C 4日目 ダート・ハット から ダレイズ・フラット・ハット (Dart Hut to Daleys Flat Hut) |
コース:
Dart Hut-(2h20min)川原に出る-(1h20min)Cattle Flat の標識(途中Lunch Time 20min)-(2h40min)Daleys Flat Hut
Total:6h20min(休憩を含んで 6h55min)
標高差:下り460m
最高標高:960m
同じ部屋の若い連中はまだ寝ているので、荷物を食堂に運びそこでパッキングして8時前に出発。
曇りで時々日も射すが雨も降りそうな天気。小屋を出ると「強い雨の時はサイド・リバーを渡れないことがある」といった内容の注意書きの標識があったように思う。
直ぐコケの美しいブナの林になり、綺麗に整備された道を進む。30分弱でウィットボーン氷河ルート(Whitbourn
Glacier Route)の分岐がある。これはデイ・ウォークのルートだが、かなりワイルドらしい。分岐を過ぎてからもブナの林のゆるい下りが延々と続く。
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←苔むす綺麗なブナの林を進む↑ |
2時間以上も歩いてもういい加減、林もうんざりした頃に、突然広い川原にでる。前が広がり、右にバーリアー・レンジ山群(Barrier
Range)と左にフォーブス山群(Forbes Mountains)の氷河の山が連なって見える。この川原に続いてキャトル・フラット(Cattle
Flat)と呼ばれる草地に入る。草地は川より一段高い台地になっていて、歩きやすい。
振り返ると歩いてきたダート川の深い谷が見える。
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ブナの林から川原に出る | 川原から草地に出て振り返る |
途中何度か急に雲が下りてきては雨を降らすが、その都度直ぐに止んでくれた。草地の台地が続き、途中何箇所か草地を横切る沢があったが、今日は全く問題なく渡る。 | ![]() |
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雨が降りかかってくる | 草地が続くキャトル・フラット |
左手にゴツゴツとした山が現れた。フォーブス山群の山だが、地図をみてもどの山か分からない、クラーク山(Mt Clarke 2285m)あたりだろうか。
山を眺めながら進むと、キャットル・フラットの標識が現れた。ダート・ハットへ4〜5時間、ダレイズ・フラット・ハットまで2〜3時間とあり、直角方向にロック・ビビー(Rock Bivy:岩屋)5分と書いてある。この時はBivyが何の意味か分からなかったので、わざわざ行くこともあるまいと通り過ぎたが、大きな岩屋があるそうで、十分ビバークができるようです。
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フォームス山群、クラーク山あたりだろうか | キャトル・フラットの標識 |
標識を過ぎると、小さな林に入る。丁度雨がパーと降ってきたので、この林の中で昼食。林を過ぎると直ぐ、ちょっと大きな沢に出る。ここは大雨になったら渡るのが大変だなー、と思いながら通過した。
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ヘッド山辺りか |
再び広い草地になった所で、若い女性がスイスイと追い抜いて行った。随分と歩き慣れた感じの女性で、暫くすると大分先の高台で腰を下ろしてこちらに向かって手を振っている。我々に手を振っているのかと思いながらも後を振り向くと、若い男性が急いで歩いてくる。息を切らして追い抜いて行った。
休んでいる高台の2人を横に見ながら、「女性はガイドかなー」「ダートハットでは見なかったなー」、と思いながら通り過ぎた。
左手に雲の切れ目からゴツゴツした岩山が現れた。位置からみてヘッド山(Mt Head 2585m)辺りではないかと思うが地図をみてもピークが連続していて良く分からない。
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ダート川を振り返る 左の山はエドワード山からの尾根、 中央はアンステッド山 |
再び林が前に現れた辺りで振り返る。歩いてきたダート川の谷が良く見える。右手奥の山と山の間が2日前に下りてきたスノーウィー・クリークで、正面の山(多分アンステッド山)と左手の急峻な山の間が昨日歩いたカスケード・サドルへのルートだと思う。良く歩いて来たなーと自己満足。
ダート川上流がずーっと見えていたキャトル・フラットもこの辺まで。真っ直ぐ下りてきた谷が左に緩く向きを変え林に入る。
林からQuinns Flat と呼ばれる草地に出、もう一度林と草地を経た後の一番奥にダレイズ・フラット・ハットがあります。直ぐ近くにならないと見えません。小屋の直ぐ横はダート川で、左手にバーリア・レンジ山群の山が見え、見晴らしの良い場所にあります。こじんまりした小屋ですがベット数は20。
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ダレイズ・フラット・ハット | 小屋の手前から見るダート川とバーリア・レンジの山 |
靴を脱いで小屋に入る準備をしている内に、たちまちサンドフライの大歓迎を受ける。防虫剤を塗る間もないので急いで小屋に飛び込む。サンドフライ対策だろうか、ダイニングキッチンに入る前に小部屋があり、靴の履き替え等ができるようになっている。外に置いていた靴を中に入れようと取りに行くと驚いた。人間の臭いがするのだろう、真っ黒に見えるほのサンドフライの群れが靴の周りを取り囲んで飛んでいる。ここのサンドフライの数の多さには呆れるほどだ。
暫くすると、途中で会った若い2人連れが到着し川沿いにテントを張った。このサンドフライの中でテントとは凄い、と思っていると、小屋に休みに来た。彼らの話しでは、「昨日マツキツキ側から急登しカスケード・サドルを長い時間掛けて越えてきて、ダート・ハッのキャンプ場にテントを張って泊まった。女性は山の経験は長いが男性は一緒になってから山を歩きを始めたので慣れてなくて大分疲れた」とのことだった。昨日、彼らのサドル越えより我々の方が早く戻ったので、途中会わなかったようだ。
女性が経験の浅い男性を連れてカスケード・サドルを越えてくる。何とも凄い。脱帽。
小屋に泊まったのは他に中年の男女のみ。昨夜と違って静かな小屋泊まりになった。
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