直線上に配置



リカステを仕立てます。



   
  
        
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リカステを仕立てます。
2021/12/27(改)

第1節で花を仕立てる環境、第2節でリカステの仕立てをアップしました。

実施例1



第1節
花茎は光の方向に伸びていきます。花は光の方向に咲きます。
複数の花茎も光の方向に揃います。光の方向を揃えれば仕立ては容易です。
なので、光の方向が揃う窓辺はリカステを仕立てるのに適しています。(「図-1」参照)
難点は「温度と照度の変化が大きい」事です。急激な変化はリカステに負荷が係ります。

「温度は遮光&加温と送風でコントロ−ルできます。」 (「図-2」 温度履歴参照)
窓辺の照度は窓の方角と窓からの距離、天候と時間帯で大きく変化します。
「照度の平均化は
難しい。」


  温度は加温と送風でコントロ−ルできます。(「図-2」参照)

「図-1」 晴れた日の出窓


出窓のサイズは東側:幅 2400、高さ 1000、出窓の奥行 420mm、南側:1700mmです。
窓をプラスチックダンボ−ルで2重に覆い、断熱&遮光をしています。
工事用の養生材で、商品名は「折りたたみ養生パネル」です。
締め切りではなく換気できるようにしています。
花芽の向きを揃えるスペ−スとゆっくり咲かせるためのスペ−スに分けています。
プラスチックダンボ−ルのサイズは1820×910、厚みは2.5mmです。5枚に折りたたまれています。
咲かせるためのスペ−スは厚めのプラスチックダンボ−ルで遮光しています。
水受けに「ばんざいを使っています。
暖房はオイルヒ−タ−デロンギ)を使っています。
厳冬期の夜間〜明け方など室温が10℃を切るときに使います。
昼間は断熱に依り殆ど無加温で過ごせます。




「図-2」 温度履歴
  
  Key 最高室温(℃) 最低室温(℃) 最低外気温 (℃)    




窓辺の照度は方向と位置、天候と時間帯で大きく変化します。

「図-3」 窓からの距離で照度は半減 

照度は窓辺の向きと位置、天候と時間帯で大きく変化します。
花芽の向きを揃えるのに〜10000lux、ゆっくりと咲かせるのに〜5000luxに
維持したいのですが、測定してみると「もう一工夫」欲しいて感じです。
朝、太陽光は東から低い角度で窓に入射します。
時刻とともに南に移動し入射角が高くなります。
上からの光が壁&屋根で遮られるので窓からの距離で大きく変化します。


窓辺は窓から少のし距離で照度が大きく変動します。

鉢は窓から30cm離しています。



「図-4」 照度の時間変化



晴れの日の照度(窓から30cmの位置)

7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00
5570lx 11800 15500 13100 7140 3800 1580 1440 970 390




「図-5」 天候による照度の変化
(咲かせる場所の照度、窓から30cmの位置で測定)




  天候と時間帯で大きく変化する窓辺の照度(&温度)をプラスチックダンボ−ル調整しています。
リカステは強い光に長く曝られるとダメ−ジを受けます。葉焼けを起こし株に勢いがなくなります。
窓辺栽培の成否は「温度と照度の変化」を出来るだけ小さくするかで決まります。
冬の標準的な遮光率は65%、ガラス窓とプラスチックダンボ−ル2枚で遮光しています。
この遮光で開花サイズのリカステは葉焼けしません。
望ましくは7000lux前後で安定して欲しいのですが、入射光の変化が大きいので調整しきれません。
これ以上遮光率を上げると曇りの日、雨の日に照度が不足し過ぎます。
天気はどうしょうもない。 

    参考:「遮光なしの照度」

朝6時に日が昇ります。7時に東向きの窓への入射光量は25000lux、太陽の動きにつれ9時に63000lux
に達しました。その後太陽移動とともに入射光量は少なくなり13時には10000luxを切りました。
南向きの窓は時刻とともに入射光量が増加していき、13時に70000luxに達しました。
その後急に減少して15時には10000luxを切りました。




実施例2








第2節
花茎は光の方向に伸びていきます。
光の方向を一定にすれば仕立ては容易です。複数の花茎も光の方向に揃います。
あとは支柱を立てる時期と花の間隔を調節するだけです。
以下に出窓での花茎の伸び方、花の向きが揃う様子をアップしました。



GS519 Chita Carnival 中輪多花性、7輪花芽が付いています。この株を仕立ます。


2020/11/01〜2020/11/22


 リ−ドバルブを窓に向けています。
 2〜3日に一回水を与えています
 日中送風しています。



 少し伸びてきました。



 花芽が上向き(光の方向)に伸びてきました。
 仮支柱を立てました。
 このツボミはツインです。




2020/12/01〜2020/12/07


 「花茎とつぼみ」は光の方向に伸びます。
 無理に方向を変えません。



 花も光の方向に回転します。




2020/12/15


 7輪中4輪が逆向き。
 回転するのを待っています。
 仮支柱で間隔を調整しています。
 回転すれば〜5000luxの場所に移動します。



2020/12/22


 前方から光が当たる様子。
 早くに咲いた花はリカステキャツプを利用して遮光。


 少しずつ光の方向に回転しています。
 ステムは固定ではなく緩くサポ−トしています。
 この状態で90°回転しています。


2020/12/29


 2輪目も同様に遮光しました。

 
 ほぼ回転しました。
 2日後に〜5000luxの場所に移動しました。



2020/12/30

以外は方向が揃いました。
本支柱を立てて〜5000luxで咲かせます。

多輪仕立ては少し重なる様に支柱を立てます。
ボリ−ユムがでて華やかに見えます。




2021/01/05 咲きました。


7輪中4輪が逆向き、1輪はツイン、咲く時期がバラツクなど
仕立てにくい株でしたがそれなりに仕上がりました。
あと2輪が咲けばもう少しバランスが良くなります。


キャップをして仕上がりです。






2021/01/06〜
GS 499 Lmc. Andromeda
Sudamerlycaste 'nana' x Sunray 'odette'

14芽上がっています。

晴れの日は最大で10000〜13000luxの照度で光が当たります。
開花は2月末になりそうです。






花は光の方向にほぼ揃いました。
この状態になるまで光量を〜10000luxで管理します。




花が開き始めたら光量を〜5000luxで管理します。






花が咲き始めたので〜5000luxで管理しています。
暗くすると「ゆっくり開花します」&「きれいに開花します」。



仕上がりました。(2/25)

咲き揃えば〜10000lxで管理します。
強い遮光で長期間管理すると色が「黒ずみ」ます。
強いと色が褪せます。


12輪咲いています。

化粧鉢に入れて乾燥防止にミズゴケで鉢表面を覆います。

葉を少しカットして全体のバランスをとれば完成です。






実施例3



実施例4



ほかの蘭も、何輪あっても同じです。

実施例5




                                          








直線上に配置