マウント・クック・ビレッジ周辺のその他のトラック
  C
フッカー・バレー・トラック (Hooker Valley Track) 
  Dガバナーズ・ブッシュ・ウォーク(Governors Bush Walk
  Eレッド・ターンズ・トラック(Red Tarns Track)
  F
キーア・ポイント・ウォーク(Kea Point Walk) 



 Cフッカー・バレー・トラック(Hooker Valley Track)

半日で歩ける一番ポピュラーなトラックで、良く整備されたコース。


歩いた日: 2002年12月9日

コース
 快晴。バスで昼にマウント・クック・ビレッジに着き、DOCに寄った後、昼食もそこそこに、半日で行って来られる フッカー・バレー・トラック(Hooker Valley Track )を歩いた

 トラックの前半は正面に マウント・セフトン(Mt Sefton)を見ながら キーア・ポイント・ウォーク(Kea Point Walk)を歩き、後半はマウント・クックを正面にしてフッカー・リバー(Hooker River )沿いに歩く。花の時期を少し過ぎた感じがするが、まだ、マウント・クックリリーとマウンテン・デージーがあちこちに咲いている。
マウント・クックの姿
が次第に大きくなり、岩がごろごろし始めると、このトラックの最終点のフッカー・レイク(Hooker Lake)に着く。



ハーミテージ・ホテル(The Hermitage Hotel)から
少し歩いたキーア・ポイント・トラック(Kea Point Track)

正面は マウント・セフトン(Mt Sefton  3158m) 



フッカー・リバー(Hooker River) からのマウント・クック(Mt Cook)       少し上流からのマウント・クック   フッカー・レイク

  フッカー氷河(Hooker Glacier)から流れ出てできた大きな氷が氷山のように乳白色の湖に浮かんでいる。そそり立つマウント・クックは、盛りあがった分厚い氷の壁が複雑に絡み合って、まぶしく輝く。今までTVや写真で何度も見たマウント・クックだが、目の前に見る形や色や光や陰は、肌に感じる空気とあいまって、やはり格別な感動を与えてくれた。





 Dガバナーズ・ブッシュ・ウォーク(Governors Bush Walk)

 雨が降っても雪が降っても風が強くても歩ける林の中のショートコース。入口にはシェルター(避難小屋)まである。

歩いた日: 2002年12月11日

コース
 ゴーゴーと音を立てながら雨と風が吹き荒れて、昨日から何処にも出られない。2日前の快晴が信じられないうような悪天気になっている。夕方どうにもたまらなくなって、このコースを歩きに出る。吹き飛ばされそうな雨風もブナ林に入ったとたんに静かになる。道は緩やかな登り。大雨というのに道はぬかるみも無い。コースの中間点で展望が利くようだが、雨で村がぼんやり見える程度。ここからゆるい下りになり、ぐるっと回って元に戻る。特に素晴らしいと思うようなものが無いコースだが、どうにもならない天候の時に1時間ほどの時間つぶしにはなる。




 Eレッド・ターンズ・トラック(Red Tarns Track)

 恐らくセアリー・ターンズ・トラック (Sealy Tarns Track) やミューラー・ハット・ルート( MuellerHut Route)に比べると平凡なコースと思うが、2時間程度で400m近くの高度を簡単に登れるので、時間が無いときには、山の雰囲気を味わうショートコースとして良いと思う。 
 
歩いた日: 2002年12月12日

コース
 朝、ゴーゴーと言う風の音で目を覚ます。相変わらずの風雨。10時頃になって、雨が小降りになり、南のレッド・ターンズ( Red Tarns)のある辺りが見え出した。マウント・クックがある北側は真っ暗だが、じっとしていてもたまらないので、レッド・ターンズ・トラックを歩くことにする。 YHAを出てトラックに取りつくと直ぐ高度を稼ぐ急坂になる。連日の雨で道は川になっているが良く整備されていて問題無く歩ける。

 45分ほどで ルックアウト(Lookout)に着く。村の全景が見え、遠くにフッカー・バレー・トラック(Hooker ValleyTrack)のミューラー・レイク(Muller Lake)が光って見える。
その奥の山は暗い雲の中で全く見えない。


トラックの途中のルックアウトから
手前のこんもりとした林の中にガバナーズ・ブッシュ・
ウォーク(Governours Bush Walk)がある



 左手を見ると、雪に埋まった谷が見え、その上の山は、鈍い鉛色の雲で覆われている。
更に登ると、トラックの終点、レッドターンに着く。


Red Tarns の前に広がる谷


 レッド・ターン(Red Tarn)とは赤い小沼という意味で、点在する沼に赤い水草が生えている。沼を周回する道は、水に漬かっていて歩けない。沼の上の尾根までは、緩やかな勾配なので登ってみようと歩き始めたが、ぶすぶすと足が沈むぬかるみで、登るのあきらめる。
雨が丁度止んだのでスケッチの下書きをサーと仕上げ下山する。 
下りる途中に、また雨と風が強くなり、YHAに着いた時には、登ってきたトラックは完全に雲の中に隠れ、見えなくなっていた。



レッド・ターンズ,  スケッチ




 Fキーア・ポイント・ウォーク(Kea Point Walk

良く整備されたほとんど平坦なショートコース。晴天ならのんびりと歩ける。

歩いた日: 2002年12月13日
コース
 朝、雨が止み セアリー・ターンズ(Sealy Tarns)の尾根が見える。行ってみれば登れるかもしれないと、Mieに「いっしょに行くか」と誘うと、この嵐の中で何言ってんの、という顔で「1人でどうぞ」と、まるで相手にしない。1人でYHAを出る。しかし直ぐ雨が降り出す。5日前、フッカー・バレー(Hooker Valley) に行く時に通ったキーア・ポイント・ウォーク(Kea Point Walk)の板敷きの道に出ると、ヒョウ混じりの冷たい風雨がまともに当り、前になかなか進めない。セアリー・ターンズ・トラック(Sealy Tarns Track)の分岐に来たが更に風雨は強くなり、目の前のセアリー・ターンズ・トラックの尾根もほとんど見えない。登るのをあきらめ、キーアポイントのルックアウトに行く。ゆるい登りを歩くと間もなく着いた。
正面からまともに猛烈な風雨が当り、目を開けていられない。右下にミューラー・レイク(Muller Lake)が灰色に横たわっているだけで何も見えない。早々に引き上げる。帰りは、風が背中を押し、あっという間に帰りついた。
 キーア・ポイント・トラックの行きと帰りに、猛風雨のなか、10人ほどがトラックの保全作業をしているのに出合った。自然にサンキュウの声が出、頭が下がった。

      

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