みーばい亭の
ヤドカリ話
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26.ヤドもおだてりゃ・・・


ヤドもおだてりゃパイプにのぼる
初日の出!・・ってか?

ゴールデンウイークは出勤、盆休みもなし、恒例の沖縄(飲んで潜って大騒ぎ)休暇も取らずじまいで暮れた2007年もやっとこさ仕事を納め、雨戸と網戸の水洗い、ブリの解体、水槽のメンテ、雑煮の下ごしらえ等々・・・与えられた年末雑務のノルマもどうにか旧年中にこなし、おかげさまで、2008年も何とか無事に正月を祝うことができました。
元旦の今日は古来からのしきたりにしたがって朝からを「御酒」を(少々多めに)いただいておりますので、車で外出することもできず、かといってテレビを観る気もしなくて、なんとなくパソコンにむかっております。
というわけで、皆様 あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、2008年最初の「ヤドカリ話」。
書きはじめたものの、はっきり言って何のネタも考えておりません(^^;  ・・・って言うか酔っぱらってて考えられない。
で、とりあえず重箱の隅の黒豆をつつきながら、地味住人のご紹介など・・・(笑)




地味〜な住人その五  グソクムシの仲間

いつから居たのか、どこから来たのかまったく不明。
波打ち際の石を捲ると良く見かける生き物なのだが、もちろん採集した覚えはない。
グソクムシというのは海生の等脚類の総称で、中には魚の血を吸ったりする厄介な種類もいるようだが、こいつはホンヤドカリやスジエビモドキと同じ、スカベンジャータイプだと思う。
形や大きさは庭先でおなじみのワラジムシにそっくりだが、エビみたいな尾びれが付いていて、これを使って水中を器用に泳ぐ。
ダイビング雑誌やアクア雑誌のグラビアを飾ることは絶対にないだろうが、じっくり眺めているとなんともユーモラスで味わい深い生き物である。
もっとも、その辺にいるダンゴムシやワラジムシとどこが違うねん・・と、いう気もするが・・。

ちなみに、オカヤドカリ水槽にも餌として入れたオカダンゴムシの生き残りが何匹か同居している(^^;



地味〜な住人その四 謎の腔腸動物・・・の、その後

その23 小紅と地味〜な住人たちで、紹介した謎のポリプ。
その後少しずつ成長しながらあちこち移動し、現在は越前海岸で拾ってきた小石に付着している。
大きさは10倍くらいになっただろうか?触手も肉感が増して、だんだんイソギンチャクっぽくなってきた。
ヤドカリが散らかした魚肉、乾燥ブライン、魚の粒餌など、触手に引っ掛かった物は何でも食べている。
餌を捕まえると触手を閉じてボタンのように平たくなり、数日間そのままの状態でひたすら消化、再び触手を広げたときにはひと回り大きくなっている・・というのが成長パターン。
さてクラゲになるかイソギンチャクになるか・・・今後の成長が楽しみである。



2007年最大の収穫、ベニホンヤドカリのベニーさん。

温帯性でしかも深場に棲むヤドカリということで、水槽で3ヶ月持てば上出来・・というくらいの気持ちで飼いはじめたのだが、おかげさまで弟(妹?)分の小紅ともども無事に年を越すことができた。
近頃では、環境に慣れたのか開き直ったのか、明るいうちから前面に出てくることが多くなって、飼い主としてはちょっと愉しい。
画像は古株の特大ケアシホンヤドカリと並んでタコを食べているベニーさん。
魚介類の調理は基本的に私(波風)の担当なので、この年末も自慢の愛刀(出刃包丁だが)を手に、正月用のブリやタコ相手の真剣勝負に明け暮れた。
当然、陸海のヤドカリたちにもたっぷりとおすそ分けがあったわけだ。

もともとタコはヤドカリにとっては最大最強の天敵。
ベニーさんとの出会いも、タコに狙われていたのを助けたのがきっかけだった。
そんなタコも茹でられて切り分けられてしまえば、ヤドカリのご馳走になる・・・まさに弱肉強食、盛者必滅の理である。

2008.1.1

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