グリーンストーン・トラック (Greenstone Track) |
川沿いに広がる 林と草原堪能コース
ホーデン・ハット(Howden Hut から)からグリーンストーン・トラック(Greenstone
Track)が始まる
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![]() グリーンストーン・トラック(英) ![]() Routeburn & GreenstoneTrack の地図(1/75000の地図)がDOCで$15 ![]() 2003.1.04.〜1.06 |
(注)追記 2009.11.28 本文中及び上の地図にあるミッド・グリーンストーン・ハット(Mid Greenstone Hut)は現在山歩きには使用できなくなっております。また、スライ・バーン・ハット(Sly Burn Hut)は解体され、替わりに同じ場所にバンク(ベッド)数20の綺麗な小屋(ランクはサービスド・ハット)が建てられ、グリーンストーン・ハット(Greenstone Hut)という名前の小屋に変わっています。 ちなみに、ミッド・グリーンストーン・ハットはDoCの管理下ではなく、管理者はNew Zealand Deer Stalkers Association(NZDA)になっており、シカ狩りのハンターが利用しているそうです。 <上記はニュージーランド在住のねむりねこさんから情報を戴きました> |
1日目Howden Hut -(1h 40min) Caples Track分岐 ‐(1h 20min) Mckellar Hut
/ Routeburn Track の Mackenzie Hutから合計 約15km 5h 50min
ルートバーン・トラックを経由しホーデン・ハット(Howden Hut)を出発。レイク・ホーデン(Lake Howden)の湖岸を通り、苔むしたブナの林を進む内に、フラットな湿地帯に入る。踏み跡が沢山あり、分かりにくいが適当に歩くしかない。雨でぬかるむ道を進み、ケイプルス・トラック(Caples
Track)分岐に出る。ここから(マッケラー湖)に出、湖の右側を歩く。雨は強いままで、山は全く見えない。景色を想像して歩く。ぐっしょり濡れてマッケラー・ハット(McKeller
Hut)に着いた。
ここはバンク(Bank:ベッド)数が20、ガスクッカーは無く、トイレも水洗ではない。ワーデン(Warden:管理人)が滞在している。(カテゴリーCategoly)2で、1人$10のハットパスを渡す。石炭ストーブを焚き、濡れた服や靴を乾かす。ストーブのお陰で全部乾いた。ありがたい。
2日目:Mckellar Hut -(4h 10min) The longest swing bridge -(40min) Mid Greenstone
Hut -(1h 40min) Sly Burn Hut / Total 約15km 6.5h (Standard 5h-7.5h)
今日の天気は「Cloudy & Shower」とある。回復方向のようだ。小雨の中、小屋を出る。道はほぼ平坦、歩き出して1時間ほどの所で木の根っこでスリップしひっくり返り横の小川にはまる。バランスを取ろうとしたが、ザックの重さが揺り戻しのように来て、振られてしまった。油断であった。右足がずぶ濡れは良しとしても、近眼の眼鏡のガラスが片方飛んで無くなった。川に入ってしまったらしく見つからない。まあガラスが飛んだだけで良かった。片目で歩く。
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グリーンストーン・リバーの谷が大きく広がり、低い草丈の草原状態が続くようになる。雨は完全にあがり左右に雲の切れ目から山が覗くようになる。 途中、日本庭園を思わせる岩交じりの樹木地帯を通り、ブナの林と草原を出たり入ったりする内に、ブナの林の苔がどんどん少なくなってくる。ホーデン・ハットから僅かな距離だが、明らかにフィヨルドランドの気候とは違ってきたようだ。 |
Greenstone River の草原 |
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スティール・クリーク (Steele Creek)の分岐を過ぎてすぐ、長くスリルのあ吊橋を渡る。普通、ステップには、板が敷いてあるが、ここは網だけで下が透け透け、幅も両足を揃えて乗せる幅が無いくらい狭い。渡れる人数は1度に1人、待っている間猛烈なサンドフライの攻撃で虫除けの薬を塗ったが、塗った薬の上からも襲われる。耐薬品免疫を持ったサンドフライに違いないと思うがどうか。スリルを味わっている間も無く、この場を立ち去る。 |
Steele Creekに懸かる長い吊橋 |
吊橋から間もなくして、ミッド・グリーンストーン・ハット(Mid Greenstone
Hut)に着く。軒下で休んでいると、ワーデンが出てきて何処に泊るのか聞く、この先のスライ・バーン・ハット(Sly
