

(30) 木の階段。

(31) 大日山頂上には小さな祠が2つ祀られている。

(32) 山上辻まで戻ってくるが濃い霧が出ている。

(33) 法力峠まで戻ってくる。

(34) 母公堂への分岐。

(35) 無事登山口に到着。