@ゲンミパス(ゲンミ峠;Gemmipass)


 ローマ時代からの峠道と聞いて、グリンデルヴァルトからツェルマットに移動する途中に寄り道をして歩きました。
スンビュール(Sunnbuel)からゲンミパス(Gemmipass)までは広く良いい道で2〜3人が並んで歩けます。ゲンミパスからロイカーバート(Leukerbad)への峠道は急な崖の段差を使って作られていますが、道幅が広く、危険箇所は柵とロープが谷側に張られ、枕木の階段もあり、さほど緊張することもなく歩けました。
荷物は当日中に目的駅に着けてくれるライゼゲベック(Reisegepack)という荷物別送システムを利用して送りました。料金は一個CHF20ですが、ちょっとでも節約しようと荷物を2個に納め、入らなかった物を適当にザックに入れた為、ザックが重くゲンミ峠の下りでは完全にヒザにきました。ちょっとのお金をケチるとろくなことはない、この歳になってもまだ分からんのか、と自分を叱り反省の日となりました。

インターネット情報
    リンク; Leukerbad(英) Historical Hike over the Gemmi Pass        
 歩いた日;2005年7月9日
 コース;Sunnbuel-(1h20min)Schwarenbachhyutte(昼食30min)-(1h30min)Gemmipass-(2h)Leukerbad Bus Stop
 (合計4h50min,標高差 登り407m下り937m 最高点2314m) 

エッシネンゼー(Oeschinensee)湖へ行く玄関駅として有名なカンデルシュテークで下車し、駅前から短い距離をバスに乗り、ゴンドラ駅・エッゲシヴァント(Eggeschwand)に着く。周りの山はガスがかかりピークは見えない。
ゴンドラは急角度で登る。途中、左にカンデル川と深い谷が見える。この谷を遡り長くて厳しいトレイルの先はもう一つのローマ道・レッチェン峠(Lotchenpass 2690m)に達するそうです。
ゴンドラから見るカンデル川と谷

スンビュールの駅に着くとそこは台地、少し下ると両側を山に挟まれた広々とした草地に出る。広くてほぼ平らな一本道を南に進む。所どころに黄色い花が一面に広がる。

それにしても、詰め込んだザックが重い。ここを歩いている人は殆ど空身同然、何を持っているのかといぶかっているに違いない。

牧草地を抜けるとガラガラ石の景色になり、登りになる。道は相変わらず広くて綺麗。登りの途中で振り返ると、歩いてきた緑の草地が小さく見える。
坂の途中で後から日本語の挨拶が聞こえる。振り返ると我々より年配の男性、聞けば歳は72歳、福岡在住で、毎年長期間一人でキャンプをしながらスイスの山歩きを楽しんでいるとのこと。お金を節約しようと思えばキャンプが一番!と言って追い抜いて行った。

周りにガレ石が続く、更に進むとシュヴァーレンバッハ(Schwarenbach)の立派な山小屋に出る。ここでスープとソーセージで昼食。

小屋からはゆるい登りが続き、登りきると前にダウベンゼー(Daubensee)の湖が広がる。ゲンミ峠が湖の奥に見える。周りの山は相変わらず雲の中で見えない。湖の左を通り峠を目指す。ゆるい登りだが前が良く見えるのでかえって遠く感じる。
ダウベンゼーの湖
ゲンミ峠は左奥の凹部

峠のゴンドラ駅の前を通り過ぎ、少し下ってゲンミ峠の下り口へでた。どんな道か下を覗くが良く見えない。そこに若い女性が一人で登ってきた。苦労したような顔をしていない。これを見て多分大丈夫と下りだす。道はジグザグだがしっかりしている。
下る人よりも登ってくる人の方がずっと多い。
ゲンミ峠の降り口(左)
ゲンミ峠を約1/3下ったあたり

ゴンドラが30分おきに通過する。手を振るが見えるかどうか。雲が多くなり今にも雨が降りそう。どんどん下る。ザックが重い。平地が底に見えるがなかなか近づかない。
やっとロイカーバートに下りたときには足のヒザが笑いを通り越す。かがむとヒザのお皿がきしんでガクガクと音が聞こえたような気がした。「ザックはできるだけ軽く」の鉄則を守らぬつけがヒザにきてしまいました。
ゲンミ峠のほぼ中間、ゴンドラに手を振る


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