Burn Hut)と答えると、その小屋も一緒にみているのでハット・パスをここで切るという。カテゴリー3の小屋で1人$5。このワーデンはこのあたりの釣りも管理しているとのことであった。釣りに良い川のようだ。
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このハットを出ると谷が次第に狭くなる。西側に回りこんで、スライ・バーン・ハットの分岐に着く。小屋に向う道はここから右に入り下りになり、谷を渡る橋に出る。木の橋で両岸の幅が10mもないが谷の上にちょんと乗っているように見える。橋の上から下を覗くと、両岸がえぐられていて、岩の陰になり遥か下に流れる川幅がどのくらいか分からない。橋の長さよりも川幅の方が広いことは間違いない。水は急流となって流れていて、足がムズムズする。 |
Greenstone River の渓谷 |
対岸を登りスライ・バーン・ハットに着く。木がなく広々とした高台で、パリパリと乾燥した短い苔のよな植物が一面に生え、芝生のようだ。ここに小さなかわいい山小屋が建っている。バンク(Banks)
数8の小屋で、この日は3パーティーで7人の泊り、それでもういっぱいの感じだった。
着いて直ぐ太陽が顔を出し暖かくなる。濡れた服を外に乾し皆裸足になり苔の上に寝転ぶ。
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トゥース・ピーク(Tooth Peak、2050m)をバックにスケッチする。文字通りぎざぎざの特徴のある山だ。1パーティーが夕食の準備と食事をすると、テーブルがいっぱいになるので、自然と順番制になって食べた。トイレは離れた所だが水洗、こんな小さな小屋なのに、感激。 この小屋を利用しない人も、天気が良ければ、分岐に荷物を置き、谷の橋を渡り、この小屋に寄り道するのも悪くないと思う。 |
Tooth Peak をバックにSly Burn Hut, スケッチ |
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(注)追記 2009.11.28 上記文中やスケッチに記載したスライ・バーン・ハット(Sly Burn Hut)は解体されて、同じ場所に左の写真のようにグリーンストーン・ハット(Greenstone Hut)という名の綺麗な小屋に生まれ変わっております。 また、文中のミッド・グリーンストーン・ハット(Mid Greenstone Hut)は残っておりますが、山歩き用としては使えなくなっておりますので、このグリーンストーン・ハットを利用することになります。 |
Greenstone Hut (写真はDoCのWebより転載) |
3日目:Sly Burn Hut -(1h) Slip Flat -(2h) Caples Track 分岐 -(40min) Car Park
/ Total 約 9km 3h40min (Standard 3h-5h)
3人連れのパーティーがまだ寝ていたので、朝食と出発の準備を外でする。ラーメンを食べていると、ふっくらとしたパチクリ目のロビン(Robin:こまどり)が茂みから出てきて足元に落ちていた小さなラーメンクズをついばむ。
大分軽くなったザックをかつぎスライ・バーン・ハットを出発。緩やかな下りが谷沿いにずっと続く。スリップ・フラット(Slip
Flat)着。この辺は、増水時の水で何本もの木が押し流されている。更に歩き、エルフィン・ベイ・ウォーフ
(Elfin Bay Wharf)分岐に着く。ここまで来るとブナの木に苔は全くついておらず、明るい雰囲気の林になる。
我々とは逆に、(カーパークCar Park:駐車場)から登り始めたパーティーとすれ違うようになる。 グリーンストン・トラックもルートバーン・トラックと同様、
ガイドと一緒に歩くトランピング(Trampimg)コースになっていて途中何パーティーかに出合った。
(ガイド付きパーティーの小屋はDOCの小屋とは違う建物が用意されていて、歩いている途中にその小屋の屋根が小さく見えたりする)
トラック 最後の吊橋を渡りケイプル・トラックの分岐に着く。ここからは広い道。12時少し前にカー・パークに着いた。
ルートバーン・トラックを含め4泊5日のトランピングは終了した。
バスは2時、ベンチで昼食を食べ、シャツを着替えてのんびり過ごす。クイーンズタウンの方向は晴れルートバーンの方向は曇で覆われている。この辺りは丁度その中間。やはり気候は場所により大分違う。
小型バスが来た、合計10人ほど、走り出して直ぐワカティプ湖に出る。つないであったボートに乗りかえる。運転手は同じ人。湖が荒れているときはそのままバスでグレノキーまで大回りして行くとのこと。15分ほど白波を立てて進み、グレノキーの波止場に着く。波止場からまたバスに乗りちょと走ってバスターミナルに着いた。
DOCに インテンション・カードの半券を出して下山通知をし、予約していたクイーンズタウン行きのバスに乗る。来るときはB&Bまで出迎えてくれたが、帰りはクイーンズタウンのバスターミナルで全員下車だと言う。今日はもう歩くことはないと思っていたから、ここから町中を通りB&Bまでの15分の歩きは、結構きつかった。